別府市は、大分県の東海岸の中央に位置する。鶴見岳・由布岳の山裾に開け、東側は別府湾に臨んでいる。わが国を代表する温泉都市で、市内には別府八湯と呼ばれる8つの温泉エリアが点在し、日本一の湧出量と源泉数を誇る。古くは平安時代から湯治場として利用され、江戸時代には温泉番付で常に上位に位置し、明治時代の交通網の発達により温泉都市へと発展した。現在では、温泉は医療、浴用などの市民生活はもとより観光、産業などにも幅広く活用されている。
 人口は、県内では大分市に次ぎ2番目に多く、宿泊業などの観光産業や小売業を中心として第三次産業就業者の割合が極めて高いのが特徴である。市内には約3,000人の留学生がおり、国際交流都市としての一面を併せ持っている。

観光資源一覧

別府八湯の写真

別府八湯 (大分県 別府市 )

鶴見岳と伽藍岳の2つの火山の麓に立地する別府市。市内いたるところに多数の温泉が湧き出ている。日本一の湧出量を誇り、日本にある10の泉質のうち、7種が存在する。街中の随所から立ち昇る湯けむりも印象的な風景として知られる。別府・鉄輪・観海寺・明礬・亀川・柴石・堀田・浜脇の市内全域に点在している8カ所の温泉地を総称して、別府八...

鉄輪温泉の写真

鉄輪温泉 (大分県 別府市 )

市街の北西部、扇山の北東裾野にある温泉。もといわゆる地獄地帯であったのを一遍上人が埋めて開いたといわれ、湯治場として発展した。今もいたるところから蒸気が噴出して壮観であり、別府観光のハイライトである地獄もここに集中している。外湯と呼ばれる立ち寄り共同浴場も多い。  九州横断道路の入口になって以来、宿泊施設は近代化し...

明礬温泉の写真

写真提供:(一社)別府市観光協会

明礬温泉 (大分県 別府市 )

鉄輪温泉の西に湧く山の湯。別府八湯のうちいちばん高所にある。温泉名が示すように藩政時代は全国一の明礬*の採取地であったが、明治以後、湯の花*の採取地に変わり、温泉旅館が開業された。湯の花の採取は今も盛んで、藁葺小屋の採取所が立ち並び、噴気と硫黄臭が一面に漂っている。温泉は硫黄泉、酸性泉で38~98度。皮ふ病に効く。宿泊...

別府地獄めぐりの写真

写真提供:別府地獄組合

別府地獄めぐり (大分県 別府市 )

地獄とは地中から熱湯・噴気・熱泥が噴出するところのことで、そのようすが灼熱地獄を思わせるのでこの名がある。市内に十数ケ所あり、鉄輪温泉街の北西端に密集するほか、柴石温泉のそばの地獄が知られる。  「地獄めぐり」は地獄組合所属の海地獄、血の池地獄、龍巻地獄、白池地獄、鬼石坊主地獄、かまど地獄、鬼山地獄の7箇所を巡るのが...