愛知県は、本州、太平洋岸のほぼ中央に位置する県。南は太平洋に面し、西は三重県、北は岐阜県、東北は長野県、東は静岡県と接している。県庁所在地の名古屋市は別に「中京」ともよばれている。
 本土の中央に位置しており、東京・大阪を結ぶ東海道新幹線の中間点となっている。名古屋からはJR東海道・山陽新幹線、東海道本線を軸に、中央本線、関西本線、高山本線(乗り入れ)が、豊橋からは飯田線が分岐。岡崎から分岐の旧国鉄岡多線は、高蔵寺まで延長されて第三セクター方式の愛知環状鉄道に転換。県内乗客輸送は名古屋鉄道が独占的で、一部を近畿日本鉄道、JRなどが分担している。高速自動車道は、名神・東名高速道路が東京―阪神間に、中央自動車道は長野県に、大阪へは東名阪自動車道が通じ、北陸方面へは東海北陸自動車道、三重方面に伊勢湾岸自動車道が通じる。旧東海道は、国道1号として主要都市を連珠状に結び、長野方面とは153号、19号、151号の3ルートで、北陸とは41号で、三重県方面へは23号で結ばれている。空路は中部国際空港、県営名古屋空港、海運は名古屋港が主軸である。
 西部から南部にかけての一帯は平坦で、木曽・庄内の両川が濃尾平野を、矢作川が岡崎平野を、豊川が豊橋平野をそれぞれ形成し、豊橋平野からは渥美半島が伸びており、農業適地。濃尾平野の東側は尾張丘陵からなり、南に伸びて知多半島を形成している。北部から北東部は長野県から木曽山脈が南に伸びて三河高原を形成し、標高1,000mを超える山も少なくない。太平洋、三河湾と接する渥美半島と三河湾、伊勢湾と接する知多半島により海岸線は594kmと長く、沿岸一帯は水産資源に富んでいる。美濃三河高原は人工林地が多い。水系別からは、木曾川流域、矢作川流域、豊川・天竜川流域に3区分される。
 大化前代には尾張、三河、穂の3国に分かれていたが、大化改新で尾張、三河の2国となり(三河と穂の2国を合わせて三河1国とした)、廃藩置県により、1872年(明治5)に尾張と三河を一体化して愛知県が誕生した。「あいち」の地名は『万葉集』巻3の高市連黒人(たけちのむらじくろひと)の歌「桜田(さくらだ)へ鶴(たづ)鳴き渡る年魚市潟(あゆちがた)潮干(ひ)にけらし鶴鳴き渡る」の年魚市潟に由来し、明治初年、名古屋県の県庁のあった愛知郡から県名にもなった。戦国時代に天下統一した三英傑(織田信長、豊臣秀吉、徳川家康)に関係が深く、越前(福井県)織田庄の出身といわれる織田信長が清洲城主となり、その後、後を継いだ豊臣秀吉は尾張の出身。徳川家康は岡崎城の生まれで、関ヶ原の戦いで豊臣氏に勝利を収めたのち、江戸幕府を開き、300年の太平の世とした。徳川家康は熱田台地上に名古屋城を築き、城下町の核にするため「清洲越」を断行。名古屋城下町が商都として整備されるにつれて人口も増え、明治維新直後には武士の数3万人、全体では8~9万人の町になった。近代・現代は、産業、交通の近代化、文化教育施設の集積も目覚ましく、産業では農業、伝統工業の近代化、重化学工業の発達、交通上は鉄道・道路・港湾の整備が進み、第二次世界大戦後は都市計画も近代都市への構造改革を目ざして、広く整然とした街路計画、平和公園(墓地を統合した公園)の建設などで全国の戦災復興モデル都市になり、名古屋市は人口226万(2010)の大都市にまで発展。中京圏の中核、中部圏の中枢地域としての役割を果たしてきた。東京、大阪の東西二大都市圏の中間にある第3位の大都市圏を有しているが、歴史上首都としての歴史をもたない県であり、第3位の大都市圏としては国宝、重要文化財などの歴史的な文化財の数が少なく、東西文化の谷間といわれている。尾張藩の城下町として発展した名古屋市は、日本を代表する経済文化都市の一つとなっている。
 農業、工業、商業の三者が共生社会を形成していることが特色。豊かな生産緑地を保有しており、施設園芸や畜産(大規模、集団化)、花卉栽培などがおこなわれる。キャベツ、ハクサイ、ダイコン(守口ダイコンなど)、スイカ、また温室トマト、メロンの特産地として知られ、キャベツ、花卉の生産では全国首位。畜産では明治以来養鶏王国といわれている。また、全国生産の過半を占める碾茶(西尾市)の特産地。水産業では、三河湾、伊勢湾などの内海と外海を漁場とする海面漁業、内湾の養殖漁業および内水面養殖が主で、河川はアユ中心の観光的性格が強い。のり類、ウナギ、アユなどの養殖、豊橋市のちくわ、西尾市一色町地区のエビ煎餅(せんべい)等の加工品が有名。工業が卓越し、1977年(昭和52)以降製造品出荷額は全国第1位を占める。自動車工業を主軸とする重化学工業に加えて、在来産業の軽工業もおこなわれる総合型工業県となっており、繊維、窯業、食料品、木工業などの全国的特産地かつ先進地となっている。地域分化も鮮明で、西三河は輸送機器、尾西地域は毛織業、瀬戸市は窯業、東三河は食料品、繊維というように地域による特色化が著しい。また、新しく造成された名古屋港周辺、名古屋港南部(東海市など)、衣浦(半田市、碧南市など)、三河港などの四大臨海工業地域に各種の重化学工業の大工場が集中している。
 文化財は、国指定433(うち国宝9)、県指定615があり、国指定のなかでは有形文化財が334と多く、ほかは民俗文化財18、史跡・名勝・天然記念物66である(2019)。東京圏、関西圏に比べると国宝などの数は少ないが、庶民生活に密着する民俗文化財は、東京、京都をしのぎ、しかもよく保存、伝承もされている。文化・体育施設は、博物館等75、公民館455、公立図書館82、体育館169、陸上競技場28など(2001)。名古屋市の中心に1992年に開設された県立愛知芸術文化センターは、日本初の本格的オペラが上演できる2500席の大ホールのほか、中小ホール、美術館、図書館、文化情報センターなどを備えた総合施設であり、瀬戸市に1978年にオープンした県立陶磁資料館は陶器の街にふさわしい。民間の施設では、徳川美術館、蓬左(ほうさ)文庫、明治村、和紙展示館などが知られる。県内の自然公園には、三河湾国定公園、北部は高原景観を呈する愛知高原国定公園、天竜奥三河国定公園の他、7つの県立自然公園がある。奥三河は、民俗芸能の宝庫ともいわれ、古い民俗芸能を保持して伝承しており、「花祭」、「田楽」などは原型をいまに伝え、さらに発展させている。農民の豊作祈願行事として生まれた田楽(田峰(だみね)田楽、鳳来寺(ほうらいじ)田楽など)も古式を残し、花祭、田楽はともに国の重要無形民俗文化財に指定されている。祝福芸能としての「万歳」は本県を代表する芸能として知られる。尾張地方には神事芸能としての獅子舞が多い。このほか、山車からくり、火祭りがある。また、綾渡(豊田市)の夜念仏、盆踊(国指定無形民俗文化財)などの提灯がつきものの盆行事や、奇祭といわれる豊作祈願の神事行事が各地でおこなわれている。生活文化としては、名古屋の「きしめん」、尾張の「おうす」、三河の山地地方の「五平餅」など、風土と庶民生活に密着する各地の特産物がある。

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愛知県内の資源一覧

木曽三川の輪中集落の写真

木曽三川の輪中集落 ( 岐阜県 海津市 / 岐阜県 羽島市 / 愛知県 愛西市 / 愛知県 弥富市 / 三重県 桑名市 )

木曽三川(きそさんせん)とは、岐阜県南西部から愛知県北西部と三重県北部の一部にかけて広がる濃尾平野を流れる木曽川、長良川、揖斐川の3つの川の総称である。  太古、木曽三川は上流から土砂を運び、濃尾平野を形成した。栄養のある土地と豊富な水に恵まれた木曽三川下流地域は、農作物が育ちやすく、水運にも便利で多くの人々が生活を...

安城産業文化公園デンパークの写真

写真提供:安城産業文化公園デンパーク

安城産業文化公園デンパーク ( 愛知県 安城市 )

JR安城駅からバス40分、車であれば、国道23号線知立バイパス「和泉インター」からわずか5分の地にある。正式名称は、安城産業文化公園で、愛称名がデンパークである。  安城はかつて「日本デンマーク」と呼ばれ、全国の農業経営のモデルとなって、稲作、畑作、果樹、畜産などの多角経営を進めてきた。公園の名称のデンパークは、一般公募で...

妙興寺の写真

妙興寺 ( 愛知県 一宮市 )

名鉄名古屋本線妙興寺駅から徒歩5分程度。1365(貞治4)年に創建された臨済宗の巨刹。正式には、長島山(ちょうとうさん)妙興報恩禅寺と称す。  南北朝時代、尾張の北朝の拠点として隆盛をきわめ、1356(延文元)年後光厳天皇より、勅願寺の綸旨を賜り、1364(貞治3)年には足利二代将軍義詮(よしあきら)により、鎌倉五山の諸山と同格に...

真清田神社の写真

真清田神社 ( 愛知県 一宮市 )

一宮駅の北東約700m、市の中心商店街、アーケードのある本町商店街を出ると正面に、大きな鳥居、青銅の重厚な屋根が人目をひく。こちらは神社の東口で、南からの参拝口もある。  平安時代の『延喜式』神名帳にも記載されている歴史の古い神社であり、この一帯を開拓した国造尾張氏の祖神である天火明命(あめのほあかりのみこと)を祭神と...

尾張大國霊神社(国府宮)の写真

尾張大國霊神社(国府宮) ( 愛知県 稲沢市 )

名鉄名古屋本線国府宮(こうのみや)駅の北東300mのところにある。国指定重要文化財の楼門*が、広い参道の奥にどっしりと構える。境内には本殿、渡殿、祭文殿が東西回廊で結ばれる。拝殿*も国指定重要文化財の指定を受けている。別宮や末社など多数鎮座し、総社としての風格を備えている。背後の社叢林も美しい。神社は崇神天皇の時代(紀...

国府宮はだか祭(尾張大國霊神社)の写真

国府宮はだか祭(尾張大國霊神社) ( 愛知県 稲沢市 )

旧暦の正月13日(新暦では2月頃)に、奈良朝時代勅命により始めたという悪疫退散の祈祷が儺追(なおい)神事となって伝わる。奈良時代に尾張国司が尾張大國霊神社で厄払いをした儺追神事と裸での寒参り風習が一緒になり、江戸末期に現在の形になった。  旧正月2日に籤で、人々の厄を一身に引き受ける神男*(しんおとこ)といわれる儺追人...

祖父江のイチョウの写真

写真提供:稲沢市

祖父江のイチョウ ( 愛知県 稲沢市 )

名鉄尾西線山崎駅から5分。稲沢市の西部に位置する祖父江のまちは、10月下旬からイチョウが黄色に色づき始める。11月下旬には、全町が黄金色になり、「そぶえイチョウ黄葉まつり」が開催される。10,000本を超えるイチョウの樹が点在しており、なかには樹齢100年を超える古木やイチョウの原木がみられる。  祖父江では冬季の冷たい伊吹おろ...

瀧山寺の写真

写真提供:一般社団法人岡崎市観光協会

瀧山寺 ( 愛知県 岡崎市 )

名鉄名古屋本線東岡崎駅からバス25分。686(朱鳥元)年天武天皇の勅願により建立されたと伝わる古刹。源頼朝の帰依厚く、建久年間(1190~1199年)に寺領四百石が寄進された。保安年間(1120~1124年)に比叡山の僧・仏泉上人永救が再興。徳川家ほか数々の中央権力に密接な檀家からの信仰と擁護により栄える。  バス停のかたわらの朱もあざ...

伊賀八幡宮の写真

写真提供:伊賀八幡宮

伊賀八幡宮 ( 愛知県 岡崎市 )

名鉄東岡崎駅の北方2.5kmに位置し、松平家・徳川家代々の祈願所であった。1470(文明2)年松平第4代親忠(ちかただ)*が、武運長久・子孫繁栄を祈願するため、社を伊賀(三重県)から三河国に勧請した。1566(永禄9)年、松平第9代にあたる家康が三河守に任じられた際に社殿を造営。家康は出陣の際には必ず祈願したと伝えられる。1611(慶長...

大樹寺の写真

写真提供:大樹寺

大樹寺 ( 愛知県 岡崎市 )

名鉄東岡崎駅からバスで15分。「大樹」とは唐名で「将軍」を意味する。  1475(文明7)年松平4代親忠が念仏堂を設けたのが始まりで、松平家・徳川家代々の菩提寺である。1535(天文4)年岡崎城主松平清康(徳川家康の祖父)により七堂伽藍・多宝塔が造営される。1603(慶長8)年、徳川家康*は征夷大将軍に任ぜられると、将軍先祖の菩提寺...

須成祭の写真

写真提供:須成文化財保護委員会

須成祭 ( 愛知県 蟹江町 )

JR関西本線蟹江駅から徒歩15分にある冨吉建速(とみよしたけはや)神社・八劔(はっけん)社の祭りで、8月の第1土曜日に宵祭、翌日の日曜日に朝祭が行われる。牛頭天王をまつれば疫病から逃れられるという天王信仰のひとつである。祭りの起源は不明だが、織田信長や豊臣秀吉も訪れ、秀吉は祭りを後世に残すよう命じたと古文書に記されている...

八百富神社の写真

八百富神社 ( 愛知県 蒲郡市 )

JR東海道本線蒲郡駅から徒歩15分。平安時代の1181(養和元)年の創建。三河の国司であった藤原俊成が、江州竹生島から弁財天を勧請した神社。竹島弁天の名で知られ、『三河雀』には、江の島、竹生島、厳島などとともに、日本七弁財天の中にあげられている。祭神は市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)で、開運、安産、縁結びの神として、古...

三谷祭の写真

三谷祭 ( 愛知県 蒲郡市 )

1954(昭和29)年の蒲郡市になる合併前の三谷町の六つの地区が結束して、それぞれが特色を出す三谷の町あげての祭礼である。10月第3または第4の土・日曜日に開催される。  祭りは1696(元禄9)年、三谷村の庄屋左衛門の夢枕に八劔神社の八劔(やつるぎ)大明神が立ち、東1.3kmにある若宮神社に渡りたいと告げたのを契機に始まり、庄屋の尽...

犬山城の写真

写真提供:一般社団法人 犬山市観光協会

犬山城 ( 愛知県 犬山市 )

木曽川の南岸に天守が立つ。小高い山を利用した山城と平城の中間型の平山城である。1537(天文6)年に織田信康により築城された。現存する日本最古の天守は初期望楼型で、国宝五城の一つに指定されている。3重4階、地下2階、本瓦葺の屋根に唐破風と入母屋破風を備え、標準的な規模だが軽快で洒脱な趣がある。最上階には廻り縁(展望台)があ...

日本モンキーセンターの写真

写真提供:日本モンキーセンター

日本モンキーセンター ( 愛知県 犬山市 )

名鉄犬山線・広見線・小牧線犬山駅からバスで5分。  日本モンキーセンターは、1956(昭和31)年に、サルに関する総合的な研究及び野生ニホンザルの保護を目的に、名古屋鉄道が出資して設立された。世界各国の霊長類50種以上約700頭が、地域別種別に展示・飼育されている。  ワオキツネザルがいる「Waoランド」や、ボリビアリスザルのいる...

博物館 明治村の写真

写真提供:博物館 明治村

博物館 明治村 ( 愛知県 犬山市 )

名鉄犬山駅東口から「明治村行き」バスで約20分。犬山市街の南東郊、入鹿池(いるかいけ)の西岸に沿って広がっている。取り壊されていく明治の建築物の保存を計るため、また明治時代の文化を理解してもらうため、名古屋鉄道が用地を寄付するとともに財政面でも全面的に協力して、1965(昭和40)年に開館した。現在、公益財団法人明治村が管...

野外民族博物館リトルワールドの写真

写真提供:野外民族博物館リトルワールド

野外民族博物館リトルワールド ( 愛知県 犬山市 / 岐阜県 可児市 )

名鉄犬山線犬山駅から日本モンキーセンター経由の直通バスあり。犬山市の南東、岐阜県との境界上の愛岐丘陵にあり、面積123万m2の広さをもつ。  野外民族博物館リトルワールドは、さまざまな民族の生活文化を衣・食・住を通して紹介し、来館者の異文化理解や国際理解を深め世界の諸文化を考える場として1983年に開館。  常設...

犬山祭の写真

写真提供:一般社団法人犬山祭保存会

犬山祭 ( 愛知県 犬山市 )

名鉄犬山遊園駅または犬山駅(西口)から徒歩15分、犬山城の麓にある針綱神社の祭礼である。 1635(寛永12)年から始まった祭礼で、4月第1土・日曜日に行われる。城下に大火があり、その翌年に復興祈願のために始められたとされる。  最初は、茶摘みの練り物と馬の塔を出していたが、名古屋東照宮祭の影響も受けながら形を変え、1641(寛永...

田縣神社の写真

写真提供:田縣神社

田縣神社 ( 愛知県 小牧市 )

名鉄小牧線田県神社前駅から徒歩5分にある、延喜式内社にみえる古社で、五穀豊穣、子孫繁栄、開拓の祖神として崇められている。  特に807(大同2)年に編纂された古典『古語拾遺ー御歳神の条』の故事*に基づいて男茎形を奉納し祈願する俗習があり、「産むは生む」に通じて、恋愛、子宝、安産、縁結び、夫婦円満、商売繁盛、厄除開運、諸病...

常滑やきもの散歩道の写真

写真提供:一般社団法人とこなめ観光協会

常滑やきもの散歩道 ( 愛知県 常滑市 )

常滑にはレンガ造りの四角い大きな煙突が無数に立ち並んでいる。軒を並べる窯場、路地や空地に高く積まれた土管や甕が、“やきもののまち”を印象づけている。毎年10月には「常滑焼まつり」が開催される。  常滑は古くから“やきもののまち”として知られ、日本六古窯の中でも最も歴史が古く、その規模も最大だった。知多半島の丘陵地は、粘り...

鳳来寺山の写真

鳳来寺山 ( 愛知県 新城市 )

JR飯田線本長篠駅から豊鉄バス(田口行き)で約10分。鳳来寺バス停で下車。門谷の町並みを北に進むと、標高695mの急峻な鳳来寺山が眼前にせまる。鳳来寺山は旧鳳来町の象徴ともいうべき山で、愛知県の県鳥で「ブッポウソウ」*の鳴き声で知られるコノハズクの生息地としても知られる。  表参道を5分ほど歩くと、樹齢1400年と推定されるネズ...

大海の放下の写真

写真提供:新城市教育委員会

大海の放下 ( 愛知県 新城市 )

三河の南設楽に伝わる盆供養の念仏踊りの一つ。8月14日、夕刻から初盆の家々や墓を訪ね、新仏の供養をする。  大海の泉昌寺境内では14、15の両日、精霊の依代となる提灯を先頭に鉦(かね)、笛、そして升・鷹ノ羽・カタバミの紋所を描いた高さ2.1mの大うちわを背負い、胸に抱いた直径約50cmの大太鼓を打ちながら歌い踊る三人の踊り手を中心...

大提灯まつり(諏訪神社)の写真

大提灯まつり(諏訪神社) ( 愛知県 西尾市 )

名鉄西尾線西尾駅からバスで「大宝橋」下車。三河一色の諏訪神社の祭礼として、日本一大きな提灯を用いる祭りとして有名な一色の大提灯まつりは、毎年8月第4土曜日・翌日曜日に行われる。  祭りは、1564(永禄7)年頃、毎年稲が実をつける初秋に一色の村に現れては、人や農産物に危害を与えていた海魔を退散させるために、信濃国諏訪大社よ...

津島神社の写真

津島神社 ( 愛知県 津島市 )

名鉄尾西線と津島線の起終点の津島駅からまっすぐ西、約1.2km、徒歩17分のところにある。東側鳥居の横に大イチョウがあり、その前に日本の和菓子のルーツといわれる「あかだ屋清七*」の店舗がある。津島神社は540(欽明天皇元)年の鎮座といわれ、古くは津島牛頭(ごず)天王*社と称した。「津島の天王さん」として人々に親しまれ「お伊勢...

尾張津島天王祭(津島祭)の写真

尾張津島天王祭(津島祭) ( 愛知県 津島市 / 愛知県 愛西市 )

天王まつりが行われる津島神社は、名鉄尾西線と津島線の起終点の津島駅からまっすぐ西、約1.2km、徒歩17分のところにある。かつては津島祇園会とされていた津島神社の7月第4土・日曜日に繰り広げられる夏季大祭である。明治以前は牛頭天王を、現在は、須佐之男命をまつる祭礼として600年近くも津島の人たちに親しまれてきた。  宵祭と朝祭...

伊良湖岬の写真

伊良湖岬 ( 愛知県 田原市 )

伊良湖岬は、渥美半島先端の岬で、愛知県の最南端でもある。地殻変動により隆起した古生層岩石が、伊良湖水道の潮流に浸食されて形成されたもので、岬周辺は海岸段丘になっている。  この地は古くは7世紀、万葉集に麻績王(おみのおおきみ)の歌*が、江戸時代には松尾芭蕉*らによって歌われた景勝地である。1898(明治31)年にこの地に滞...

日間賀島のたことふぐの料理の写真

写真提供:日間賀島観光協会

日間賀島のたことふぐの料理 ( 愛知県 南知多町 )

日間賀島は知多半島の師崎港から2.4km、高速船でわずか10分、0.77km2の小さな島。ここに599世帯、1,686人が生活する(令和6年2月末現在:南知多町)。かつては半農半漁であったが、いまは漁業と観光の島である。登録漁船は550隻で、愛知県で漁業が最も盛んな地域である。タコ、なまこ、シラス、貝、ノリ、そしてフグなどが水揚げ...

(豊浜)鯛まつりの写真

写真提供:南知多町

(豊浜)鯛まつり ( 愛知県 南知多町 )

鯛まつりは、知多半島の南端に近い南知多町豊浜で、毎年*、7月中・下旬の土・日曜日に行われる。木と竹で長さ12~15m、高さ約5mの鯛の骨格をつくり、それに白木綿を巻いてつくった大小の鯛5匹が若者たちにかつがれ、まち中や海を練りまわる祭りである。  祭りの由来は、中須村(現南知多町大字豊浜中洲)の森佐兵衛が、舟形の山車を作った...

亀崎潮干祭の山車行事の写真

写真提供:半田市

亀崎潮干祭の山車行事 ( 愛知県 半田市 )

3月下旬から5月初めにかけて、知多半島は祭り一色*になる。半田市においても、乙川(おっかわ)祭を皮切りに、4月中旬に、8地区で山車祭りが挙行され、最後が亀崎である。半田では1979年に、この10地区*の山車31輌が勢ぞろいする「はんだ山車まつり*」を開催した。そののち、いまでも5年に1度開催している。  10地区の中でも、ユネスコ...

豊橋祇園祭の写真

写真提供:吉田神社

豊橋祇園祭 ( 愛知県 豊橋市 )

豊橋祇園祭は、手筒花火発祥の地として知られる吉田神社の例祭であり、毎年7月第3金曜より三日間にわたり開催される。初日の大筒練り込みと神社境内での神前手筒花火奉納を皮切りに、二日目は神社北側を流れる豊川の河川敷で、スターマインや仕掛け花火など12,000発の花火が打ち上げられ、豊橋の夜空を彩る。最終日は本祭である神輿渡御、通...

豊川稲荷(妙嚴寺)の写真

豊川稲荷(妙嚴寺) ( 愛知県 豊川市 )

JR飯田線豊川駅・名鉄豊川線豊川稲荷駅から徒歩5分。 商売繁盛・家内安全・福徳開運のお稲荷さんとして親しまれ、全国から年間数百万の参拝者が訪れる。  1441(嘉吉元)年、永平寺6代目の法孫東海義易により、曹洞宗の寺として創建。のちに今川義元により伽藍が整備された。本尊は寒嚴禅師*伝来の千手観音を祀り、山門の守護として寒嚴禅...

御油のマツ並木の写真

御油のマツ並木 ( 愛知県 豊川市 )

豊川市御油と赤坂の中間、国道1号と並行する旧東海道の両側に、600mにわたって約350本のクロマツの並木が残っている。旧東海道に現存する松並木の代表的なもので、『東海道中膝栗毛』にも登場し、弥次さん喜多さんが化け狐をめぐって丁々発止のやりとりを繰り広げたその場所である。  御油のマツ並木は、1604(慶長9)年、家康の命により植...

香嵐渓の写真

写真提供:豊田市足助観光協会

香嵐渓 ( 愛知県 豊田市 )

名鉄名古屋本線東岡崎駅からバス*。足助川と巴川の合流点付近、巴川が浸食してできた渓谷で、巴橋から香嵐橋までの約1kmをいう。  1634(寛永11)年の頃、標高254mの飯森山にある香積寺の11世住職・三栄本秀和尚が、巴川沿いの参道から香積寺境内までの約400~500mの間に、カエデ、スギを植えたのが始まりとされる。その後、1923(大正12...

名古屋市東山動植物園の写真

写真提供:名古屋市東山動植物園

名古屋市東山動植物園 ( 愛知県 名古屋市 )

地下鉄東山線東山公園駅から正門まで徒歩3分。隣の星ヶ丘駅からは植物園に近い星ヶ丘門まで徒歩7分。  1937年に開園した東山動植物園は本園・北園・植物園の3つのエリアで構成され、約60万m2の広さを誇る。動物園、植物園、遊園地、東山スカイタワーなどの諸施設の他、スカイビュートレインや、植物園では園内バスも利用で...

徳川美術館の写真

写真提供:徳川美術館

徳川美術館 ( 愛知県 名古屋市 )

JR中央本線大曽根駅南口から徒歩10分。または地下鉄東山線栄駅で名城線に乗り換え大曽根駅下車徒歩15分。美しい庭園の徳川園*に隣接する。開館は1935(昭和10)年で、徳川家康の遺品である「駿府御分物(すんぷおわけもの)」を中核に、初代義直をはじめとする尾張徳川家歴代当主やその家族の遺愛品、いわゆる「大名道具」を収蔵、展示してい...

名古屋城の写真

写真提供:名古屋城総合事務所

名古屋城 ( 愛知県 名古屋市 )

地下鉄名城線名古屋城駅下車徒歩5分。「尾張名古屋は城でもつ」といわれたように、金鯱*で有名な名古屋城はむかしも今も名古屋の象徴である。  1521(大永元)年今川氏豊が、現在の二之丸の地に那古野城を築いたのが最初で、1538(天文7)年頃、織田信秀が氏豊を追ってこの城に入り、その子織田信長もここで生まれたという。その後信秀は古...

大須観音(寶生院)の写真

大須観音(寶生院) ( 愛知県 名古屋市 )

地下鉄舞鶴線大須観音駅で降り、50mほど南へ行くと、左側にあざやかに朱塗りの堂々たる建物が見える。これが俗に「大須の観音さん」と親しまれ、東京の「浅草の観音さま」にあたる寺である。大須観音は正式には、北野山真福寺寶生院という。  建久年間(1190~1199年)に創建された中島観音堂が始まりで、その後、1333(元弘3)年頃、開山能信...

熱田神宮の写真

写真提供:熱田神宮

熱田神宮 ( 愛知県 名古屋市 )

名鉄神宮前駅の改札口を出ると、道路をはさんでほぼ正面に緑豊かな熱田の杜が見える。年間およそ700万人を数える参拝者でにぎわう。クスの巨木が多く、樹齢1,000年前後と推定されるものも数本ある。祭神は熱田大神で、三種の神器の一つである草薙神剣を御神体とする天照大神。相殿に天照大神以下草薙神剣とゆかりの深い4柱が祀られている。古...

歌舞伎が上演される御園座の写真

写真提供:御園座

歌舞伎が上演される御園座 ( 愛知県 名古屋市 )

名古屋市営地下鉄東山線・鶴舞線「伏見」駅から徒歩2分。1896(明治29)年に名古屋の財界有志によって、名古屋劇場株式会社が創立され、東京明治座を手本とする劇場が翌年に開場した。名古屋きっての歴史と格式を持つ劇場で、歌舞伎の顔見世興行をはじめ大衆演劇や歌謡ショーなどが上演されている。名古屋大空襲で全焼し、再建されたが、1961...

ノリタケの森の写真

写真提供:ノリタケの森

ノリタケの森 ( 愛知県 名古屋市 )

名古屋駅の北約1km。1904(明治37)年に陶磁器製造を開始したノリタケが、2001(平成13)年、創立100周年の記念事業の一環として、ノリタケ本社敷地内に陶磁器に関する複合施設「ノリタケの森」をオープンした。  約34,000m2の広大な敷地は豊かな緑に囲まれ、文化と出会う「カルチャーゾーン」、暮らしを楽しむ「コマーシャルゾ...

有松の町並みの写真

写真提供:名古屋市観光文化交流局 歴史まちづくり推進課

有松の町並み ( 愛知県 名古屋市 )

名鉄名古屋本線有松駅の西側に絞り染めで名高い有松の町並みがある。有松宿は、1608(慶長13)年、東海道の鳴海宿と池鯉鮒宿の間に尾張藩によって開かれた。しかし、宿場でなく、休憩用で宿泊が禁じられた間の宿であった。1613(慶長18)年に、一説に有松しぼりの開祖*といわれる竹田庄九郎ら8人が移住して、1615(元和元)年から1625(寛永...

なごやめしの写真

写真提供:なごやめし普及促進協議会

なごやめし ( 愛知県 名古屋市 )

なごやめしとは、グルメ激戦区として知られる名古屋市の名物料理を指す造語である。全てが名古屋発祥の料理というわけではない。全国的に知られ、豆味噌(赤味噌)ベースの料理が自然発生的に生まれた。  1973(昭和48)年、屋台街の営業が禁止され、2000(平成12)年代まで名古屋の食文化は停滞する。2001(平成13)年ころ、名古屋の外食...

名古屋まつりの写真

写真提供:名古屋まつり協進会

名古屋まつり ( 愛知県 名古屋市 )

1955(昭和30)年に始まった秋を彩る名古屋市最大の祭りである。祭りのメインは、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の三英傑に三姫が付き添い、鎧武者や足軽隊などを従えて行進する郷土英傑行列である。その他、からくりの演技や華やかな水引幕、夜空に点灯された数多くの提灯など見どころが多い山車揃*の他、神楽揃、華やかなフラワーカーなど...

名古屋港水族館の写真

写真提供:名古屋港水族館

名古屋港水族館 ( 愛知県 名古屋市 )

地下鉄名港線「名古屋港」駅下車。徒歩5分にある。展示生物約500種、50,000点が、北館と南館とに分かれた飼育展示で観察できる。  北館*では、陸上の人間の地位に匹敵するといわれる海洋の生活者であるクジラ類を、その進化の歴史とともに紹介する。クジラの骨格標本数は日本有数である。シャチやベルーガのトレーニング、イルカのパフォ...

名古屋能楽堂の写真

写真提供:名古屋能楽堂

名古屋能楽堂 ( 愛知県 名古屋市 )

地下鉄鶴舞線「浅間町」または地下鉄名城線「名古屋城」より徒歩10~15分。1997(平成9)年、能や狂言などの伝統芸能の振興と文化交流の推進を目的として開館した。木曽檜造りの能舞台と、演能の解説を聞くことができるイヤホンガイド設備を備えた630席の見所(けんしょ)を持つほか、資料やビデオで能楽を紹介する展示室も備える。  日本...

鬼みちの写真

鬼みち ( 愛知県 高浜市 )

鬼みちは、名鉄三河線高浜港駅から市街を通りながら、三河高浜駅までを結ぶ全長約4.5km、所要時間は2時間半程度。  三州瓦は、石州瓦、淡路瓦と並ぶ日本三大瓦の一つで、高浜市は日本最大の生産量を誇っている。瓦が作られるようになったのは、およそ300年前の江戸時代初期で、おもに武家屋敷の普請に使われ、享保年間(1716~1736年)から...

久屋大通公園の写真

久屋大通公園 ( 愛知県 名古屋市 )

名古屋市の戦災復興計画で実現した二本の100m道路のうち、1本が東西に走る若宮大通、もう1本が南北に走る久屋大通である。久屋大通は、「清州越し」で整備された1辺が約100mの碁盤割がそのまま利用された。  久屋大通は、若宮大通から北方、外堀町通まで名古屋市街の中心を南北にのびる延長1.7km、平均幅員112m、片側4車線、日本では数少な...

小原の四季桜の写真

写真提供:小原観光協会

小原の四季桜 ( 愛知県 豊田市 )

名鉄三河線豊田市駅から、とよたおいでんバスで約1時間20分。四季桜*は、文政年間(1818~1829年)に医師の藤本玄碩が名古屋方面にて苗を求め植えたのが最初で、それが親木となり広まったといわれる。  4月と10月から12月の期間に花を咲かせる。サクラは、マメザクラとエドヒガンの種間雑種で、白や淡紅色と地味であるが上品な色の花である...

小堤西池のカキツバタ群落の写真

写真提供:刈谷市

小堤西池のカキツバタ群落 ( 愛知県 刈谷市 )

名鉄名古屋本線知立駅から、名鉄バスで上ノ郷下車。小堤西池のカキツバタ群落は、京都府・大田ノ沢、鳥取県岩美町の唐川と並ぶ、日本三大カキツバタ自生地の一つで、1938(昭和13)年に国の天然記念物に指定された。市は小堤西池の水源である東側の丘陵地約43,000m2についても、1972(昭和47)年に追加指定を受けた。  カキツバ...

八橋かきつばた園の写真

写真提供:知立市

八橋かきつばた園 ( 愛知県 知立市 )

名鉄三河八橋駅南西、徒歩8分。無量壽寺境内などにある。以前この地を流れる逢妻川流域の低湿地一帯にカキツバタが咲き、古くから多くの歌人に親しまれ、詠まれてきた名所である。また幾筋にも分かれた川の流れに八つの橋が架けられていたところから八橋*と呼ばれたと伝わる。この地で詠まれたのが有名な在原業平の歌*である。  1805(文...

名古屋市官庁街の歴史的建造物群の写真

写真提供:名古屋市

名古屋市官庁街の歴史的建造物群 ( 愛知県 名古屋市 )

名古屋は、1942(昭和17)年4月18日に米軍からの空襲を受けたのに始まり、しばらく空いて1944(昭和19)年12月13日にも空襲があった。しかし、1945(昭和20)年に入ると、立て続けに市街地中心の大空襲があり、名古屋城や名古屋駅が炎上した。市街地の由緒ある建造物や街並みが破壊された。そうした中で、行政の中心施設である市役所と県庁の...

小牧山城跡の写真

写真提供:小牧市教育委員会

小牧山城跡 ( 愛知県 小牧市 )

小牧駅の西1.7kmにある小高い山の全体が史跡に指定されてい る。織田信長が斎藤道三なきあと、美濃攻略の拠点として、1563(永禄6)年に本格的な石垣と先進的な城下町をともなう城を築き、約4年間居を構えた。1584(天正12)年の小牧・長久手の戦い*では織田信雄・徳川家康連合軍の本陣が置かれた。  山中には空堀や土塁・大手道が残り、...

佐布里池の梅林の写真

写真提供:知多市

佐布里池の梅林 ( 愛知県 知多市 )

名鉄常滑線朝倉駅から知多バス佐布里線「梅の館」下車。明治の初めの頃、佐布里の鰐部(わにべ)亀蔵が桃の木に梅を接ぎ木して作り出した品種が佐布里梅である。五輪でうす紅色の花が咲き、果肉は厚く、核が小さいのが特徴で、梅干しや梅酒に適している。  明治後期から数多くの梅が植えられ、大正時代から昭和初期にかけて、現在の名鉄が...

知立神社の写真

知立神社 ( 愛知県 知立市 )

名鉄知立駅の北西、国道1号線沿いにある。駅より徒歩12分。池鯉鮒(ちりふ)大明神と呼ばれ、蝮(まむし)除け・雨乞い・安産の神として知られる。  社伝によると、12代景行天皇の時代に創建されたという古社。「延喜式」神名帳には碧海(あおみ)郡六座の一つと記され、三河二宮にあたる。旧県社。  境内には、本殿・幣殿・祭文殿・拝殿...

トヨタ博物館の写真

トヨタ博物館 ( 愛知県 長久手市 )

リニモ芸大通り駅から徒歩5分。トヨタ自動車創立50周年記念事業の一つとして、1989(平成元)年に設立した博物館。自動車の歴史を学び、人と車の豊かな未来のためにつくられた博物館で、世界の自動車とクルマ文化の歴史を紹介する。  「クルマ館」*では19世紀末のガソリン自動車誕生から現代までの自動車の歴史を、日米欧の代表的な車両約...

INAX ライブミュージアムの写真

写真提供:INAX ライブミュージアム

INAX ライブミュージアム ( 愛知県 常滑市 )

LIXILがINAX ブランド発祥の地常滑市で運営する、ものづくりの心を伝えるミュージアムである。2006(平成18)年には、「窯のある広場・資料館(2019(令和元)年リニューアル)」*「世界のタイル博物館」*「陶楽工房」の既存施設に、「土・どろんこ館」「ものづくり工房(2021(令和3)年、やきもの工房へ名称変更)」が加わり、グランドオ...

豊田市美術館の写真

写真提供:豊田市美術館

豊田市美術館 ( 愛知県 豊田市 )

名鉄豊田市駅から南に400m進み、国道153号線を西上した拳母(ころも)台地上の童子山と称される独立丘陵に拳母城跡があり、その本丸部分に1995(平成7)年に開館したのが豊田市美術館である。美術館正面わきにある復元された二重櫓がその面影を伝える。  美術館は、一人ひとりの鑑賞者が作品と対話し、それぞれの作品との関係を結ぶ場とな...

松平氏遺跡の写真

写真提供:松平観光協会

松平氏遺跡 ( 愛知県 豊田市 )

名鉄三河線豊田市駅からバス。1994(平成6)年、高月院*・松平氏館跡*・松平城跡*・大給(おぎゅう)城跡*の4か所が一括されて、「松平氏遺跡」として、国指定史跡となった。松平氏は江戸幕府の創始者である徳川家康の祖で、この地が発祥の地、松平郷である。伝承によると時宗の遊行僧徳阿弥が東国からこの地に入り、在原信重の娘婿にな...

三河国分寺跡・国分尼寺跡の写真

三河国分寺跡・国分尼寺跡 ( 愛知県 豊川市 )

南西を名鉄名古屋本線の国府駅と八幡駅に、北東を東名国速道に囲まれた一帯に、三河の総社・国府・国分寺跡・国分尼寺跡が集まることから、この地が、三河の国の中心であったことがわかる。  1985~1988(昭和60~昭和63)年度と2007~2009(平成19~平成21)年度の確認調査で、国分寺は、東西・南北各180mの広い寺域に築地塀を張り巡らし...

一宮のモーニングの写真

写真提供:一宮商工会議所

一宮のモーニング ( 愛知県 一宮市 / 愛知県 名古屋市 / 愛知県 豊橋市 )

モーニング発祥の地とされる一宮の街で多く見かける喫茶店。朝の時間帯はドリンク代のみでトーストやゆで卵、サラダなどが付く「モーニングサービス」がある。その起源はガチャマン景気*に沸いた昭和30年代前半(1955~1959年)、「はたや」さんが商談を重ね、頻繁に喫茶店を訪れていた。そこで人の好いマスターが朝のサービスとして、コー...

瀬戸やきもの風景の写真

写真提供:瀬戸市まるっとミュージアム・観光協会

瀬戸やきもの風景 ( 愛知県 瀬戸市 )

名鉄瀬戸線尾張瀬戸駅下車。「せともの(瀬戸物)」というように、瀬戸の焼き物は昔からよく知られている。その歴史は1000年余に及ぶといわれ、日本六古窯のひとつとして日本遺産に認定された。  瀬戸物がほかの地域の焼き物と違いを見せるのは、古瀬戸と呼ばれる施釉(せゆう)陶器の出現による。中世(鎌倉・室町時代)を通して釉薬をほ...

木曽川・中流の写真

木曽川・中流 ( 愛知県 犬山市 / 岐阜県 各務原市 / 岐阜県 坂祝町 / 岐阜県 美濃加茂市 )

木曽川は、長野県南西部にある標高2,446mの鉢盛山に源を発し、長野・岐阜・愛知・三重の四県を貫いて伊勢湾に注ぐ。全長229kmの全国7位の長流である。  上流部の長野県から流れ出た木曽川は、岐阜県に入ってからも、両岸に山が迫る峡谷美を展開するが、美濃加茂市で飛騨川と合流すると、川幅はぐんと広くなり、水量も豊富でとうとうと流れ...

木曽三川の下流部の写真

写真提供:海津市観光・シティプロモーション課

木曽三川の下流部 ( 岐阜県 海津市 / 三重県 桑名市 / 三重県 木曽岬町 / 愛知県 愛西市 / 岐阜県 羽島市 )

木曽三川とは、濃尾平野を流れるわが国有数の大河川・木曽川、長良川、揖斐川の3つの川の総称である。流域の人々はこれらを一筋の川と同様に考え“木曽三川”と呼んで親しんできた。ただ、網状に流れる3つの川は洪水のたびに形を変え、治水の難しさは、輪中や水屋に代表されるこの地域特有の水防共同体を生んだ。輪中とは、洪水に悩まされた地...