瀧原宮(内宮別宮)たきはらのみや(ないくうべつぐう)

JR紀勢本線滝原駅の北東約1km、国道42号、伊勢から熊野に向かう熊野街道沿いにある。
 伊勢神宮(内宮)の別宮は10社あるが、内宮域外の8社のうちの2つ瀧原宮と瀧原竝宮(たきはらのならびのみや)であり、同域内に並んで祀られている。
 両宮とも祭神は天照大御神御魂で、古くから皇大神宮(内宮)の遙宮(とおのみや)と称され尊ばれている。志摩の伊雑宮とともに元伊勢と呼ばれ、熊野の入口にあたる重要な位置にあって、別宮として重きをなしていた。大神宮(内宮)に天照大御神を祭り、別宮荒祭宮にその荒御魂を祭る形よりさらに古い形と考えられている。垂仁天皇の時代に倭姫命が宮川をさかのぼり、この地に天照大御神を祭ったことに始まると伝える。鎮座は内宮よりも古いともいわれている。
 本殿はともに唯一神明造の社殿で、内宮に準じてその翌年に遷宮を行っている。また、祭典も内宮にならい古式ゆかしく行われている。
 主な年中行事は、月次祭(6月22・23日、12月22・23日)・神嘗祭(10月22・23日)・新嘗祭(11月26日)など。
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みどころ

広さ44万m2の社域は地勢が内宮とよく似て深い社叢におおわれており、二所の別宮にいたるまでの長い参道は樹齢数百年という杉や桧の老樹がうっそうと茂って荘厳な雰囲気が漂う。
 広大な森の中に4つの社殿がある。瀧原宮に向かって左に瀧原竝宮、右に瀧原宮所管社(若宮神社・長由介神社)が鎮座しており、まずは瀧原宮から参拝する。宿衛屋*にお札やお守り、御朱印などもある。なお、伊勢神宮では全部で7カ所の神社に御朱印がある。
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補足情報

*宿衛屋:域外の5つの別宮には宿衛屋(しゅくえいや)があり、お札・お守り・御朱印がいただける。