1469(文明元)年に、地元の農夫が焚き火の中で燃える石を見つけたというのが、大牟田における石炭発見の歴史だと伝わる。 江戸時代から採掘が行われ、1873(明治6)年には官営化され、西洋技術による近代化を進めていった。1889(明治22)年、三井財閥に払い下げられ、勝立坑、宮原坑、万田坑などを次々と開坑。日本の近代化を支えてきた...
熊本県南西岸から鹿児島県北西岸にかけての九州本土と天草諸島に囲まれた八代海(別名不知火海)上に見られる自然現象で、旧暦8月1日(八朔)の未明に八代海(不知火海)上に見られる無数の火を不知火と呼ぶ。不知火が発生する要因は不明な点もあるが、潮の干満差や海上の気温差など、八代海北東部海域の地形と気象条件の下に、漁火や対岸の...
熊本県中央の八代市、九州自動車道八代ICから車で5分、JR八代駅からバスで10分に八代神社がある。妙見祭は八代神社の秋の大祭で、江戸時代から約380年続く八代地方最大の祭礼行事である。 11月1日から1か月にわたり関連行事が行われる中で、メインとなるのは11月22日のお下りと23日の神幸行列お上りである。お下りは、22日の午後に神馬を...
熊本県南部の球磨郡水上村、九州自動車道人吉ICから車で約1時間に市房ダムがある。ダム湖の周囲13.4kmには、ソメイヨシノを中心に約1万本のサクラが植えられ「1万本桜」と呼ばれる。満開のサクラとサクラ越しに見るダム湖の大噴水や周辺道路に続くサクラのトンネルなど、熊本県内有数のサクラの名所として賑わいを見せる。
熊本県南部の人吉市、九州自動車道人吉ICから車で10分、JR肥薩線人吉駅から南へ徒歩5分にある。 阿蘇市一の宮町の阿蘇神社の分霊を勧請したとされ、阿蘇神社に祀られる12神のうち、神武天皇の孫神で阿蘇を開拓した健磐龍命(たけいわたつのみこと)を主神として、その妃の阿蘇津媛命(あそつひめのみこと)、その子供である国造速瓶玉命(...
人吉城は、JR肥薩線の人吉駅、くま川鉄道の人吉温泉駅から東南東へ約1.3km、徒歩で約20分の距離にある。球磨川と胸川の合流地点に位置する。球磨川と胸川を自然の堀とし、球磨川に迫る険しい地形を利用した要害で、国指定史跡となっている面積は216,000m2。 もと平頼盛の代官矢瀬主馬佑の山城であったが、1198(建久9)年、相...
旧国鉄宮原線は、大分県南西部の九重町恵良駅から熊本県最北端の小国町肥後小国駅までの26.6kmを結ぶ線路で、35年という工期をかけて1954(昭和29)年に開通した。通勤・通学や木材等の搬送に使われていたが、国鉄再建法による赤字路線の廃止により、開通から30年後の1984(昭和59)年、九州で最初に廃線となった。 山間部を通る線路であ...
山鹿灯籠まつりの行われる山鹿市中心部までは、九州自動車道菊水ICから東北東へ約8km、車で約15分。山鹿灯籠まつりは、毎年8月16日に大宮神社例祭「燈籠祭」で斎行される神事と、8月15日、16日の2日間に渡り催される奉納踊りや千人灯籠踊り、花火大会や松明行列など関連行事からなっている。 燈籠祭の起源は、一説によると、深い霧に行く...
鞠智城は、九州自動車道植木ICから北東へ約12km、車で約20分の距離にある。菊池川中流域の標高90~170m前後の丘陵地に位置し、北は福岡県境に連なる山々を望み、南は菊池川により形成された平野が広がっている。面積は南北約1.2km、東西約1km、約550,000m2の規模を有し、総延長約3.5kmの土塁線や急峻な崖線で囲まれている。 ...
熊本市の中心部、熊本市電熊本城・市役所前から徒歩10分にある。 城域は茶臼山*と呼ばれた丘陵地全体を占め、周囲5.3km、総面積は980,000m2におよぶ。往時は大小の天守閣をはじめ、櫓49、櫓門18、城門29を持ったとされ、武者返し*と呼ばれる独特な反りをもつ石垣がめぐらされた、実践を想定した巨大要塞、難攻不落の堅城とし...
熊本市街地の南東、熊本市電水前寺公園から徒歩約4分にある。面積約73,000m2の回遊式の大名庭園で、夏目漱石*の「湧くからに流るるからに春の水」の句で知られる。 1632(寛永9)年、加藤家の改易により肥後に入国した細川家三代細川忠利*が熊本城南東の湧水地に水前寺を建立し、同地に数寄屋風の茶屋を建て「水前寺御茶屋」...
熊本県中央部の宇城市、九州自動車道松橋ICから車で約50分、JR三角駅から車で約10分、宇土半島の西端にある。 日本に現存する明治時代の石積港湾施設で、石積の埠頭、水路、建造物などがほぼ完全な形で残っている。 1876(明治9)年の神風連の乱や1877(明治10)年の西南の役で焦土と化した熊本県の殖産興業を目的として港湾を建設する...
熊本県北東部の阿蘇市、九州自動車道熊本ICから車で約1時間、JR豊肥本線宮地駅から北へ徒歩約15分にある。 927(延長5)年に成立した延喜式神名帳に記載された式内社で、明治時代には官幣大社とされた。全国に約500社ある阿蘇神社の総本社であり、肥後国一の宮として社格の高さを誇る。神武天皇の孫神で阿蘇を開拓した健磐龍命(たけいわ...
阿蘇五岳の山裾や外輪山の稜線に広がる広大な草原が今も残るのは、1,000年以上もの間、人々が自然と共生しながら、放牧、採草、野焼きなどを続けて維持してきたからである。 毎年2月下旬から3月に行われる野焼きは野草地に火をつけて地表面を焼く作業で、野焼きにより家畜に影響を及ぼす害虫を駆除し、燃えた灰が栄養となり芽吹きを促し、...
熊本県北東部の阿蘇郡産山村、九州自動車道益城熊本空港ICから車で約1時間30分、JR豊肥本線宮地駅から車で約40分にある。 標高900mに位置し、南から西にかけて外輪山、阿蘇五岳、瀬の本高原を、東には九重連山を見晴らす。敷地面積は約15万m2で、8月中旬から9月中旬に産山村の村花であるヒゴタイが咲くほか、ハルリンドウ、カ...