米沢市は、山形県の最南端、最上川の源である吾妻連峰の裾野に広がる米沢盆地に位置する。北は高畠町、西は川西町と飯豊町、東は福島県福島市、南は喜多方市、北塩原村、猪苗代町に接する。市の東部は奥羽山脈、南部から西部にかけては吾妻連峰に属する山岳地帯で、吾妻連峰に源を発する梓川、羽黒川、松川、大樽川、小樽川の諸河川が市域を北流し、平野地帯を成している。
 山形新幹線、JR奥羽本線が通り、JR米坂線を分岐し、国道 13号線、121号線、287号線が交差する。
 1238(暦仁1)年、長井時広が築城、1601(慶長6)年以来、上杉氏の城下町として発展。江戸時代中期藩財政の救済策として織物業が興り、米沢織として全国的に知られるようになった。現在も市の主要産業の一つである。企業誘致も進み、弱電、食品関係の工場が立地している。農村部では米作、果樹の栽培が行われる。
 市の南側に広がる吾妻連峰は、大部分が磐梯朝日国立公園に指定されており、四季折々の雄大な自然景観をみせる。小野川温泉、白布温泉をはじめ、姥湯温泉、大平温泉、滑川温泉、新高湯温泉、五色温泉、湯の沢温泉などの豊富な温泉を有する。夏山登山やスキーなどが手軽に楽しめる。上杉神社、上杉記念館、上杉家廟所などをはじめとして文化財も豊富である。

観光資源一覧

米沢上杉まつりの写真

米沢上杉まつり (山形県 米沢市 )

米沢上杉家*の家祖である上杉謙信を祀る上杉神社と、上杉鷹山、上杉景勝、直江兼続などを祀る松岬神社の春の例大祭に合わせ、米沢市を挙げての春の祭り。毎年4月29日~5月3日に開催される。第2次世界大戦前は「県社のまつり」あるいは「城下のまつり」といわれ、神輿渡御や武者行列などを行っていた。戦後、復興が進むなか、両神社の例大祭...

滑川温泉の写真

滑川温泉 (山形県 米沢市 )

国道13号線の山形県と福島県の県境近くから県道、林道で約10km。東大巓(標高1,927m)の東北麓、標高850mほどのところにあり、前川の渓谷右岸にすっぽりとはまるように建つ一軒宿の温泉。開湯は1763(宝暦13)年。温泉に至る道は旧米沢街道の一部で、途中、旧道の小径に石畳も残されている。  静養、湯治向きの温泉で、家形山(いえがたや...

姥湯温泉の写真

姥湯温泉 (山形県 米沢市 )

国道13号線の山形県と福島県の県境近くから県道、市道*で約14km。滑川温泉からは山道を4kmほどの一軒宿の温泉。吾妻山系の稜線に近い標高1,230mの深い渓谷の中にある。  温泉の周囲は切り立った黄褐色の断崖絶壁で、渓谷はガレ場を呈しており、その中を渓流が駆け下っている。断崖の上や渓谷の下流は、コメツガ・ブナ・ダケカンバなどの原...

上杉家廟所の写真

上杉家廟所 (山形県 米沢市 )

JR米坂線西米沢駅から約1km、JR山形新幹線米沢駅からは約4kmの米沢市街の西部にある。上杉家*の初代謙信から12代斉定(なりさだ)までの歴代藩主の廟所。杉木立に囲まれた約2万m2の敷地に謙信の廟が中央に建ち、右側に奇数代の藩主、左側に偶数代の藩主の霊屋形式の廟が並んでいる。霊屋の前には家臣が寄進した燈籠群が整然と立...

吾妻連峰の写真

写真提供:福島市商工観光部観光交流推進室

吾妻連峰 (福島県 北塩原村 / 山形県 米沢市 )

福島市の西部から山形県境に広がる山塊で、最高峰2,035mの西吾妻山(にしあづまやま)をもつ西吾妻と、東大巓などの中吾妻、いまだに噴煙をあげる一切経山(いつさいきようざん)を含む東吾妻に大別され、火山群としても東吾妻火山、中吾妻火山、西吾妻火山の3つにくくることができ、東西20km、南北12kmの200km2を超える広大な面...