福井市は、福井県の県庁所在地で、西は日本海に面し、北は坂井市、永平寺町、勝山市、東は大野市、南は越前市、鯖江市、池田町に接する。市街地中心部を含む平坦な地形、東西の山地の大きく2つに分かれる。越前海岸に連なる南西部には越知山、国見岳、東部には吉野ヶ岳が連なり、市の中央を足羽川、北方を九頭竜川、西方を日野川が流れ、北西部において合流し、北方の日本海へ注ぐ。
 JR北陸本線・越美北線、福井鉄道福武線、えちぜん鉄道勝山永平寺線、三国芦原線、国道8、158、305、416、476号が通る。北陸自動車道の福井、福井北インターチェンジがあり、福井北から中部縦貫自動車道が分岐する。
 中世には一乗谷に居を構えた朝倉氏が戦国大名として広大な地域を支配し、小京都と呼ばれるほどの栄華を極めた。その後、柴田勝家、丹羽長秀、堀秀政らの統治を経て、徳川家康の天下平定後は、その次男、結城秀康が68万石の城主として1600(慶長5年)年に入封した。以後松平氏の福井藩の城下町として明治維新に至った。1889(明治22)年に市制が施行され、福井市となった。
 明治維新後、近代産業として織物業がおこり、特に羽二重生産が急速に普及発展した。1929(昭和4)年に始まる世界経済恐慌により壊滅状態になり、これに人絹織物がとってかわった。化学工業、機械工業などの伸びも著しく、臨海工業地域テクノポート福井、工業団地テクノパーク福井が造成されている。農業では米作、野菜・果樹栽培などが行われている。
 観光では、越前海岸、足羽山・足羽川の桜といった自然資源のほか、「一乗谷朝倉氏遺跡」、「福井城址」、「養浩館庭園」、「橘曙覧記念文学館」など、数多くの人文資源を有している。

観光資源一覧

越前おろしそばの写真

写真提供:公益社団法人福井県観光連盟

越前おろしそば (福井県 福井市 / 福井県 大野市 / 福井県 勝山市 / 福井県 鯖江市 / 福井県 他 )

福井県嶺北地方で主に食されるソバ。福井県のソバの歴史は、戦国武将朝倉孝景が兵糧として栽培させたのが始まりと言われる。当時は醤油やだし汁がなかったので、蕎麦掻のようにして食べた。その後、1601(慶長6)年に福井藩家老本多富正が麺状のソバを伝え、大根おろしを添える食べ方が始まった。現在のソバに大根おろし、鰹の削り節、きざみ...