藤里町は、秋田県北部に位置する。白神山地に水源を発する藤琴川・粕毛川が流れ、集落がその流域に散在し耕地が広がる。町域の大部分は山林で秋田杉やブナ林が多く、北部一帯は国有林となっている。駒ヶ岳は町のシンボル。
 東は大館市、南東は北秋田市、南西は能代市、西に八峰町、北は青森県鰺ヶ沢町、西目屋村と接する。青森県西目屋村・弘前市へ通じる奥地産業開発道路が通じる。
 鉛鉱山の太良黄山(1958(昭和33年)廃鉱)が近世以前からあったといわれる。
 秋田杉の伐採などの林業のほか、米作やうど、ねぎ、アスパラガス、まいたけ等の野菜栽培、肉用牛、羊の飼育も行われている。
 粕毛川上流の素波里峡、藤琴川上流の太良峡は秋田白神県立自然公園に指定されている。県の無形民俗文化財に藤琴の豊作踊がある。黒石沢はブナ観察学習林としての岳岱自然観察教育林や田苗代湿原が保全されており、ハイキングコースとなっている。また、粕毛川源流部は白神山地のブナ原生林の核心部で、林野庁の森林生態系保護地域、環境庁の自然環境保全地域にも指定されている。流域には素波里多目的ダムや環境庁指定の素波里国民休養地が整備されており、キャンプ等のアウトドア・レジャ−の地としても知られる。

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白神山地のブナ原生林の写真

白神山地のブナ原生林 (青森県 西目屋村 / 青森県 鰺ヶ沢町 / 青森県 深浦町 / 秋田県 藤里町 / 秋田県 八峰町 )

白神山地は、秋田県北西部と青森県南西部の標高約800m~1,250mの山岳地帯、1,300㎢に及ぶ広大な山地の総称で、この地域は人為の影響をほとんど受けていないブナ林が分布している。多種多様な動植物が生息・自生するなど貴重な生態系が保たれており、1,300㎢の山地のうち約170㎢が1993(平成5)年12月に世界遺産(自然遺産)に登録*された。 ...