にかほ市は、秋田県南西部に位置する。南東に鳥海山、西に日本海を臨む。鳥海山の山すそが海岸近くまで延び、海岸部の平野部に人口が集中している。東は由利本荘市に、南は山形県遊佐町と接する。
 日本海沿いにJR羽越本線と国道7号(酒田国道)が並行して走り、日本海東北自動車道の仁賀保、金浦、象潟の3インターチェンジがある。鳥海山の西麓を鳥海ブルーラインが走っている。
 稲作を中心とした野菜などの農業や花卉栽培が盛ん。また平沢、金浦の漁港があり、ハタハタなどの沿岸漁業や栽培漁業が行われている。世界的な電子部品メーカー「TDK」の創立者である齋藤憲三氏のふるさとであり平沢分工場が設立され、フェライト、セラミックコンデンサなどを生産してきた。
 今から約2,500年前(紀元前466年)に鳥海山の山体崩壊と岩なだれによりできた多くの流山「象潟」の美しい景観が広く知られる。かつては八十八潟九十九島の景観をみせ、松尾芭蕉の『おくのほそ道』にも記されるなど、多くの文人墨客が訪れた。象潟地区には芭蕉が訪れた名刹蚶満寺、象潟海水浴場、象潟温泉、郷土資料館などがある。
 仁賀保高原には県営牧場やキャンプ場がある。勢至公園はサクラの名所として知られる。南極探検隊の白瀬矗中尉の出身地で、1990年に白瀬南極探検隊記念館が開設された。
 この他、小滝のチョウクライロ舞(国の重要無形民俗文化財)、由利海岸波除石垣(国の史跡)、奈曽の白瀑谷(国の名勝)、鳥海山獅子ヶ鼻湿原植物群落(国の天然記念物)等がある。

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