山形市
印刷する山形市は、山形県の県庁所在地で、県の東南部、蔵王に源を発する馬見ヶ崎川の扇状地に位置する。北は天童市、東根市、南は上山市、西は中山町、山辺町、東は奥羽山脈で宮城県仙台市、川崎町などに接する。市の中心部は西流する馬見ヶ崎川扇状地にある。東には蔵王連峰が連なり、 市街地西には田園地帯が広がっている。
中央部を山形新幹線、JR奥羽本線が北上してJR左沢(あてらざわ)線、仙山線を分岐し、国道 13、112、286、348号線が交差する。山形自動車道が通り、山形北、山形蔵王、関沢インターチェンジがある。
1356(延文1)年、斯波兼頼が出羽の按察使として入部して築城、以来城下町として発展。現在の市街地の基礎は斯波氏の子孫最上義光が文禄年間 (1592~1596年) に造成したと伝えられる。1876(明治9)年に現在の山形県が成立し、1877(明治10)年に県庁舎が設置され、山形県の政治、経済、文化などの中心都市として発展してきた。
鉄瓶を主とする伝統工業の鋳物製造、桐紙、木工製品、仏壇、刃物などの在来工業のほか、電気機器をはじめとした弱電関連工業が発展し、工業団地が造成されている。周辺の農村部では野菜栽培やサクランボなどの果樹栽培が行われる。
名所旧跡に富み、名勝・史跡の立石寺(山寺)や、市街地北の嶋遺跡、山形城跡も史跡に指定されている。北東端の面白山から南東端の蔵王山に連なる山岳地帯一帯は蔵王国定公園に属し、蔵王温泉や蔵王スキー場がある。行事・祭も、山形花笠まつり、日本一の芋煮会フェスティバルなどは有名である。
観光資源一覧
蔵王の樹氷 (山形県 山形市 / 山形県 上山市 )
蔵王の冬のシンボル。シベリアから吹いてくる季節風が、日本海の水分を含み朝日連峰を越える時急激に冷却されて水滴となり、これと雪雲のなかの雪片がアオモリトドマツに繰り返し付着して凍りつき樹氷となる。風上に向かって成長し、さらにその上に雪が積もって人の形に似てくることから、スノーモンスターの愛称もある。 樹氷ができる時...
蔵王温泉 (山形県 山形市 )
蔵王連峰の西麓、標高約880mに位置し、背後に広がる蔵王スキー場の基地としても賑わう温泉で、奥羽三高湯*の一つである。街の中央、高湯通りを中心に数十軒の旅館が軒を連ね、硫黄の臭気が鼻をつく。伝承では、西暦110年、東征中の日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の家臣吉備多賀由(キビノタガユ)が戦いで傷ついた折、この湯を見つけ、完...
山形市郷土館(旧済生館本館) (山形県 山形市 )
JR奥羽本線山形駅からすぐ北に広がる霞城公園*内に建つ。現在、山形市郷土館として使用されている旧済生館本館は、1878(明治11)年に創建された。1階は八角形、2階は十六角形をした3層4階建ての擬洋風建築物*である。初代山形県令の三島通庸*は政府の威信を高め、近代化を推し進めるために、街の中心部に県庁、郡役所、師範学校など多く...
山形花笠まつり (山形県 山形市 )
毎年8月5日~7日の三日間にわたり、山形市内で繰り広げられる祭り。祭りの見どころは夕方からはじまる花笠パレードである。市の中心街である十日町角から市役所前までの約1.2kmを「花笠音頭」に合わせて、3日間延べ約1万数千人の踊り手が集団ごとに、山車に先導されて踊る。踊り手は、特産の紅花をあしらった花笠を手に、団体ごとに揃いの浴...
ベニバナ (山形県 山形市 / 山形県 天童市 / 山形県 寒河江市 / 山形県 上山市 )
キク科でアザミによく似た花をもち、古くから染料や口紅の原料として使用されていた。原産地は未詳だが、中近東だとされている。日本にはすでに3世紀には伝来していたといわれ、万葉集*にも「久礼奈為」、「呉藍」などとして詠み込まれており、10世紀後半に編纂された「和名類聚抄」には「紅藍」*の記載がある。 山形での栽培が始まった...