沼ノ平ぬまのたいら

沼ノ平は、旭岳北西の標高1400mに位置する高層湿原である。愛山渓温泉登山口から約90分で高層湿原の入口に至る。
湿原には大小多くの池塘*が広がり、タチギボウシやワタスゲなどの花が咲く。湿原からさらに90分ほど登ると、当麻乗越(とうまのっこし)に至る。当麻乗越から見下ろす大小様々な池塘群は「神遊びの庭」と呼ばれる。
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みどころ

沼ノ平へ至る道は、愛山渓温泉から登るコースと、旭岳ロープウェイの姿見駅から向かうコースがある。多くの人が利用する愛山渓温泉から登るコースは急な登山道が続く。樹林帯を抜けると広がる高層湿原が沼ノ平である。池塘や沼が点在し、高山植物が花を咲かせる様は高層湿原ならではの景色だろう。
 沼ノ平の魅力は、高層湿原の奥に広がる、愛別岳、永山岳、比布岳などの稜線や山肌の風景を楽しめることにもある。特に、六ノ沼付近から眺める旭岳、当麻岳、安足間岳方面の山々の眺望は見事である。
 9月中旬から下旬には、日本で最も早いとされる紅葉が見頃を迎え、秋の風を感じつつ高層湿原の木道を歩く素晴らしい体験ができる。
 なお、愛山渓温泉からのコースには、松仙園を迂回するルートもある。時間はかかるものの、より原生的な自然を楽しむことができる。
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補足情報

*池塘(ちとう):湿原の泥炭層にできる池沼。
関連リンク 大雪山国立公園連絡協議会(WEBサイト)
参考文献 大雪山国立公園連絡協議会(WEBサイト)
環境省「大雪山国立公園」(WEBサイト)

2024年02月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。