北秋田市は、秋田県の北部中央に位置する。東部から南部にかけては森吉山などの出羽山地が占め、北部は鷹巣盆地を形成する。米代川が盆地を横断して流れる他、その支流の阿仁川、小阿仁川、小猿部川などが流れ、各河川の流域に優れた農地を形成し、市街地や集落が点在。市の大半は森林で可住面積は全体の 13%程度。
 北西は藤里町、北東は大館市、東は鹿角市、南東は仙北市、西は能代市と上小阿仁村に接している。米代川沿いにJR奥羽本線、国道7号(羽州街道)が走り、秋田内陸縦貫鉄道と国道105号をそれぞれ分岐している。また、国道285号が横断する。1998(平成10)年に大館能代空港(あきた北空港)が開港。
 北部の鷹巣地区は米代川流域にあり、1878(明治11)年の郡区町村編制法公布後に郡役所が置かれ、県北の中心をなしていた。現在は、市役所の所在地となっている。米内沢は江戸時代には阿仁川水運による物資の集散地として栄えた。阿仁地区は銅山の町として発展したが、1978(昭和53)年に銅の採掘は停止となった。
 稲作を中心にきゅうり、山の芋、枝豆等の農業や林業、牛肥育、比内鶏飼育、養豚等の酪農・畜産が盛ん。
 森吉山周辺は県立自然公園の域内で、クマゲラの棲む原生林や多数の瀑布が散在しており、太平湖、小又峡、立又峡などが知られる。豊かな自然環境はマタギの生業を伝えてくれた貴重な財産となっている。阿仁地区には鉱山の歴史や地域の文化を紹介する阿仁郷土文化保存伝承館がある他、国の重要文化財である旧阿仁鉱山に残る外国人官舎(異人館)、国の史跡である縄文遺跡の伊勢堂岱遺跡がある。大野地区には大野台ハイランドや県立北欧の杜公園などがある。「根子番楽」は武士の舞を中心にした勇壮な舞で国の重要無形民俗文化財、綴子の大太鼓は国の選択民俗文化財になっている。

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森吉山の写真

森吉山 (秋田県 北秋田市 )

秋田県の中央部の東、米代川に合流する阿仁川の上流にそびえる形の整った成層型楯状火山*1といわれ、那須火山帯*2に属している。森吉山はカルデラ*3内の中央火口丘である最高峰向岳(標高1,454m)を中心に、一ノ腰(標高1,264m)、前岳(標高1,308m)、カンバ森(標高1,187m)、ヒバクラ岳(標高1,326m)小池ヶ原(標高1,280m)の外輪山から...