福井県年縞博物館ふくいけんねんこうはくぶつかん

特徴的な縞模様の地層「年縞(ねんこう)」をテーマにした世界初の博物館。三方五湖の一つ、水月湖の湖底には世界最長となる7万年分もの連続した年縞が形成されている。水月湖では直接流れ込む大きな河川がない、水深が深く生物が湖底に生息できないなど、年縞が形成されるための奇跡的な条件がそろっている。水月湖の年縞は考古学などにおける年代測定の「世界標準のものさし」として世界に認められているほか、年縞を分析することにより、過去の気候や景色を知ることができる。
 博物館では、7万年分・45mの水月湖年縞の実物を展示するほか、過去7万年間の人類の歴史などを紹介している。
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みどころ

最大の見どころは、7万年分・45mの水月湖年縞のステンドグラス展示。常駐ナビゲーターの展示解説を聴くと、より年縞のすごさを理解することができる。食事ができるカフェも併設しており、年縞について楽しく学びながらゆったりとした時間を過ごすことができる。
 若狭三方縄文博物館が隣接しており、展示の連携も行っている。お得な共通観覧券も販売しているので、セットでの観覧がおすすめ。(溝尾 良隆)
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補足情報

*1年単位で年代を特定できる年縞には、木の葉や花粉、火山灰や黄砂などが含まれている。それらを分析することで、過去の気温や気候などの変化を年単位で復元することができる。7万年にわたり堆積した水月湖の年縞は、過去の自然環境を知る貴重な情報源といえる。水月湖の年縞が年代測定における「世界標準のものさし」とよばれる理由は、世界中で測られた放射性炭素年代を、水月湖のデータと対比することで、水月湖の何枚目の縞に含まれた葉の化石に相当し、いつの年代のものかがわかるからである。
関連リンク 福井県年縞博物館(WEBサイト)
参考文献 福井県年縞博物館(WEBサイト)
福井県里山里海湖研究所(WEBサイト)

2022年06月現在

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