香川県は、日本で初めて国立公園に指定された瀬戸内海国立公園の中心に位置し、四国地方の北東部にある。瀬戸内海に突出する讃岐半島全域と、瀬戸内海に浮かぶ小豆島、豊島、直島、塩飽諸島などの島々から構成される。北は瀬戸内海をはさんで、瀬戸大橋で岡山県と結ばれ、東及び南は徳島県に、西は愛媛県に接している。面積は全国で最も小さい(1,876.73km2)。
 高松を起点とするJR予讃線の他、高松琴平電気鉄道が通じる。また、1988(昭和63)年に完成した瀬戸大橋には本州と四国を結ぶJR瀬戸大橋線と瀬戸中央自動車道、四国横断自動車道の一部である高松自動車道等が通る。海上交通は国道フェリーや多くの離島航路のほか、関西方面を繋ぐ中距離フェリー等がある。高松空港からは国際便も就航している。
 平坦地が多く可住地面積率は全国10位。地形は半月型で、南部には讃岐山脈が連なり、北部には1万2千余のため池が点在する讃岐平野が展開。平地に散在する山塊は香川県独特のもの。瀬戸内式気候で四季を通じて温暖少雨。日照時間は全国第1~2位を誇る太陽の県である。
 古くは「讃岐ノ国」と呼ばれていた。空海(弘法大師)、円珍(智証大師)などの高僧を輩出していることでも知られる。鎌倉、室町、戦国の群雄割拠の時代を経て、1587(天正15)年に生駒氏が讃岐国に封ぜられ、1588(天正16)年に高松城とその城下町、1597(慶長2)年に丸亀城とその城下町が建設された。廃藩置県後には紆余曲折をへて1888(明治21)年12月に現在の香川県になった。
 農産物はレタス、タマネギ、キュウリなどの野菜栽培の他、ミカン、富有(ふゆう)ガキやモモ、ブドウ栽培、茶の栽培なども行われている。水産業ではカタクチイワシとイカナゴが漁獲の二大魚種。また、直島の銅製錬所の他、綿紡績や農機具製造、製紙業等がある。江戸時代からの伝統産業として団扇と漆器、石材加工、しょうゆ、そうめん等があり、明治以後では手袋、ボタン、盆栽等があげられる。
 「讃岐の茶堂の習俗」(国の選択無形民俗文化財)、神谷神社本殿、三豊市の本山寺本堂(ともに国宝建造物)、高松城跡(国史跡)、高松藩主の別邸の庭園であった栗林公園(特別名勝)等、島嶼部も含めて多くの重要文化財が残る。また、綾川町「滝宮の念仏踊」(国の重要無形民俗文化財)を代表とする雨乞い行事や、まんのう町の「綾子踊」(国指定重要無形民俗文化財)を代表とする念仏踊りもある。
 多くの参詣客を集める金刀比羅宮には表書院、奥書院のほか、障壁画などに国の重要文化財の指定を受けているものが多い。日本最古の芝居小屋である金丸座では毎年江戸歌舞伎公演が行われている。善通寺の金堂と五重塔は国指定重要文化財。多くの寺宝があるが、とくに空海とその母が写したと伝えられる「一字一仏法華経序品」(国宝)は名高い。

地図から探す

香川県内の資源一覧

四国八十八ヶ所・お接待の写真

四国八十八ヶ所・お接待 ( 徳島県 徳島市 / 香川県 高松市 / 愛媛県 松山市 / 高知県 高知市 )

四国八十八ケ所めぐりは弘法大師信仰の一つといわれる。  古代・中世の四国は、遍歴や巡礼を重ねる僧侶が修行を行う地であった。そのことは「今昔物語」(11世紀末から12世紀前半の成立)や歌謡集「梁塵秘抄」(12世紀後半に成立)に記されている。四国が修行の地であったのは、四国が仏教の後進地域であったため仏教を根付かせる必要性が...

香川の讃岐うどんの写真

香川の讃岐うどん ( 香川県 (全県) )

香川県といえば何をさておき「讃岐うどん」と言われるほど有名。コシと言われる麺のシコシコ・モチモチした食感が最大の特徴で、この麺の食感という共通の価値観を除けば、メニューはバリエーションに富み、食べ方の自由度も高い。また、スープやたれのことを「つゆ」と呼ばず、分量や濃淡を問わず「だし」と呼び、ベースにイリコ(煮干し)...

大窪寺の写真

大窪寺 ( 香川県 さぬき市 )

四国霊場八十八ケ所第88番札所、四国遍路を締めくくる結願(けちがん)の寺である。縁起によると、717(霊亀3・養老元)年に行基菩薩がこの地を訪れた際に、霊夢を感得し草庵を建て修行をしたことが起源とされる。その後、816(弘仁7)年に唐から帰国した弘法大師が、現在の奥の院近くの胎蔵ヶ峰という岩窟で虚空蔵求聞持法を修法し堂宇を建...

志度寺の写真

写真提供:志度寺

志度寺 ( 香川県 さぬき市 )

県東部、道路一本隔てて志度湾に接する四国霊場八十八ケ所第86番札所。625(推古天皇33)年の創建と伝わる古刹で、海洋技能集団海人族の凡園子(おおしそのこ)が浦に流れ着いた霊木から十一面観音像を彫り、堂に祀ったのが始まりとされる。681(天武天皇10)年に藤原不比等が堂宇を増築し、「死渡(しど)道場」と名づけ、693(持統天皇7)...

満濃池の写真

満濃池 ( 香川県 まんのう町 )

大川(だいせん)山麓を水源とする金倉川の流れを台地上の浸食谷の端で堰き止め、谷全体に水を満たした大規模な人工の池。灌漑用のため池としては日本最大級のもので、大宝年間(701~704年)、国司道守朝臣(みちもりあそん)が創築したと伝えられる。その後、821(弘仁12)年に弘法大師空海が改修にあたり、日本初のアーチ型ダム方式の堤防...

豊稔池堰堤の写真

写真提供:観音寺市観光協会

豊稔池堰堤 ( 香川県 観音寺市 )

豊稔池は観音寺市大野原町南部の五郷地区、阿讃山脈を分け入る柞田川(くにたがわ)上流にある農業用のため池である。堰堤は長さ145.5m、高さ30.4m、両端部は重力式、中央部は5個のアーチと6個の扶壁(バットレス)からなるマルチプルアーチ式ダムである。建造当時の米国の最新技術を導入しており、現存する同形式のダムの希少性から農業土木...

琴弾公園の写真

写真提供:観音寺市観光協会

琴弾公園 ( 香川県 観音寺市 )

県西部、観音寺市を代表する観光地。標高約59mの琴弾山を中心に、白砂青松が2kmほど続く有明浜に面し、約38.6haの広さを誇る。園内には琴弾八幡宮、四国霊場第68・69番札所の観音寺・神恵院、室町後期の連歌師で俳諧の祖、山崎宗鑑の旧居一夜庵*などの名所旧跡が点在している。琴弾山にはハイキング道やドライブウェイがつけられ、山頂の展望...

さぬき豊浜ちょうさ祭の写真

さぬき豊浜ちょうさ祭 ( 香川県 観音寺市 )

観音寺市豊浜町*で10月の第2日曜日を含む金・土・日の3日間に行われる祭礼。五穀豊穣と海上安全、豊漁を祈り、平穏を神に感謝する神事で、地元住民が中心となって伝統をよく受け継いでいる。各地区が誇る23台の「ちょうさ」が御輿のお供として太鼓を鳴らしながら町内を練り歩く。ちょうさとは内部に太鼓が積み込まれた山車(太鼓台)の一種...

塩飽勤番所跡の写真

塩飽勤番所跡 ( 香川県 丸亀市 )

塩飽勤番所跡は、本島港(泊港)から県道沿いを北へ徒歩10分ほどの所にある。  塩飽諸島は古来、秀吉、家康の朱印状により、人名(にんみょう)と呼ばれる650人の船方衆が治めてきた。人名の代表者は名字帯刀を許された4人の年寄で、1年交代で自宅を役所として朱印状を保管し、政務を執ってきた。1798(寛政10)年、本島に勤番所が設置され...

丸亀城の写真

丸亀城 ( 香川県 丸亀市 )

丸亀市のシンボルともいえる丸亀城は、標高66mの亀山に築かれた平山城で、「石垣の名城」として有名である。山麓の内堀から山頂の本丸まで、渦を巻くように4層に重ねられた石垣の高さの合計は60mにもなり、総高としては日本一高い*。緩やかであるが荒々しい野面積みと端整な算木積みの土台から、頂にいくにつれ垂直になるよう独特の反りを持...

塩飽本島町笠島の町並みの写真

塩飽本島町笠島の町並み ( 香川県 丸亀市 )

塩飽諸島*付近は、鳴門海峡と豊後水道からの潮流が交わる良好な漁場であり、瀬戸内の海上交通の要衝でもあった。島民は潮流を読むことにたけ、操船や造船を得意とし、中世ごろには塩飽水軍として活躍した。  笠島集落は、丸亀市本島*の北東端にある小さな港町で、北面に天然の良港が開け、三方は丘陵に囲まれている。笠島はまたの名を城...

飯野山の写真

飯野山 ( 香川県 丸亀市 / 香川県 坂出市 )

丸亀市と坂出市にまたがる飯野山は、標高422m、讃岐平野のほぼ中央に立つ独立峰である。周囲は約6kmに及び、どの方角から見ても円錐形*で、なだらかな裾野が美しい。穏やかな山容は別名「讃岐富士」と呼ばれ、地元の人々に親しまれている。瀬戸内海国立公園に含まれており、コナラ、クヌギ、ヤマザクラなどを中心とした広葉樹が多く、風景林...

金刀比羅宮の写真

写真提供:金刀比羅宮

金刀比羅宮 ( 香川県 琴平町 )

古くから「さぬきのこんぴらさん」として親しまれてきた金刀比羅宮は、仲多度郡琴平町の象頭山中腹に鎮座する、全国の金刀比羅神社の総本宮である。参道の長い石段は、本宮まで785段、奥社まで合計すると1,368段にも及ぶ。神域の入口である大門(おおもん)までは石段の両側に土産物店が軒を連ねる。広い境内には本宮のほか書院、旭社、四脚...

金刀比羅宮大祭の写真

写真提供:金刀比羅宮

金刀比羅宮大祭 ( 香川県 琴平町 )

例大祭は毎年秋に行われる、金刀比羅宮でもっとも重要な祭である。その期間は8月31日の口明神事から、10月15日の焼払神事まで46日間にわたるが、主要な祭典は10月9日〜11日の3日間に行われる。なかでも10月10日の21時から行われる御神幸(おみゆき)の神事は、山上の神様が神輿で麓の門前町に降臨するもので、琴平では古くから「おさがり」、...

旧金毘羅大芝居(金丸座)で上演される歌舞伎の写真

旧金毘羅大芝居(金丸座)で上演される歌舞伎 ( 香川県 琴平町 )

「四国こんぴら歌舞伎大芝居」は、1835(天保6)年に建てられた現存する日本最古の芝居小屋である「旧金毘羅大芝居」(金丸座)で、年1回行われる歌舞伎公演。国の重要文化財に指定された舞台を活用した全国でも初めての試みで、1985(昭和60)年の初公演以来、毎年1回行われるようになり、現在では讃岐路に春を告げる風物詩となっている。開...

琴平門前町の写真

琴平門前町 ( 香川県 琴平町 )

「こんぴらさん」といえば、石段の両側にびっしりと土産店が建ち並ぶ表参道のようすが目に浮かぶ。現在の琴平門前町は、表参道とそれに続く新町商店街、参道口で表参道と交わる神明町通り、JR琴平駅から神明町までの通りがそのおおよその範囲である。神明町通りは1889(明治22)年に讃岐鉄道(現JR土讃線)の開通に合わせてできた新道で、旅...

瀬戸内海の多島海景観の写真

瀬戸内海の多島海景観 ( 広島県 広島市 / 岡山県 倉敷市 / 愛媛県 今治市 / 香川県 直島町 / 徳島県 )

瀬戸内海は、本州西部、四国、九州に囲まれた日本最大の内海で、東西およそ450km、南北15~55 km、面積23,203km2である。灘や湾と呼ばれる広い部分が、瀬戸や海峡と呼ばれる狭い水路で連結された複雑な構造を持つ。平均水深が38.0mと非常に浅い海だが、瀬戸や海峡では水深100mを超える。700以上の島(有人島は約150)がある多島海...

屋島の写真

屋島 ( 香川県 高松市 )

瀬戸内海に突き出た標高292m、南北約5km、東西3kmのテーブル状の高地で、大きな屋根のように見えるため屋島と呼ばれている。約1400万年前に噴出した山上の讃岐岩質安山岩が他の岩石よりも硬く、その後の浸食で取り残され、頂上部が平らになった。典型的な「メサ」と呼ばれる地形であり、南嶺(292m)と北嶺(282m)の2つのピークがある。かつ...

屋島寺の写真

屋島寺 ( 香川県 高松市 )

屋島の南嶺(標高293m)にある天平勝宝年間(749~757年)の創建とされる古刹で、四国霊場八十八ケ所第84番札所。朝廷に招かれた鑑真が唐から当時の都、奈良に向かう途中、屋島に立ち寄り、北嶺*の霊地に普賢堂を建てたのがはじまりとされる。815(弘仁6)年には弘法大師が嵯峨天皇の勅願により、北嶺にあった伽藍を南嶺に移し、第84番の霊...

高松城の写真

高松城 ( 香川県 高松市 )

JR高松駅前にある高松城は、別名を玉藻城*といい、讃岐国領主・生駒家、高松藩主・松平家の居城であった。  1587(天正15)年、豊臣秀吉に讃岐一国を与えられ引田城(現、東かがわ市)に入った生駒親正が、1588(天正16)年瀬戸内海に面した港町に建設を開始した城で、3年後の1590(天正18)年に完成した。北を瀬戸内海に面し、内堀・中堀...

栗林公園の写真

栗林公園 ( 香川県 高松市 )

高松駅から南へ3km、紫雲山(しうんざん)*東麓にある、面積約75haにも及ぶ広大な庭園。紫雲山を背景に6つの池と13の築山で構成され、1000本を超える手入れ松や多彩な石組を配した園内は変化に富み、歩みを進めるごとに風景が変わる「一歩一景」と称される。南庭と北庭とに分かれ、南庭は池泉回遊式大名庭園として優れた地割りや石組みを有...

四国村ミウゼアム(四国民家博物館)の写真

四国村ミウゼアム(四国民家博物館) ( 香川県 高松市 )

屋島山麓にある四国村ミウゼアム(四国民家博物館)は、四国地方の伝統的な古民家や歴史的建造物を移築復原した野外博物館である。豊かな自然に囲まれた約5万m2の敷地に、江戸から大正期にかけての地方色豊かな建物が30棟あまり*配置されている。四国各地の民家、砂糖・和紙・醤油づくりなどに使用されていた伝統産業施設、農村...

八栗寺の写真

写真提供:八栗寺

八栗寺 ( 香川県 高松市 )

高松市の東方、源平の古戦場、壇ノ浦を挟んで屋島と向かい合う五剣山(標高375m)の中腹にある、四国霊場第85番札所。五剣山にはもともと5つの峰があったが、江戸時代の1706年(宝永3)の大地震で東の峰が一部崩落した。  寺伝によれば、空海がこの地で修行中、天から降ってきた五本の剣を五つの峰に埋め、大日如来の像を刻み鎮護としたこ...

屋嶋城の写真

屋嶋城 ( 香川県 高松市 )

663(天智天皇2)年の白村江の戦い*を契機として、中大兄皇子が唐と新羅の侵攻に備え、対馬、九州から瀬戸内海沿岸にかけて築かせた山城の一つ。667(天智天皇6)年に築かれたことが「日本書紀」に記されている*。屋島はもともと陸地から切り離された島で、海上交通における要所にあり、メサ地形特有の断崖絶壁が発達し、眺望が利く場所も...

男木島の町並みの写真

男木島の町並み ( 香川県 高松市 )

男木島は高松港の北方約10km、フェリーで約40分のところにある。周囲約5km、面積1.37km2、海に浮かぶ独立峰のような島で、島の最高地点は標高213mのコミ山。島の北端にある男木島灯台は、灯台守を主人公とした映画「喜びも悲しみも幾歳月」*のロケ地として有名である。古くから漁業の島として知られ、現在もサワラやタコなどを漁...

神谷神社の写真

神谷神社 ( 香川県 坂出市 )

坂出市の東部、高松市との境界に位置する五色台の麓にあり、延喜式にも記載がある古社である。本殿は高さ1.5mほどの石積みの基壇の上に立ち、桁行3間、梁行2間の母屋から庇(向拝)を前方に伸ばしている。棟木(むなぎ)に書かれた墨書銘から1219(建保7)年の建立であり、造営年の明らかな神社建築では日本最古であり、国宝に指定されている...

白峯寺の写真

白峯寺 ( 香川県 坂出市 )

坂出市の東、高松市に連なる五色台は瀬戸内海国立公園の中に位置し、その名の通り五峯(黄峯・白峯・赤峯・青峯・黒峯)からなり、北は瀬戸内海、南は讃岐平野を望む山々である。白峯寺は西よりの白峯(標高377m)の中腹にある四国霊場八十八ヶ所霊場の第81番札所で、崇徳上皇ゆかりの寺院でもある。  815(弘仁6)年、弘法大師が修行のた...

紫雲出山のサクラの写真

紫雲出山のサクラ ( 香川県 三豊市 )

紫雲出山は香川県三豊市、瀬戸内海に突き出た荘内半島のほぼ中央部にある標高352mの山。荘内半島には浦島伝説の地がいたるところにあり、紫雲出山は浦島太郎が玉手箱を開け、出た白煙が紫色の雲になって山にたなびいたことから名づけられたといわれる。  山頂近くまで車で行くことができ、山頂の展望台からは瀬戸内海の多島美が見渡せる。...

弥谷寺の写真

弥谷寺 ( 香川県 三豊市 )

古来より霊山として信仰された弥谷山(382m)の中腹、標高200mにある四国霊場八十八ケ所第71番札所。仁王門から最上部の本堂までは、540段*の石段を上る。  今からおよそ1300年前、聖武天皇の勅願により、行基が堂宇を建立し、光明皇后の経典を奉納したのが始まりとされ、山頂から八州が見渡せることから八国寺と命名された。弘法大師が幼...

本山寺の写真

本山寺 ( 香川県 三豊市 )

財田川の北岸に立つ四国八十八ケ所霊場第70番礼所。807(大同2)年、平城天皇の勅願により空海が建立したと伝えられる。当時は「長福寺」という名で、江戸時代19世紀頃に本山寺と称されるようになった。境内はおよそ2万m2と広大で、古くから七堂伽藍や塔頭を連ねた大寺として栄華を極めていたことが偲ばれる。  本堂は、正面5間...

寒霞渓の写真

寒霞渓 ( 香川県 小豆島町 )

瀬戸内海国立公園を代表する景勝地の一つ。東西7km、南北4kmの渓谷に、約1300万年前の火山活動により堆積した安山岩や疑灰角礫岩などが、度重なる地殻変動と侵食により、断崖や奇岩群を形成している。日本書紀にもその記述があり、元々は鉤懸山(かぎかけやま)、神懸山(かみかけやま)などと呼ばれていたが、1878年(明治11)年に儒学者の...

小豆島のオリーブの写真

小豆島のオリーブ ( 香川県 小豆島町 )

三都半島の東、内海湾に面した小豆島町西村地区は日本で最初にオリーブ*が栽培された場所である。1908(明治41)年 、当時の農商務省の委託により三重・香川・鹿児島の3県で試験栽培を開始したところ、小豆島のオリーブだけが結実した。現在、栽培試験地一帯は「小豆島オリーブ公園」になっており、約2,000本のオリーブの木や約120種類のハ...

善通寺の写真

善通寺 ( 香川県 善通寺市 )

弘法大師空海*誕生の地として知られ、善通寺市のほぼ中央にある。高野山の金剛峯寺、京都の東寺とともに大師三大霊跡のひとつであり、真言宗善通寺派の総本山である。唐から帰朝した空海が、807(大同2) 年長安の青龍寺を模して建立した真言宗最初の根本道場で、空海の父、佐伯善通(さえき・よしみち)の名をとって寺号とした。四国霊場八...

瀬戸大橋の写真

瀬戸大橋 ( 岡山県 倉敷市 / 香川県 坂出市 )

瀬戸大橋は、本州と四国を結ぶ本州四国連絡橋のひとつで、1988(昭和63)年に開通した。海峡部9.4km、上部が自動車道路(瀬戸中央自動車道)、下部が鉄道(JR本四備讃線、愛称:瀬戸大橋線)の道路・鉄道併用橋としては、世界最大級の橋梁群である。塩飽諸島の櫃石(ひついし)島・岩黒(いわぐろ)島・羽佐(わさ)島・与島の4つの島をつた...

ベネッセアートサイト直島の写真

写真提供:©YAYOI KUSAMA

ベネッセアートサイト直島 ( 香川県 直島町 / 香川県 土庄町 / 香川県 小豆島町 / 香川県 高松市 / 岡山県 岡山市 )

ベネッセアートサイト直島は岡山市に本拠を置く、通信教育などで知られる、株式会社ベネッセホールディングスと公益財団法人 福武財団が瀬戸内海の直島、豊島、犬島などで展開する現代アートに関わるさまざまな活動である。美術館、宿泊事業、集落の古民家などを使ったインスタレーション*のほか、刊行物やシンポジウムなどの情報発信も行っ...