丸亀市は、香川県の海岸線側ほぼ中央部に位置し、北は瀬戸内海国立公園、南は讃岐山脈に連なる山々がみられる。塩飽諸島の本島、牛島、広島、手島を含む。讃岐平野の一部、丸亀平野を占め、土器川、金倉川の三角州上にのる。平野には多数のため池があり、水辺空間を創出。平野には飯野山(別名、讃岐富士)や青ノ山の独立峰がある。
 JR予讃線、高松琴平電気鉄道琴平線が通るほか、瀬戸中央自動車道、高松自動車道が通じる。丸亀港からは市内の島嶼部を結ぶフェリーや岡山県児島港への客船が就航している。
 1602(慶長7)年に丸亀城築城以後、城下町として栄えてきた。海上交通の要衝、物資の集散地として発展し、特に金刀比羅宮の参道口として大いに賑わった。琴平へ通じる丸亀街道にはいまも石灯籠や道標が残る。1889(明治22)年に香川県最初の鉄道が丸亀―多度津―琴平間に通じた。
 江戸時代から日本一の生産を誇る団扇工業は現在でも全国の生産量の9割を占めており、「丸亀うちわ」は1997(平成9)年に国の伝統的工芸品に指定された。1964(昭和39)年から地先海面を埋め立てて工業団地が造成され、造船、電機、化学などの工場が立地する。
 国指定史跡に丸亀城跡と塩飽勤番所跡、国指定重要文化財に丸亀城の天守、東光寺の薬師如来坐像、正覚院の木造観音坐像等がある。塩飽本島町笠島地区の町並みは国の重要伝統的建造物群保存地区に選定。塩飽諸島は瀬戸内海国立公園の一部である。丸亀城は扇の勾配と呼ばれる美しい石垣が有名で、その石垣は高さ日本一を誇る。

観光資源一覧

塩飽勤番所跡の写真

塩飽勤番所跡 (香川県 丸亀市 )

塩飽勤番所跡は、本島港(泊港)から県道沿いを北へ徒歩10分ほどの所にある。  塩飽諸島は古来、秀吉、家康の朱印状により、人名(にんみょう)と呼ばれる650人の船方衆が治めてきた。人名の代表者は名字帯刀を許された4人の年寄で、1年交代で自宅を役所として朱印状を保管し、政務を執ってきた。1798(寛政10)年、本島に勤番所が設置され...

丸亀城の写真

丸亀城 (香川県 丸亀市 )

丸亀市のシンボルともいえる丸亀城は、標高66mの亀山に築かれた平山城で、「石垣の名城」として有名である。山麓の内堀から山頂の本丸まで、渦を巻くように4層に重ねられた石垣の高さの合計は60mにもなり、総高としては日本一高い*。緩やかであるが荒々しい野面積みと端整な算木積みの土台から、頂にいくにつれ垂直になるよう独特の反りを持...

塩飽本島町笠島の町並みの写真

塩飽本島町笠島の町並み (香川県 丸亀市 )

塩飽諸島*付近は、鳴門海峡と豊後水道からの潮流が交わる良好な漁場であり、瀬戸内の海上交通の要衝でもあった。島民は潮流を読むことにたけ、操船や造船を得意とし、中世ごろには塩飽水軍として活躍した。  笠島集落は、丸亀市本島*の北東端にある小さな港町で、北面に天然の良港が開け、三方は丘陵に囲まれている。笠島はまたの名を城...

飯野山の写真

飯野山 (香川県 丸亀市 / 香川県 坂出市 )

丸亀市と坂出市にまたがる飯野山は、標高422m、讃岐平野のほぼ中央に立つ独立峰である。周囲は約6kmに及び、どの方角から見ても円錐形*で、なだらかな裾野が美しい。穏やかな山容は別名「讃岐富士」と呼ばれ、地元の人々に親しまれている。瀬戸内海国立公園に含まれており、コナラ、クヌギ、ヤマザクラなどを中心とした広葉樹が多く、風景林...