久留米市は、福岡県南西部に位置する。南に高良山(こうらさん)、東に鷹取山をもち、筑後川の中流平野が広がる中で、江戸時代には有馬氏二十一万石の城下町として発展した。絣などの手工業が盛んであったが、明治以降は軍事・工業都市となった。特にゴム工業が主力である。一方、文化面にも力を入れており、石橋文化センター・久留米大学などの諸施設がある。
 市西部は製造業が盛んで、久留米絣・酒・瓦・畳表・家具などの伝統産業があるほか、ゴムを素材とするタイヤ・運動靴・ゴルフボールなどを生産する。その他の地域では農業が営まれており、富有柿をはじめとする果樹、植木・苗木、水稲、米、麦、イチゴなどが栽培されている。

観光資源一覧

高良大社の写真

高良大社 (福岡県 久留米市 )

市の東郊高良山にある。4世紀の創祀と伝え、筑後國一之宮であり古くは九州の宗廟とあがめられた。全国六社のうち九州では一社だけしかない国幣大社*である。  現在の社殿は1660(万治3)年に筑後久留米藩3代藩主・有馬頼利公が造営したもので、天竺様、唐様*、和様を用いた杮(こけら)葺の権現造*。また、山内には孟宗金明竹と呼ばれる...

柳坂曽根のハゼ並木の写真

写真提供:公益財団法人 久留米観光コンベンション国際交流協会

柳坂曽根のハゼ並木 (福岡県 久留米市 )

耳納連山北麓、谷川の高曽根川沿いに、南北約1.2kmにわたってつづく江戸時代に植えられた並木。久留米市荘島町生まれで明治時代に活躍した洋画家の青木繁が、「わが国は 筑紫(つくし)の国や 白日別(しらひわけ) 母います国 櫨多き国(はじおほきくに)」と詠んだことでも知られる。1964年(昭和39)年5月には県の天然記念物にも指定さ...

筑後川(中下流)の写真

筑後川(中下流) (福岡県 うきは市 / 福岡県 久留米市 / 福岡県 他 )

大分・熊本に端を発し、福岡・佐賀にまたがって流れる九州第一の大河。その長さ143km、流域面積2,860km2におよぶ。源は九重山地に発する玖珠川と阿蘇外輪山に発する大山川。このふたつの流れが日田盆地で合流して三隅川になる。さらに、大分・福岡県境の渓谷を経て筑紫平野へ流れ込んでいく。ここで筑後川と呼ばれるようになり、...