気比の松原けひのまつばら

敦賀駅の北西、敦賀湾に面して美しい砂浜と松林は、南北400m、東西約1km、面積は約34万m2で、その中には松原公園や遊歩道などがあり、海浜公園となっている。白砂青松のコントラストが美しく、アカマツやクロマツ、フランス海岸マツなどが茂っている。夏は海水浴場となって賑わう。
 古来より、氣比神宮の神苑として、神人が近隣住民の利用を管理してきたが、1570(永禄13・元亀元)年頃に、織田信長が氣比神宮~松原を没収した。江戸時代は小浜藩の御用木(藩有林)となり、近隣住民は藩への納税によって燃料となる松葉採集を行ってきた。松原はこうした管理によって後世に残ることになった。1889(明治32)年に国有林に指定され、潮害を防止するために保護されている。
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みどころ

敦賀湾を前面に、背後を松原の、長さ約1kmの砂浜を大きく深呼吸をしながら歩くのもよいし、松林にも歩行者用の道が整備されているので、ゆっくりとウォーキングするのもよいだろう。松林は幅400mもあり、日常の生活を遮断してくれる。海岸林には少ないアカマツが多いのが、この松原の特質である。
 観光協会では、散策コース約15分、歴史文化コース約20分、森林浴コース約40分、松原満喫コース約120分の、4本のウォーキングコースを紹介している。トイレが6か所用意されている。(溝尾 良隆)
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補足情報

*気比の松原入り口には、後藤新平揮毫の「松原公園」標柱が立つ。公園内には、勝海舟の駐輦(れん)の碑、高浜虚子句碑、一夜松原由来碑、東宮(昭和天皇)ご成年式記念運動場碑などがある。
関連リンク 漫遊敦賀(一般社団法人敦賀観光協会)(WEBサイト)
参考文献 漫遊敦賀(一般社団法人敦賀観光協会)(WEBサイト)
ふくいドットコム(公益社団法人福井県観光連盟)(WEBサイト)
『福井県の歴史散歩』山川出版社、2010年

2022年06月現在

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