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タイプ「高原・湿原・原野」
雨竜沼湿原 ( 北海道 雨竜町 )
暑寒別連峰に囲まれた、標高850mの高原にあるスケールの大きな高層湿原*。東西約2km南北約1kmにわたる湿原には、大小100を超す池塘(ちとう)が点在し、その池塘には浮島*が浮遊して約150種類の湿原性植物がみられる。 雨竜町市街から道道432号線を西側に26km、車で45分のところに登山口の南暑寒荘がある。その後、徒歩で標高差300m、3....
原始ヶ原 ( 北海道 富良野市 )
十勝岳連峰の最南に位置する富良野岳の南側斜面の標高1000~1300m地点に広がる中・高層湿原。総面積は1.15km2にも及ぶ。富良野岳山頂を目指す富良野市側からの入口となる原始ヶ原登山口から登山ルートを歩くとここを通過することになる。まさに手付かずの自然という場所で、その名の通り原始的な風景が広がっており、木道をはじめ...
沼ノ平 ( 北海道 上川町 / 北海道 東川町 )
沼ノ平は、旭岳北西の標高1400mに位置する高層湿原である。愛山渓温泉登山口から約90分で高層湿原の入口に至る。 湿原には大小多くの池塘*が広がり、タチギボウシやワタスゲなどの花が咲く。湿原からさらに90分ほど登ると、当麻乗越(とうまのっこし)に至る。当麻乗越から見下ろす大小様々な池塘群は「神遊びの庭」と呼ばれる。
沼ノ原 ( 北海道 上川町 / 北海道 新得町 )
北海道中央部にある大雪山系、その中央部に位置する。標高1,420m~1,460mの溶岩台地上に発達した高層湿原*で、南北約1.2km、東西約1kmの広さをもつ。別名「大雪山の奥庭」とも呼ばれ、国の天然記念物にも指定されている。 旭川紋別自動車道上川層雲峡Icから約50kmでクチャンベツ沼ノ原登山口に到着。登山口から沼ノ原湿原までは、標準的...
サロベツ原野 ( 北海道 豊富町 / 北海道 幌延町 )
サロベツ原野は、北海道北部の日本海側に位置する、東西約5~8km、南北約27km、面積67km2を誇り、その一部は日本最大といわれる高層湿原である。多種多様な湿原植物と水生植物の宝庫であり、湿原内の湖沼は渡り鳥の中継地であることから、2005(平成17)年にラムサール条約湿地として登録された。 サロベツ原野の観光拠点は、...
釧路湿原 ( 北海道 釧路市 / 北海道 標茶町 / 北海道 釧路町 / 北海道 鶴居村 )
屈斜路湖を水源とする釧路川の下流域に広がる低層湿原*1。釧路市など1市2町1村にまたがる総面積約200km2 *2の日本最大の湿原である。1980(昭和55)年にラムサール条約登録湿地となり、1987(昭和62)年に28番目の国立公園に指定された。 湿原の成因としては、この地は約1万年前から6千年前までの間、気温の上昇に伴い海進(...
霧多布湿原 ( 北海道 浜中町 )
浜中町の榊町から琵琶瀬にかけての湿原*で、霧多布泥炭形成植物群落は、泥炭で形成*された高層湿原で8.03km2(後に0.86km2を追加)が、1922(大正11)年に国の天然記念物に指定された。1993(平成5)年には、ラムサール条約登録湿地となった。湿原の総面積31.68km2は全国で5番目の大きさである。 約30...
別寒辺牛湿原 ( 北海道 厚岸町 / 北海道 標茶町 )
厚岸湖に流れ込む大別川の上流にある湿地。この湿原が知られるようになったのは比較的新しく、1983(昭和58)年に「厚岸観光十景」を選定したときに、選定された湿原に「別寒辺牛」という名称を冠してからである。さらに1993(平成5)年に「厚岸湖・別寒辺牛湿原」がラムサール条約の登録湿地となったことから急速に注目されるようになった。...
春国岱(根室) ( 北海道 根室市 )
風蓮湖と根室湾を区切る長さ8km、幅1.3kmの長大な島。第一浜堤、第二浜堤、第三浜堤の3つの浜堤からなり、面積は6km2。 春国岱には、山と渓谷を除けば、広葉樹林、針葉樹林、草原、湿原、湖沼・川、干潟、塩性湿地といった北海道の自然のエッセンスがほとんどすべてつめこまれているともいわれている。砂丘上に形成されたアカエ...
ポー川史跡自然公園 ( 北海道 標津町 )
ポー川*1史跡自然公園は根室中標津空港から北西に約25km、JR釧網本線知床斜里駅から南東に約52km、根室半島と知床半島の中間、オホーツク海を臨むところにある。公園の総面積は約630万m2で、国の天然記念物に指定されている「標津湿原*2」の一部212万m2、国指定の史跡「標津遺跡群*3」のひとつ「伊茶仁カリカリウス遺...
大雪高原温泉 ( 北海道 上川町 )
大雪山主稜線の高根ヶ原の東斜面のふもとに位置する。ナナカマドやダケカンバ、ミネカエデなどの広葉樹と、エゾマツなどの針葉樹の混交林による森林帯には大小多くの池沼が点在している。標高約1200mの高原温泉を起点にした沼や池をめぐる林間の登山道、大雪高原温泉沼めぐり登山コースが整備されており、1周約7kmの周遊ルートを4時間から5時...
宗谷丘陵 ( 北海道 稚内市 )
宗谷岬の南部の後背地に広がる標高20~400mまでのなだらかな丘陵地帯。今から約1万年前の氷河期に雨水や川水で削られてできた周氷河地形*である。深い谷はなく、なだらかな波のようにうねる形状をしている。明治の中頃までは丘陵全域にわたりうっそうとした森林が生い茂っていたが、相次ぐ山火事によって、今では一面が宗谷岬牧場による牧草...
八幡平 ( 岩手県 八幡平市 / 岩手県 鹿角市 )
県都盛岡市から北西方向に直線で約38km、岩手県と秋田県にまたがる高原で、奥羽山脈北部に位置する。東の茶臼岳(1,578m)、南の畚岳(1,578m)、西の焼山(1,366m)などを含めた地域を八幡平と呼ぶが、狭義にはこの高原のほぼ中央、1,614mの頂が八幡平山頂である。 山域は、「十和田八幡平国立公園」に指定され、中でも山頂付近は「...
種山ヶ原 ( 岩手県 住田町 / 岩手県 遠野市 )
種山ヶ原は、岩手県奥州市、気仙郡住田町、遠野市にまたがる物見山(種山)を頂点とした標高600~870mに位置した高原地帯である。北上高地の南西部の東西11km、南北20kmに及ぶ平原状の山で、物見山・大森山・立石などを総称して別名「種山高原」とも呼ぶ。緩やかな稜線の準平原地形と冷涼な気候から、藩政時代から馬の放牧地として利用され、...
千沼ケ原 ( 岩手県 雫石町 )
秋田駒ヶ岳と岩手山の間に位置し、乳頭山(烏帽子岳東)の東南方、標高1,400mにある高層湿原*。ニッコウキスゲ・ヒナザクラなどの高山植物に彩られ、大小の池塘が配された大湿原で、周囲はオオシラビソに囲まれている。1954(昭和29)年に初めて人が入り、山上の仙境として話題をまいた。湿原までのルートが長く、経験を積んだ登山客以外の...
平庭高原 ( 岩手県 久慈市 / 岩手県 葛巻町 )
JR八戸線、三陸鉄道リアス線の八戸駅から西南西へ約26km、久慈渓流の上流、久慈市と葛巻町の境界にある平庭岳の中腹に広がる高原で、久慈・平庭県立自然公園の一環をなしている。標高800m。 国道281号の両側に4.5kmにわたって白樺林が続き、全体では369haに約31万本も林立しており、日本一の白樺美林といわれる。 レンゲツツジの群落や...
早坂高原 ( 岩手県 岩泉町 / 岩手県 盛岡市 )
JR東北本線・東北新幹線の盛岡駅から東北東へ約37km。岩泉町と盛岡市の境、標高916mの早坂峠を中心に広がる穏やかな大平原で、ゆるやかに起伏する草原に白樺林や赤松の林が点在する自然公園。 北上山地のなだらかな高原に、ブナ、ダケカンバ、シラカンバ、ミズナラ、ドイツトウヒ、アカマツが生育する景勝地。4月下旬~5月中旬のカタクリ...
雄国沼湿原 ( 福島県 北塩原村 )
磐梯山の西にそびえる猫魔ガ岳(標高1,404m)・厩岳山(同1,261m)・古城ガ峰(同1,288m)・雄国山(同1,271m)など、猫魔火山の外輪山に囲まれて雄国沼*があり、沼の西岸から南岸にかけては、周囲の山からの流水、湧水によって、排水の悪い緩傾斜に谷湿原が発達している。これが雄国沼湿原である。とくに南岸は水辺から500~600mの幅で広が...
田代山湿原 ( 福島県 南会津町 )
田代山は福島県南部、栃木県境にある標高1,926mの山で、台地状の頂上部に湿原が広がる。田代山は数百万年前に生成された火砕流台地*といわれている。台地面は南西から北東に向け長い楕円形をしており、その直径は長い方が約800m、短い方が約350mである。 湿原の標高は約1,920~1,970mであり、北東方向に緩く傾いた傾斜湿原となっている。...
駒止湿原 ( 福島県 昭和村 / 福島県 南会津町 )
会津鉄道会津田島駅から国道289号線で西へ約10kmの針生地区から町道に入り、さらに北西に7kmほど進むと、福島県大沼郡と南会津郡の郡境が接する分水嶺地域に広がっている。標高1,135mの駒止峠の北側一帯の沢には寒地性の低層・中間・高層の3段階の湿原群*が発達し、学術的に貴重なものとされている。国の天然記念物指定保護区域で面積はおよ...
戦場ヶ原・小田代原 ( 栃木県 日光市 )
戦場ヶ原は中禅寺湖の北、男体山の西に広がる平均標高1,400mの湿原状の東京ドーム85個分、4km2の規模を誇る高原で、日光国立公園に位置する。また、湯ノ湖、湯川、戦場ヶ原、小田代原のうちの約2.6km2が「奥日光の湿原」としてラムサール条約の登録湿地に登録されている。 大昔の男体山噴火の折り、その噴出物が竜...
鬼怒沼湿原 ( 栃木県 日光市 )
鬼怒沼山・物見山の鞍部南側、鬼怒川の源流あたりに広がる標高2,030mの高層湿原「鬼怒沼」には、大小48個の池塘が散在している。 6月中旬頃にはミズバショウが咲き始め、7月から8月にかけては、ヒメシャクナゲ、イワカガミ、タテヤマリンドウ、キンコウカなど数々の花が見られる。8月下旬には草紅葉がはじまり、9月中旬にもなると湿原全体...
アヤメ平 ( 群馬県 片品村 )
鳩待峠の東約4km、標高1,900m近い高地に開けた高層湿原*。アヤメ平の名があるがアヤメはなく、葉がアヤメに似ているキンコウカが8月に黄色の花を咲かせる。大小無数の池塘が点在し、かつては地上の楽園と歌われたが、ハイカーに荒らされてしまった。近年、木道以外は立入禁止とし、東京電力*を中心に回復作業を進めてきて、もとの姿を取り...
尾瀬ヶ原 ( 群馬県 片品村 / 新潟県 魚沼市 / 福島県 檜枝岐村 )
尾瀬沼の西約4km、至仏山・燧ケ岳・景鶴山・アヤメ平など2,000m級の山々に囲まれた盆地状をなす標高1,400m内外の高地に、東西約6km、南北約2kmにわたって広がる本州最大の湿原で、尾瀬を象徴する存在である。牛首と沼尻川を境に、下田代・中田代・上田代に分かれている。尾瀬ヶ原ははじめ燧岳溶岩流が只見川をせき止めてつくった古尾瀬湖とい...
芳ケ平 ( 群馬県 中之条町 )
2015(平成27)年5月にラムサール条約*に登録された、中之条町と草津町にまたがる「芳ヶ平湿地群」の中でも中心となる湿原。草津白根山中腹の標高約1,800mに広がり、白根山の荒涼とした景観とは対照的に、高山植物が豊富に生育する緑豊かな湿地帯である。 江戸時代、草津から善光寺に抜ける街道の裏道を通り、わざわざ芳ヶ平、渋峠を経由...
仙石原高原(仙石原湿原・すすき草原) ( 神奈川県 箱根町 )
仙石原高原は、金時山・丸岳などの外輪山と台ヶ岳などの後期同中央火口丘との間、標高約700mに広がる高原である。箱根内カルデラの平坦な地形が広がる場所で、現在は一面の草原となり、ゴルフ場やテニスコートが造られ、温泉や寮、別荘が点在する。9~10月の初秋の頃には黄金色のススキの原となり、秋の箱根の代表的景観をつくる。 面積約...
苗場山頂周辺の湿原 ( 新潟県 湯沢町 / 新潟県 津南町 / 長野県 栄村 )
標高2,145m。新潟・長野の県境に、南にゆるやかに傾く広大な山頂をもつ火山で、なだらかな山頂には高層湿原が発達し、オオシラビソノの樹林の間には、径数mから20mほどの池塘が何百も点在している。まさに天上の楽園の言葉にふさわしい。山名が表わすように、むかし池塘は苗田と考えられ、神が稲を植えた所と伝えられている。北面の中腹には...
志賀高原 ( 長野県 山ノ内町 )
長野県北東部、群馬との県境にある横手山(2,307m)を頂点に西は異様な姿を見せる笠ケ岳*、北は岩菅山(いわすげやま)、西に折れて焼額山(やけびたいやま)・竜王山・五輪山と連なる山並みに囲まれた標高1,300~2,300mの高原。 高原内は志賀山(2,035m)*を中心に坊寺山・東館山・西館山の山々がそびえ湿原や湖沼が点在する。 成因...
栂池高原 ( 長野県 小谷村 )
白馬連峰の北東部にある乗鞍岳(2,437m)の山腹一帯、標高1,000~2,000mの広い地域をいう。スキー場のある山麓部の親ノ原一帯は、白馬三山を背景に湿原が広がり、明るい高原風景が展開する。上部はブナ・ツガ・シラビソの深い原生林の中に神の田圃*、栂池自然園などの高層湿原が点在している。 栂池自然園まではゴンドラリフトとロープウ...
乗鞍高原 ( 長野県 松本市 )
乗鞍高原へは、松本から梓川沿いに島々、稲核(いねこき)、奈川渡(ながわと)経由で到達する。 乗鞍岳の東麓、標高1,200~1,700mに位置する広大な高原。番所と鈴蘭が高原の中心で、高天ヶ原火山の溶岩原である。かつては鈴蘭高原と呼ばれていたところで、白樺やカラマツの林の中に、ペンションや乗鞍高原国民休暇村などの宿泊施設や別荘...
美ヶ原高原 ( 長野県 松本市 / 長野県 上田市 / 長野県 長和町 )
松本市、上田市、長和町にまたがり標高2,000m前後に位置する、広さ5km2の広大な高原台地である。信州のほぼ中央にあって中部山岳のほとんどの山を眺める360度の展望台として知られている。高原の最高峰は標高2,034mの王ケ頭で、東側は平坦な台地状でいくつかのピーク*がある。王ケ頭の真下には三城牧場がある。放牧場としては明...
霧ヶ峰高原 ( 長野県 諏訪市 / 長野県 茅野市 / 長野県 下諏訪町 / 長野県 長門町 )
諏訪市の北東部、大門峠から鷲ヶ峰(わしがみね)の間に、ゆるやかな起伏をもつ高原が3,000haにわたってつづいている。最高峰の車山は標高1,925mの火山でいくつかの断層が発達し、車山湿原、踊場湿原(池のくるみ)、八島ヶ原湿原と3つの湿原を生んだ。上昇気流が盛んで、この気流を利用してグライダーの基地ともなっている。 茅野市本町か...
蒜山高原 ( 岡山県 真庭市 )
蒜山高原は、岡山県最北部、蒜山三座(上蒜山、中蒜山、下蒜山)の南麓に広がる東西20km、南北10km、標高500~600mほどの盆地である。西日本屈指の高原リゾート地で、遊園地、観光牧場、ワイナリー、ハーブ園、乗馬施設など多彩な観光スポットが点在している。鉄道は通っていないが、米子自動車道のインターチェンジから近く、週末や観光シー...
坊ガツル湿原 ( 大分県 竹田市 )
くじゅう*の山々に囲まれた標高1,200~1,300m付近に位置する湿原。2005(平成17)年、長者原のタデ原湿原とともにラムサール条約*に認定された。希少な植物の宝庫でもある。
久住高原 ( 大分県 竹田市 )
くじゅう連山*の南、東西10km・南北8kmに及ぶ広大な高原。阿蘇くじゅう国立公園に属する。標高600~1,000mで、浅い谷が放射状に刻まれ、ススキ・ネザサなどにおおわれている。春から夏にかけては、緑のじゅうたんを敷き詰めたような草原となり、いっせいに放牧が行われる。 毎年、放牧地で行われる野焼きは、春の訪れを告げる風物詩。山...
飯田高原 ( 大分県 九重町 )
くじゅう連山*の北側、標高800~1,000mの地に広がる約8km四方の高原。阿蘇くじゅう国立公園に属する。この地を訪れた川端康成が、その美しさに魅せられ、小説『千羽鶴』の続編『波千鳥』において飯田高原を描いている。 別府と阿蘇を結ぶ「やまなみハイウェイ」が中央を縦断しており、阿蘇方面からアプローチすると牧ノ戸峠からハイウェ...
花之江河湿原 ( 鹿児島県 屋久島町 )
淀川登山口から約4km、標高1,640mに位置する、日本最南端の高層湿原*。島の南部の集落から始まる各登山道(尾之間歩道、湯泊歩道、栗生歩道など)の合流ポイントでもあり、この地から宮之浦岳への登山道が一本化される。400mほど離れた場所に小花之江河がある。北に黒味岳を望む開けた地で、可憐な花を咲かせる高山植物が群生し、その間を清...