不知火
熊本県南西岸から鹿児島県北西岸にかけての九州本土と天草諸島に囲まれた八代海(別名不知火海)上に見られる自然現象で、旧暦8月1日(八朔)の未明に八代海(不知火海)上に見られる無数の火を不知火と呼ぶ。不知火が発生する要因は不明な点もあるが、潮の干満差や海上の気温差など、八代海北東部海域の地形と気象条件の下に、漁火や対岸の街あかりなどの光が異常に屈折して起こる蜃気楼現象の一種と考えられている。
不知火という言葉の由来は、日本書紀に記された景行天皇の九州巡幸中の逸話からと言われている。八代海を航行中に日が暮れてしまい、暗闇のなか方角が分からなくなっていると、天皇は遠くに見えた火を目指して進むよう命じ、岸に着くことができた。舟を導いた火の主を尋ねるが、誰も知らぬ火(不知火)であったということから、不知火と名付けられたという。
2009(平成21)年、景行天皇にまつわる一連の景勝地として、不知火及び水島*が国の名勝に指定された。
不知火という言葉の由来は、日本書紀に記された景行天皇の九州巡幸中の逸話からと言われている。八代海を航行中に日が暮れてしまい、暗闇のなか方角が分からなくなっていると、天皇は遠くに見えた火を目指して進むよう命じ、岸に着くことができた。舟を導いた火の主を尋ねるが、誰も知らぬ火(不知火)であったということから、不知火と名付けられたという。
2009(平成21)年、景行天皇にまつわる一連の景勝地として、不知火及び水島*が国の名勝に指定された。

みどころ
潮の満ち引きの差が大きい、日中は暑く夜は冷え込んで海上の気温差があるなど、条件が整えば八朔の日前後でもあらわれる。原因は不明であるが、温暖化などで次第に見られる機会が減っている貴重な自然現象である。
不知火の観望地として知られる永尾剱(えいのおつるぎ)神社*は、海に突き出た岬の小高い丘に建ち、八代海が良く見渡せる。旧暦8月1日の前日に八朔祭が行われ、参拝客と不知火を求めて集まる人々で一日中賑わう。
不知火の観望地として知られる永尾剱(えいのおつるぎ)神社*は、海に突き出た岬の小高い丘に建ち、八代海が良く見渡せる。旧暦8月1日の前日に八朔祭が行われ、参拝客と不知火を求めて集まる人々で一日中賑わう。

補足情報
*水島:熊本県八代市、JR八代駅から車で20分にある球磨川河口に位置する小島。日本書紀には「水島を訪れた景行天皇が食事をする際に、小左(おひだり)という者が天地の神に祈ったところ水が湧き出したため、この島を水島と呼ぶ」という記述がある。万葉集では長田王により「聞きしごと まこと貴く くすしくも 神さび居るか これの水島(聞いていた通り、貴く神々しく見えることよ、この水島は)」と歌われている。
*永尾剱神社:九州自動車道松橋ICから車で約20分、熊本市からは車で約50分にある。創建は713(和銅6)年。主祭神は海童神(わだつみのかみ)で、海童神を乗せた巨大なエイが海から山を越えられず、この地に鎮座したと伝えられる。海の中に鳥居があることでも知られる。
*永尾剱神社:九州自動車道松橋ICから車で約20分、熊本市からは車で約50分にある。創建は713(和銅6)年。主祭神は海童神(わだつみのかみ)で、海童神を乗せた巨大なエイが海から山を越えられず、この地に鎮座したと伝えられる。海の中に鳥居があることでも知られる。
関連リンク | 宇城市経済部商工観光課(WEBサイト) |
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参考文献 |
宇城市経済部商工観光課(WEBサイト) 「不知火」不知火町役場観光課 「永尾剱神社」永尾剱神社 「熊本県の歴史散歩」山川出版社 八代市経済文化交流部文化振興課(WEBサイト) |
2024年11月現在
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