扶桑町は県北西部にあり、東は犬山市、西は江南市、南は大口町、北は木曽川をはさんで岐阜県各務原市に接している。
 名古屋鉄道犬山線が町の中央部を走り、国道41号(名濃バイパス)が通じる。
 木曽川南岸、犬山扇状地に広がる比較的平坦な平野に位置。全体的に木曽川の扇状地形に沿っており、北東から南西に勾配、さらに青木川に向かって緩やかに勾配する。新川の支川である 1 級河川青木川が本町の中央部を北東から南西にかけて縦断している。
 1952年(昭和27)町制施行。町内には古墳もあり、古くから人が住んでいた地。木曽川堤防完成後、時折水害にあいながらも繁栄し、江戸時代は尾張藩に属していた。養蚕、生糸の集散地として発展し、明治・大正時代から昭和初期は県の養蚕地帯の一翼を担っていた。
 養蚕衰微とともにダイコン、ゴボウなどの根菜類の栽培へと変化し、守口ダイコンが特産。漬物などの加工品も製造している。伝統工芸で県指定無形文化財の「端折傘」は山那の尾関家が慶長年間(1596~1615)につくり始めたもので、その技法を今も伝えている。
 国の登録有形文化財として、覚王寺(方丈形式の本堂、切妻造の庫裏、大日堂、鐘楼、一間一戸の山門の五棟の建造物)、犬山の町家を移築して農家に転用した川田家住宅がある。この他、県指定文化財の長泉塚古墳などがある。また、江戸時代から伝わる夏の虫送り行事「おんからかみ」などがおこなわれる。木曽川沿いの扶桑緑地公園はウォーキングやバーベキューが楽しめる。

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