日立市は、茨城県北東部に位置し、北は高萩市、西は常陸太田市、南は那珂市、東海村に接し、東は太平洋に面している。多賀山地の高原状の山地と狭長な台地及び急崖をなす海岸よりなる。市の南側を流れる久慈川は、その源流を茨城県最高峰の八溝山に発し、その沿岸は沖積平野となって田園地帯を形成している。
 市内の大地には常磐線や国道6号、国道245号などの幹線道路が縦走し、工場群、住宅、商業・業務施設などが連続して、比較的高密度な市街地が形成されている。丘陵地には住宅団地が南北に続いている。日立市は数多くの工場が立地する工業都市であり、電気、機械、非鉄金属、金属製品などが基幹産業となっている。
 海岸線には多くの海水浴場があるほか、伊師浜海岸の断崖には日本で唯一のウミウの捕獲場が存在する。市内の鎮守神峰神社に伝わる「日立風流物」が、2009年には「ユネスコ無形文化遺産」に、2016年には「山・鉾・屋台行事」としても記載された。年に一度、「日立さくらまつり」で山車1基が公開されているほか、7年に一度開催される「神峰神社大祭礼」では、山車4基が一堂に集まり、演目が披露されている。

観光資源一覧

あんこう鍋の写真

あんこう鍋 (茨城県 北茨城市 / 茨城県 日立市 / 茨城県 ひたちなか市 / 茨城県 大洗町 / 茨城県 水戸市/他 )

深海魚でグロテスクな姿をしたアンコウ*は日本の近海の各地で獲れ、現在、水揚げが圧倒的に多いのは山口県の下関港で、茨城県の平潟、大津、久慈、那珂湊などの各港を合わせても及ばない。しかし、栄養たっぷりの黒潮で育ち、冬に南下する冷たい親潮で脂がのった肝が肥大化する常磐沖のアンコウは、絶品だとされる。  日本においてはアン...

かみね公園・平和通りのサクラの写真

かみね公園・平和通りのサクラ (茨城県 日立市 )

平和通りは日立駅中央口から国道6号まで約1km、幅員36mの日立市のメインストリート。1951(昭和26)年から沿道にサクラが植えられはじめ、現在では約120本のサクラが満開時には道路を覆うように咲き誇る。日立さくらまつりの中心会場となり、ユネスコ無形文化遺産である日立風流物(山車)なども披露される。  かねみ公園は日立駅の北方約2...

日立風流物の写真

日立風流物 (茨城県 日立市 )

高さ15m、重さ5tにも及ぶ巨大な山車。正面は唐破風造、5層からなる城を模し、その背面は大きな山に見立てた裏山と呼ばれる造りである。屋形は中央から割れるように開いて舞台となり、『源平盛衰記』『忠臣蔵』といった人形芝居が催される。それが終わると山車は半回転し、裏山の舞台では『花咲爺』『自雷也』といった伝説・神話などが演じら...

日立駅の写真

写真提供:日立市

日立駅 (茨城県 日立市 )

日立駅は、1897(明治30)年に開業(当時は助川駅)した。当初は日立鉱山の積み出し駅として、その後は日立製作所に関連する貨物取扱などで重要な役割を果たしてきた。現在は貨物駅も含め縮小されているが、1日の乗降客が1万人を超えるJR常磐線の主要駅のひとつである。  駅は市街地を背に太平洋を前面にして、30mほどの高さの海岸段丘の...