高畠町は、山形県南東部、米沢盆地東部に位置し、北は上山市、西は南陽市、川西町、南は米沢市、東は宮城県七ヶ宿町、福島県福島市に接する。
 高畠町は、奥羽の山なみ深くに源流をもつ屋代川・和田川の扇状地に拓けた町で、山々や丘陵には、国の史跡の日向洞窟(ひなたどうくつ)、火箱岩洞窟(ひばこいわどうくつ)などの洞窟遺跡や羽山古墳などの古墳が点在し、東北の高天原といわれる。
 JR山形新幹線、奥羽本線、国道13号(羽州街道)、399号、東北中央自動車道が通じ、南陽高畠インターチェンジがある。
 平安時代には屋代荘が成立し、中世には伊達氏の支配下で高畠城が置かれた。江戸時代には米沢藩預かりの天領が大半を占めた。中心の高畠はまた屋代川の谷口集落でもあった。宮城県境の二井宿峠を越える二井宿街道(国道113号)は、江戸時代は奥羽山脈越えの重要路であった。
 米作のほか、ブドウ、洋ナシなどの果樹栽培や酪農が盛んである。また缶詰、乳製品、電子部品などの工業が立地する。
 県南県立自然公園に含まれ、亀岡文殊堂、安久津八幡神社などの文化財と自然環境を生かした「まほろばの里」づくり*を目ざしている。旧高畠鉄道の線路跡地を利用したサイクリングロードがつくられ、「まほろばの緑道」と名づけられた。
*:「まほろば」とは、古事記などにしばしばみられる「まほら」という古語に由来する言葉で、「丘、山に囲まれた稔り豊かな住みよいところ」という意味を持っている。

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