山形県
印刷する東部を縦貫する奥羽山脈と県の中央を南北に通る出羽山地との間には、置賜、村山、最上の3盆地、日本海側には庄内平野が広がり、これら盆地と平野を最上川が貫流して日本海に注ぐ。奥羽山脈は御所山(船形山)、蔵王山、吾妻山などの火山を伴い、標高1,000m以上の山が多く分布。ここを源とする最上川の支流はいずれも短く、傾斜が急なために、各盆地に扇状地を作っている。出羽山地は鳥海山、月山など山の姿に優れた山々があり、その南には朝日山塊、飯豊山塊が続く。県の総面積の約7割を山地が占めている。
気象は日本海に面する海岸部と内陸部に大別され、内陸部は更に最上、村山、置賜の3地域ごとにその特性が異なる。
山形県は、蔵王、鳥海、西吾妻や出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)などの山岳や、全ての市町村に湧出する温泉、日本一の生産量を誇るさくらんぼや地域の伝統野菜、米、畜産物などの農林水産物、個性豊かな酒蔵やワイナリーが育んだ県産酒などの豊かな食、受け継がれる伝統産業や世界に誇る先端産業などの産業観光など、豊富な観光資源を有している。
江戸時代、俳聖・松尾芭蕉が「奥の細道」の全行程156日のほぼ三分の一にあたる43日間を山形県で過ごすなど、いにしえの昔から、山形県は精神文化の地とあがめられてきた。