豊明市は県中部よりやや西部にある。東は境川を隔てて刈谷市、北は東郷町、西は名古屋市、南は大府市に接している。
 名古屋鉄道本線、国道1号が東西方向に通じる。南部を国道23号が走り、伊勢湾岸自動車道豊明インターチェンジがある。
 境川の右岸、尾張丘陵上にある。台地と低地からなり、一帯の土地は、北部の標高72mの二村山を最高に東南に向かってゆるやかに傾斜して平野部を形成。市東端部に境川が流れ、若王子川、皆瀬川等の中小河川が注いでいる。
 1972年(昭和47)市制施行。古くは鎌倉街道、東海道沿いの町として開けた所。「猿投―境川断層」と呼ばれる大断層がのび、地形的に大きな変換点を形成していることから、古来、三河と尾張を分ける明瞭な境界線として重要な役割を果たしてきた。織田信長が今川義元の大軍を破り天下統一の糸口を作った桶狭間古戦場を有している。第二次世界大戦前は近郊農村地帯だったが、戦後は名古屋市のベッドタウンとして発展してきた。
 米作のほか、カキ、ブドウや野菜、またシクラメンや花苗の栽培が行われ、愛知豊明花卉地方卸売市場は日本有数の規模である。
 織田信長と今川義元が戦った桶狭間古戦場伝説地、阿野一里塚(ともに国指定史跡)など史跡に富んでいる。古戦場の近くには中京競馬場がある。また、大脇神明社の祭礼で行われる梯子獅子は県指定無形民俗文化財。

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