建造物のたびれぽ

 大和路には東大寺、法隆寺、興福寺、薬師寺、唐招提寺など、歴史を積み重ねてきた数多の大寺があり、こうした大寺でじっくり建築技術の粋を集めた建造物や天平文化を反映した仏像群と向き合うのは、大変興味深く面白い。しかし一方では・・・ 続きを読む

 奈良南部、吉野山や高見山は、古くから神聖な山々として信仰を集めてきたが、その根源には奈良盆地の水源地だったこともあったのではないだろうか。そのため、これらの山々の山懐や山里には水に関する神々を祭る神社、史跡が多い。例え・・・ 続きを読む

人間は塔に何を求めているのか  明治末から昭和前半期あたりに活躍した作家、知識人が、関東大震災で失われた「江戸情緒」を追慕する随筆・評論を集めた「失われた江戸を求めて」(古典教養文庫Kindle版)が面白い。明治期に奔流・・・ 続きを読む

 前回の「たびれぽ」で、「日本の軒(のき)、庇(ひさし)」が家の中に「暗さ」や「陰翳」をもたらし、それが日本独特の文化を創り上げる一つの要素だったのではないか、ということを取り上げた。今回は、その家の中の「あかり」につい・・・ 続きを読む

日本の建造物に複雑な陰影をもたらしている「軒」と「庇」について、日本各地の“佇まい”をカメラに収めることをライフワークとする典然が、独自の視点で考察します。

時に地域を代表する観光資源ともなる「蔵」の“表情”について、日本各地の“佇まい”をカメラに収めることをライフワークとする典然が、独自の視点で考察します。