山岳のたびれぽ

 前回は安曇野の地形、地名、伝説と神々の奥行きについてレポートしたが、今回は歴史が生む奥行きや安曇野の楽しみ方について触れてみたい。   〇歴史が生む奥行き ① 荘園の形成  この地の耕作地として相応しい平坦部・・・ 続きを読む

〇はじめに  安曇野は、西側に迫る峻厳な北アルプスの山並みと東の筑摩山地に挟まれた盆地状の平坦地が北に向かって奥深く伸びている。その盆地状の地形に北アルプスから流れ出した、数多くの川が扇状地や沖積地を造り、西から東に向か・・・ 続きを読む

 日本の川は、大陸の大河と異なり、どの川も山岳地帯から海に一気に流れ出す急流だと言っても言い過ぎではない。李白の「孤帆の遠影碧空に尽き 唯だ見る長江の天際に流るるを」という揚子江を詠んだ漢詩のような大河は見当たらない。当・・・ 続きを読む

 自然資源は“見る”ことでその美しさや規模の大きさがわかるので、個人差による評価のブレが少ない。人文資源も美しさや規模の大きさから評価できるが、それ以外に、対象資源の歴史的背景などを旅行者がどの程度理解しているかも関係す・・・ 続きを読む

 群馬県民に県内の代表する山は何かと聞いてみれば、80~90%の人は「赤城山」と答えるであろう。県庁所在地の前橋市や高崎市からよく目立ち、間近に長い裾野を引いた山容にはほれぼれするものがある。  東京から高崎に向かう時、・・・ 続きを読む