別府八湯べっぷはっとう

鶴見岳と伽藍岳の2つの火山の麓に立地する別府市。市内いたるところに多数の温泉が湧き出ている。日本一の湧出量を誇り、日本にある10の泉質のうち、7種が存在する。街中の随所から立ち昇る湯けむりも印象的な風景として知られる。別府・鉄輪・観海寺・明礬・亀川・柴石・堀田・浜脇の市内全域に点在している8カ所の温泉地を総称して、別府八湯と呼び、それぞれの泉質や風景、歴史に特徴がある。
 とりわけ有名なのが、市街の北西部、扇山の北東裾野にある鉄輪温泉。別府観光のハイライトである地獄(100度前後の熱湯や噴気、熱泥がすさまじい勢いで湧き上がる泉源群)もここに集中する。このほか、泥を肌に塗りながら入ることもできる明礬温泉の泥湯や、体に温かい砂をかけて入る亀川温泉の砂湯、昔ながらの共同浴場の雰囲気を味わえる別府温泉の竹瓦温泉など、特徴的な湯や入浴方法もある。
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みどころ

市内随所からもうもうと立ち上る湯けむりが、当地の豊富な湯量を、実感を伴って感じさせてくれる。市内全体に言えることだが、普通の家々にも温泉がひかれていて、温泉が暮らしに深く根付いていることがわかる。温泉街の風情を感じさせてくれる外湯、共同浴場も多くある。
 日本に10ある泉質の7種があり、また温泉の利用・入浴方法が多様なのも高評価の理由である。見る温泉としての地獄を筆頭に、食べる温泉として、温泉蒸し料理をはじめとした温泉を活用したさまざまな食。入浴方法も、泥湯あり、温かい砂をかけて入る砂湯あり、バリエーションに富み面白い。
 また近年、別府温泉で開催された別府八湯温泉泊覧会でも注目され、体験イベントを通じた町づくり・町おこしの試みで、ここ別府温泉での成功を受け、通称オンパクとして、全国各地の温泉地に広がりを見せている。
 別府の町並みを眺望するスポットとしては、標高およそ380mにある別府湾サービスエリアがおすすめ。眼下に別府湾の美しい海岸線と、別府や大分市内までが連なる大パノラマが見られる。別大国道を大分方面から別府方面へ向かって進んでいくと、斜面に広がる別府の温泉街が眼前に広がり美しい。

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