島田市は、県のほぼ中央、大井川中・下流域に位置する。北は川根本町、東は静岡市、藤枝市、東南は吉田町、焼津市、南は牧之原市、菊川市、西は浜松市、森町、掛川市に接している。
 JR東海道本線、大井川鉄道、国道1号、藤枝バイパス、国道473号が通じる。また、東名高速道路の吉田インターチェンジ、新東名高速道路の島田金谷インターチェンジがある。
 北には南アルプスへ続く山々が連なり、南西には緑豊かな牧之原台地が広がる。南アルプスに源を発し、駿河湾にそそぐ大井川が流れ、大井川沿いの平坦部を除いてほとんどが山林地帯である。一級河川大井川の他は家山川、笹間川、身成川、伊久美川、相賀谷川、伊太谷川、大津谷川、東光 寺川、大代川、湯日川等の急流河川が流れている。市街地は大井川東岸の扇頂部に位置し、集落は大井川扇状地の自然堤防や氾濫原の中州などの微高地に発達。地名に島、州、新田などが多い。
 1948年(昭和23)市制施行。変遷を経て、2008年(平成20)1町を編入。『吾妻鏡』に島田の名がみえ、1601年(慶長6)東海道の宿駅に指定され、宿場町として、また奥地の山林を背景とした木材集散地、商工業都市として繁栄した。
 明治以降、大井川水系の広大な原始林を背景に木材工業が発達。製材、製紙、パルプ、家具生産が基幹をなした。自動車計器、精密機械、食品、印刷、繊維工業も盛んである。北部山沿い地域では茶、ミカン、シイタケ栽培と林業、中・南部大井川沿岸は米、レタス、施設園芸、南部の牧ノ原台地は茶園が開かれている。
 かつての川越の宿場町として独特な文化が育ち、3年に1回の帯祭や、大井川の輦台渡しは有名。日本髪の象徴島田髷の発生地ともいわれる。智満寺本堂および千手観音像、慶寿寺釈迦十六善神像は国指定重要文化財。島田宿大井川川越遺跡は国指定史跡。智満寺の十本スギは国指定天然記念物。

観光資源一覧

牧之原の茶畑の写真

写真提供:島田市

牧之原の茶畑 (静岡県 島田市 / 静岡県 牧之原市 / 静岡県 菊川市 )

牧之原は静岡県の中南部、標高100~200mの広大な台地で、延々と茶畑がつづく日本一の茶どころである。島田市金谷地区を軸としてヤツデの葉のような地形が遠州灘に向かって広がり、最南の御前崎までは28kmほどある。年間平均気温14.3℃、雨量も比較的多いという気象条件は茶の栽培に適し、現在、台地全体での茶畑は5千万m2にも及び...

智満寺の写真

智満寺 (静岡県 島田市 )

JR東海道本線島田駅の北約10km、標高478mの千葉山中腹にあり、奈良時代末の創建*1といわれる古刹。宗派は天台宗。  鬱蒼とした杉木立に埋もれて、天正年間(1573~1593年)に徳川家康が再建造営した仁王門・中門・本堂・薬師堂などが点在している。なかでも1589(天正17)年に建立された本堂は、間口・奥行き5間、木割(原木から切り出した...

大井川鐵道のSL列車の写真

写真提供:大井川鐵道

大井川鐵道のSL列車 (静岡県 島田市 )

大井川鐵道*1は、JR東海道本線と接続する金谷駅から井川線への接続駅となる千頭駅までの本線39.5kmと、千頭駅から井川駅までの井川線*2(南アルプスあぷとライン)25.5kmの2路線を運行している。  SLは、始発の金谷駅から一つ先の新金谷駅と本線の終点千頭駅間で、年間を通して多くの日に運行されている。同社が運行しているSLは、C11形が2...

蓬莱橋の写真

蓬莱橋 (静岡県 島田市 )

JR東海道本線島田駅から南東に約1.5km、大井川にかかる蓬莱橋は、全長897.4m、通行幅2.4mの木造歩道橋。  江戸幕府最後の将軍徳川慶喜が1869年(明治2)年に静岡へ移住した際、付き従ってきた旧幕臣たちが大井川右岸の牧之原に茶畑を開拓するために入植した。この橋は、その旧幕臣たちが島田の市街との往来を確保するために、1879(明治12...

大井川の写真

大井川 (静岡県 静岡市 / 静岡県 島田市 / 静岡県 藤枝市 / 静岡県 大井川町 / 静岡県 吉田町 )

静岡・山梨・長野3県の県境にある南アルプス間ノ岳(3,189m)に源を発し、静岡県中部を縦断し駿河湾に注ぐ全長約168kmの川。 上流では切り立った深い峡谷を利用して、畑薙・井川など多くのダムが造られ電源開発がなされてきた。山岳景観に優れるとともに、接阻峡*1や寸又峡などの渓谷の景勝地も多い。  中流の川根地方は、大井川が「鵜山...

島田大祭(帯まつり)の写真

島田大祭(帯まつり) (静岡県 島田市 )

JR東海道本線島田駅から北へ500mほどのところにある大井神社の例祭。3年に1度(干支で寅・巳・申・亥の年)、10月中旬に3日間にわたり開催される。大井神社は大井川鎮護や安産の神として、島田宿で古くから崇敬されている。  1695(元禄8)年から下島にあった元の社地(現在の御仮屋町)*1へ神輿渡御が行われることになり、現在の形式の神...