松島町は、県中東部にあり、県の海岸部中央に位置する。北は大崎市、東は東松島市、西は利府町、大郷町に接し、南は松島湾に面する。
 JR東北本線(4駅)仙石線(3駅)、国道45号、346号、三陸自動車道が通じ、松島大郷、松島北の各インターチェンジがあるほか、松島パノラマラインが通じる。、また、2015年(平成27)に東日本大震災の復興支援を目的として、仙石線と東北本線の直通運転をおこなう仙石東北ラインの運行が開始した。
 西南部から中央部にかけて松島丘陵が伸び、その北端には吉田川、鳴瀬川 が東流して石巻湾に注いでいる。また、高城川が南北に流れて松島湾に注ぎ、河口部の低地には住宅地が広がっている。南部の松島湾に点在する大小260余の島々は、波浪の侵食と風化作用によって珍しい姿を形づくり、古くから「日本三景」のひとつとして知られる。
 1928年(昭和3)町制施行。江戸時代に品井沼干拓のためつくられた人工河川の高城川が南流し、河口の高城は仙台藩政期から塩田、宿場町として繁栄した。現在は町役場が置かれている。その東の手樽湾は1968年(昭和43)に干拓が完成し、1102haの水田が造成された。
 観光業をはじめ、農林業、漁業、商工業など、様々な産業がバランスよく発達。米作、畜産や施設園芸が行われているほか、松島湾ではノリやカキ、アサリの養殖が盛ん。
 松島海岸は日本三景の一つ特別名勝で県立自然公園に指定されている「松島」の中心で、国宝、重要文化財を多く有する瑞巌寺をはじめ多くの名所がある。国指定史跡に西の浜貝塚がある。現在国際観光モデル地区として国際化のための施設等整備を進めている。8月には瑞巌寺大施餓鬼会、松島流灯会海の盆がおこなわれ、11月には松島芭蕉祭と全国俳句大会がおこなわれる。かき、はぜ、穴子、紅蓮せんべい、瑞巌寺石斛を特産。

観光資源一覧

松島の写真

松島 (宮城県 松島町 / 宮城県 利府町 / 宮城県 塩竈市 / 宮城県 東松島市 / 宮城県 七ヶ浜町 )

湖のように波静かな松島湾に浮かぶ八百八島と呼ばれる大小、約260の島々。その景観を松尾芭蕉が『おくのほそ道』で「扶桑第一の好風にして」と絶賛した、江戸時代に選定された日本三景*の一つである。現在、広い意味で松島と呼ばれるのは、七ヶ浜町の御殿崎から松島湾をへだてて東松島市波島の南端とを結ぶ線と、鳴瀬川河口右岸から波島東端...

瑞巌寺の写真

写真提供:瑞巌寺

瑞巌寺 (宮城県 松島町 )

JR仙石線松島海岸駅より北北東方向に向かって徒歩で10分ほど、松島海岸から国道45号線を挟んだ北側に位置する。正式名称を「松島青龍山瑞巌円福禅寺」といい、現在は臨済宗妙心寺派に属する禅宗寺院である。  平安時代の初め、比叡山延暦寺第3代座主・慈覚大師円仁によって開創された天台宗延福寺がその前身であると伝わっており、鎌倉時代...

松島湾のカキ料理の写真

松島湾のカキ料理 (宮城県 松島町 / 宮城県 塩竈市 / 宮城県 東松島市 / 宮城県 七ヶ浜町 / 宮城県 利府町 )

秋の訪れとともに松島湾には多くの筏が浮かび、カキの養殖の季節となる。多数の島々があるにもかかわらず潮の流通もよく、波静かな湾は養殖に適し、およそ300年前からカキの養殖は始まったと言われているが、そのころは、カキが育ちそうな場所にカキ殻や子供の貝をまくという簡単な方法だった。今のようにカキ棚を使う養殖が始まったのは、19...

円通院の写真

円通院 (宮城県 松島町 )

瑞巌寺の西隣にある伊達光宗*の廟所。別名バラの寺*ともいう。小堀遠州作ともいわれる庭の一番奥まったところに、三慧殿という御霊屋が立つ。廟は1646(正保3)年の建立。素朴造りで3間四方、宝形造り本瓦葺きで、内部に家形厨子が安置され、馬上に束帯姿の光宗像が納まる。