遊佐町は、山形県北西端に位置し、西は日本海に臨み、北は秋田県由利本荘市、にかほ市に、東から南にかけて酒田市に接している。地形は山間・平野・砂丘地帯に大別され、鳥海山系の各河川が町内を貫流し、日本海に注ぐ。
 JR羽越本線と国道7号が南北に通じ、345号が東西に走る。
 中心の遊佐はすでに平安時代の駅(うまや)にその名がみえ、早くから開発された地。中世は豪族遊佐氏の根拠地で、江戸時代は酒井氏庄内藩領。稲作中心の農業のほか、吹浦漁港を基地とした沿岸漁業、人工孵化による月光(がっこう)川のサケ漁などの水産業も盛んである。
 遊佐西部、鳥海南の二つの工業団地が造成され、企業進出がみられる。
 北部や沿岸は鳥海国定公園域で、鳥海ブルーラインの入口にあたる吹浦には、鳥海山大物忌神社(吹浦口之宮)や十六羅漢岩などの名所旧跡が多い。
 小正月行事の遊佐の「アマハゲ」行事と、8月に熊野神社で演じられる「杉沢比山」は国指定重要無形民俗文化財である。なおアマハゲは「来訪神:仮面・仮装の神々」構成する行事の一つ(「遊佐の小正月行事」)として、ユネスコ(国連教育科学文化機関)無形文化遺産にも登録されている。

観光資源一覧

鳥海山の写真

写真提供:遊佐町役場

鳥海山 (山形県 遊佐町 / 秋田県 )

秋田と山形との県境にそびえる鳥海山は標高2,236mで、東北地方では福島県の燧ヶ岳(標高2,356m)についで2番目に高い山。鳥海山の山域は、地形的には、東部の出羽丘陵山地、中部から西部の独立峰をなす鳥海火山で形成されており、西は日本海に直接落ち込み、南西部は庄内平野が広がる。鳥海火山は成層火山で日本有数の規模を誇り、おおまかに...