善光寺前立本尊御開帳ぜんこうじまえだちほんぞんごかいちょう

善光寺に関して最も広く知られているのは、「牛にひかれて善光寺参り」の逸話と数え年で七年に一度の前立本尊御開帳であろう。
 善光寺の本尊は一光三尊阿弥陀如来像であり、ひとつの光背の中央に阿弥陀如来像、向かって右に観音菩薩像、左に勢至菩薩像が並ぶ、善光寺独特の姿をしている。654(白雉5)年以来非公開の絶対の秘仏である。鎌倉時代に造られた前立本尊も普段は宝庫に安置されているが、数え年で七年に一度(6年ごと)の御開帳の時だけ、本堂にて特別に公開され姿を拝むことができる。
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みどころ

前立本尊の阿弥陀如来の右手に結ばれた善の網は、本堂前に建てられた回向柱(えこうばしら)*に直接結ばれる。この回向柱に触れることは、前立本尊と結縁し、功徳が得られるとされる。長い行列ができ数時間待ちもあるという。他にあまり類を見ない参詣方法だ。
 御開帳期間は4月上旬から5月下旬までの約60日間で、この間には、回向柱受入式から前立本尊御還座式まで様々な行事があるので参列してみたい。(林 清)
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補足情報

*回向柱: 卒塔婆の一種で、御開帳期間中に本堂前に立てられる高さ約10mの柱。前立本尊の御手と「善の綱」によって結ばれている。1707(宝永4)年に現本堂が再建された際、松代藩が普請の監督を行ったことが縁となり、回向柱は現在まで松代から寄進されている。回向柱は、大名行列や姫行列と共に松代町を練り歩いた後、牛に引かれて善光寺に向かう。途中引き綱に触るとご利益があると言われ、沿道にはたくさんの人がつめかける。特にゴールデンウィークには大行列になるので覚悟が必要。
関連リンク 善光寺(WEBサイト)
参考文献 善光寺(WEBサイト)
善光寺御開帳奉賛会(WEBサイト)

2022年09月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。

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