長野市は、長野県北部にある中核市で県庁所在地。須坂市、中野市、千曲市、上田市、大町市、筑北村、麻績村、生坂村、信濃町、飯綱町、小川村、白馬村、小谷村、小布施町と、新潟県妙高市と接する。
 1997(平成9)年北陸新幹線が開通。JR信越本線、飯山線、篠ノ井線、長野電鉄、しなの鉄道線、国道18号線、19号線、406号線などが通り、上信越自動車道のインターチェンジがある。
 中心市街地は犀川左岸の支流裾花川の扇状地上に立地し、善光寺の門前町、市場町、北国街道の宿場町として、江戸時代から急速に発展。1871(明治4)年長野県の県庁所在地となり、以後行政、商業、文化、教育の各機関が集中。第2次世界大戦後は住宅地が郊外に広がり、人口が著しく増加。商業地区の中心は昭和初期までは善光寺門前であったが、第2次世界大戦後は中央の権堂町付近、さらに近年は長野駅付近に移った。
 市街地西部には国、県の庁舎や学校、新聞社などが集まり、近郊には味噌醸造を主とする食品加工、電機などの中小工場が立地する。南東部の松代、南部の篠ノ井にも市街地がある。
 農村部では千曲川とその支流犀川の氾濫原を中心として米作が行なわれるほか、リンゴ、モモ、ナガイモ、タマネギなどが栽培される。特にリンゴは信州りんごの発祥地で、山麓斜面や自然堤防上で栽培される。安茂里地区はアンズで有名であるが、宅地化が進んでいる。
 北西部の高冷地ではソバなどの雑穀やタバコを栽培し、戸隠の手打ちそばは特産品。北西部の戸隠高原や南西部の聖高原周辺では別荘地やスキー場の開発が進められている。
 観光地、名所・旧跡には、善光寺(本堂は国宝)をはじめ、松代城跡(海津城)、松代藩主真田家墓所、旧文武学校、川柳将軍塚古墳・姫塚古墳、大室古墳群、埴科古墳群に属する土口将軍塚古墳(以上国指定史跡)、往生寺、城山公園、川中島の古戦場跡などがある。素桜神社の神代ザクラは国の天然記念物。
 なお、1998(平成10)年には第18回冬季オリンピック長野大会及び第7回冬季パラリンピック長野大会が開催され、そのメイン会場となった。

観光資源一覧

戸隠そば(信州そば)の写真

写真提供:一般社団法人 戸隠観光協会

戸隠そば(信州そば) (長野県 長野市 )

「信濃では月と仏とおらがそば」と一茶の句にもあるように、そばは信州の代表的な名産である。  そばは白い清楚な花を夏と秋に咲かせる。いわゆる夏そばと秋そばで一年に二回収穫される。白い花が咲いたのち黒い皮におおわれた種実ができる。この種実をひいて、胚乳部を出し、これを粉にしたのがそば粉で、つなぎに小麦粉を入れて作る。 ...

戸隠山の写真

戸隠山 (長野県 長野市 )

「天岩戸神話」*を秘めた戸隠山は、凝灰質の集塊岩からなり、戸隠高原北西部に屏風のようにそそり立つ連峰のうちの一つである。  この地域の北信五岳*のうち戸隠連峰だけが岩稜の山であり、連峰は西岳と、八方睨から五地蔵山までの表山、それに高妻山・乙妻山の裏山の3つの山塊からなる。一般には戸隠山といえば表山を指す。表山は平安時代...

善光寺の写真

写真提供:(C)善光寺

善光寺 (長野県 長野市 )

長野市中心部、”善光寺”信号または二天門跡から約460mの石畳の参道が、仁王門*・山門*を経て本堂*へとつづく。境内は5万9,000m2と広く、参道に大勧進・大本願をはじめ39の宿坊が並ぶ大寺院である。「牛にひかれて善光寺参り」*で知られるように、一生に一度お参りすれば極楽往生が約束されると、全国から多くの老若男女を集める...

善光寺前立本尊御開帳の写真

写真提供:(C)善光寺

善光寺前立本尊御開帳 (長野県 長野市 )

善光寺に関して最も広く知られているのは、「牛にひかれて善光寺参り」の逸話と数え年で七年に一度の前立本尊御開帳であろう。  善光寺の本尊は一光三尊阿弥陀如来像であり、ひとつの光背の中央に阿弥陀如来像、向かって右に観音菩薩像、左に勢至菩薩像が並ぶ、善光寺独特の姿をしている。654(白雉5)年以来非公開の絶対の秘仏である。鎌...

戸隠神社の写真

戸隠神社 (長野県 長野市 )

戸隠神社は霊山・戸隠山のふもとにある奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社の総称で、創建以来二千年余りに及ぶ歴史を刻む神社といわれている。天の岩戸伝説*の神話に縁深い神々、天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)・天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)などを祀る。  神社の創建は諸説あって明らかでな...

高妻山の写真

高妻山 (長野県 長野市 )

長野市の北部地域の北信五岳*のうち戸隠連峰だけが岩稜の山である。戸隠連峰は長野市善光寺の北西部、飯縄山の西に位置し、北から乙妻山・高妻山の山域、戸隠山を中心とした山域、西岳の山域からなる。  高妻山は戸隠連峰の最高峰2,353mで、戸隠山の岩峰と好対照のピラミッド型の山である。戸隠山の表山に対し裏山ともいわれている。  ...

松代城跡の写真

写真提供:真田宝物館 画像提供

松代城跡 (長野県 長野市 )

旧松代駅の西方にある。松代城は元々海津城と呼ばれていた城で、武田信玄*が山本勘助*に命じて築城したと伝えられている。甲州流築城術の特徴を強く持ち、武田氏築城の代表的な城のひとつとされている。1561(永禄8)年川中島合戦*では武田軍の本陣とされた。  松代城と改名されたのは、江戸時代になってからのこと。その後明治維新まで...