敦賀市は、福井県の中央に位置し、北東は南越前町、西は美浜町、東は滋賀県長浜市、南は高島市と接する。北に敦賀湾口を開いて日本海に面し、他の三方は山岳が連なり、敦賀湾と平野部を囲む。若狭湾に大きく張り出た敦賀半島と54kmに及ぶ海岸線が、敦賀湾を日本海の風や波浪から防ぎ、天然の良港を形成している。
 また、敦賀半島先端近くには日本原子力発電の敦賀発電所があり、その西の白木に日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(2018(平成30)年3月、廃止措置計画認可)がある。
 JRの北陸本線と小浜線の分岐点にあたり、北陸自動車道、舞鶴若狭自動車道、国道8号(塩津街道)、27号(丹後街道)、161号(西近江路)、476号が通じる。
 市街南部の低地に人絹、木材、化学、セメントなどの工場が進出。地場産業にはかまぼこ製造や松前交易以来のコンブ加工がある。北陸トンネル工事で温泉(トンネル温泉)が湧出した。
 日本三大松原の一つに数えられる気比の松原は、敦賀湾の最奥部に位置する。気比の松原から敦賀半島にかけては若狭湾国定公園域に指定されている。市街地東方の中池見湿地は2012(平成24)年にラムサール条約に登録された。
 このほか、国指定史跡に中世の山城である金ヶ崎城跡、武田耕雲斎等墓、中郷古墳群、国の名勝に気比ノ松原、西福寺書院庭園、柴田氏庭園がある。また小正月行事の「敦賀西町の綱引き」は国指定重要無形民俗文化財である。

観光資源一覧

気比の松原の写真

写真提供:一般社団法人敦賀観光協会

気比の松原 (福井県 敦賀市 )

敦賀駅の北西、敦賀湾に面して美しい砂浜と松林は、南北400m、東西約1km、面積は約34万m2で、その中には松原公園や遊歩道などがあり、海浜公園となっている。白砂青松のコントラストが美しく、アカマツやクロマツ、フランス海岸マツなどが茂っている。夏は海水浴場となって賑わう。  古来より、氣比神宮の神苑として、神人が近...

敦賀まつりの写真

写真提供:敦賀市

敦賀まつり (福井県 敦賀市 )

毎年、9月初めに行われる敦賀まつりは、氣比神宮例祭に合わせて開催される。氣比神社例祭は氣比の長祭といわれ、9月2日に始まり4日までが祭りの山であるが、5日から10日に後日祭があり、15日の月次祭で終了する。祭りのハイライトは山車(やま)6基が勢ぞろいする4日目の山車巡行である。  山車の起源は定かではないが、室町末期には成立し...

西福寺の写真

西福寺 (福井県 敦賀市 )

敦賀市内の西部、大原山(おおはらさん)西麓にある。浄土宗鎮西派。1368(応安元)年、後光厳天皇の勅願所として、良如上人*が開山した。浄土宗の中本山で、時の朝廷や室町幕府、戦国大名や領主の崇敬も篤く、禁制には松平家と関係深く、北国浄土宗の中心寺院として、「越の秀嶺」の別称の格式をもっていた。  樹木に囲まれた広い境内に...