福井県は、北陸地方西部に位置し、北は石川県に、南東は岐阜県、南西は滋賀県・京都府に接し、北西は日本海に面している。東西約70km、南北約130kmに及び、総面積は約4,189km2で、延長約410kmの長い海岸線が走っている。9市8町から構成され、県庁所在地は福井市である。「福井」の県名は県庁所在地の名称に由来するが、その語源は、よく水が湧き出るところの意味で「脹井(ふくヰ)」と言われている。
 木の芽峠を境に嶺北地域と嶺南地域に分かれる。嶺北地域の東部には、1,000m以上の高い山々が連なり、これらの山々から流れ出る九頭竜川、日野川、足羽川などが、土や砂を運び、大野盆地、勝山盆地、福井平野などの平地や低地をつくっている。嶺北地域の北部も高い山々が連なるが、北西に向かって低くなり、あわら市、坂井市の北は、坂井北部丘陵地といわれる台地になっている。嶺南地域は、変化に富むリアス式海岸が続き、各湾や入り江の奥には、沈水地を埋積した狭い堆積地が、敦賀、美方、小浜の小平野を形づくっている。
 気候は、夏は日照時間も長く、気温も高めである。一方で、冬期は季節風の影響を受けて豪雪となり、中でも奥越地域では顕著である。一方で、嶺北地域の海沿いや嶺南地域は、対馬海流の影響を受けて冬も比較的温かく、降雪量もそれほど多くはない。
 福井県は、東尋坊、瓜割の滝、三方五湖などの豊かな自然、明通寺、永平寺といった歴史ある神社仏閣、また恐竜に関する博物館では国内最大級の「福井県立恐竜博物館」などの観光資源のほか、みたま祭り、勝山左義長まつり、祇園祭りなどの行祭事・イベントも数多く開催されている。また、気候・風土や名水に恵まれた福井県では、越前がに、甘エビ、サバの丸焼き、油揚げ、永平寺をはじめとした精進料理や報恩講料理などの食・食文化がよく知られている。

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