直島町は、香川県北部、瀬戸内海中央部の直島諸島のほぼ全域。瀬戸内海国立公園区域内にあり、直島、牛ヶ首島、屏風島、喜兵衛島、家島、向島など大小 27 の島々によりなる。直島全島は黒雲母花崗岩が基盤であり、本島は5つの山塊に分かれ、本島以外の島々はその大半が1つの山塊の水没で出来ている。
 直島の宮浦港が交通の中心で宇野港・高松港からの定期船便がある。
 徳川時代には幕府の天領で瀬戸内海の海上交通の要衝を占め、海運業や製塩業の島として栄えた。大正時代の現三菱マテリアル株式会社 直島製錬所設立以降さらに発展。平成に入って現株式会社ベネッセホールディングスが直島文化村構想の一環として国際キャンプ場、ベネッセハウスを開設するなど、文化性の高い島としても発展。「直島」という地名は、保元の乱で敗れた崇徳上皇が讃岐へ配流される途中に立ち寄った際に、島民の純真素朴さを賞して命名されたと伝えられる。
 直島は漁業、製塩を生業としてきたが、1917(大正6)年に現三菱マテリアル直島製錬所設置以来、工業の町として発展。島民のほぼ半数は製錬所やその関連企業の従業員と家族。農業は小規模で自家消費程度。漁業はノリやハマチ、タイの養殖が行われる。
 直島南部は美しい自然の中にリゾート施設がつくられ、地中美術館、李禹煥(リウファン)美術館などがある。喜兵衛島には古代の製塩遺跡(国史跡)がある。直島女文楽は全国でも珍しい女性だけで演じる伝統芸能(県指定無形民俗文化財)。

観光資源一覧

瀬戸内海の多島海景観の写真

瀬戸内海の多島海景観 (広島県 広島市 / 岡山県 倉敷市 / 愛媛県 今治市 / 香川県 直島町 / 徳島県 )

瀬戸内海は、本州西部、四国、九州に囲まれた日本最大の内海で、東西およそ450km、南北15~55 km、面積23,203km2である。灘や湾と呼ばれる広い部分が、瀬戸や海峡と呼ばれる狭い水路で連結された複雑な構造を持つ。平均水深が38.0mと非常に浅い海だが、瀬戸や海峡では水深100mを超える。700以上の島(有人島は約150)がある多島海...

ベネッセアートサイト直島の写真

写真提供:©YAYOI KUSAMA

ベネッセアートサイト直島 (香川県 直島町 / 香川県 土庄町 / 香川県 小豆島町 / 香川県 高松市 / 岡山県 岡山市 )

ベネッセアートサイト直島は岡山市に本拠を置く、通信教育などで知られる、株式会社ベネッセホールディングスと公益財団法人 福武財団が瀬戸内海の直島、豊島、犬島などで展開する現代アートに関わるさまざまな活動である。美術館、宿泊事業、集落の古民家などを使ったインスタレーション*のほか、刊行物やシンポジウムなどの情報発信も行っ...