大山町
印刷する県西部にあり、東は琴浦町、南は江府町、南西は伯耆町、西は米子市に接し、北は日本海に面する。
沿岸部旧伯耆街道に沿って国道9号が通じ、その南側にJR山陰本線が走る。それらに並行するようにやや内陸を山陰自動車道が通じ、淀江、大山などの5インターチェンジがある。
町域は南東から北西へ延び、南東端を占める大山主峰をはじめ、周囲に豪円山、鍔抜山、鈑戸山、孝霊山などの山々がそびえる。北部は剣谷を源とする阿弥陀川が流れ、扇状地が形成されており、この阿弥陀川には大山山麓を源流とする鈑戸川、坊領(佐摩)川、川手川が合流。他に佐陀川、精進川、江東川・妻木川など町域を流れている。また、大山の山麓には大沢池・大野池・赤松池などの大山七池が点在するほか、松尾池、大谷池などがあり重要な水源地となっている。町域の一部は大山隠岐国立公園に属している。
1955年(昭和30)町制施行。2005年(平成17)に2町と合体し、現在の町域となる。妻木、別所地区は縄文・弥生時代の出土品が多く、孝霊山周辺には古墳群、阿弥陀川扇状地には条里制遺構があるなど、歴史は古い。南北朝時代の武将である名和長年ゆかりの地で、名和一族をまつる名和神社などの旧跡が残る。南部にある大山は古来山岳信仰の対象として知られる。香取地区は第二次世界大戦後の開拓地。
周辺の山麓では酪農による乳牛飼育、養豚が行なわれる。平野部では米作、野菜、二十世紀梨、タバコなどを栽培。沿岸部ではウニ、板ワカメを特産する。
縄文時代から古墳時代の遺跡が孝霊山麓や大山高原、所子扇状地上に点在。孝霊山麓には弥生時代の妻木晩田遺跡(国指定史跡)、阿弥陀川扇状地には条里遺構のほか、大道原遺跡、塚田遺跡、上野遺跡、西伯耆最古式の徳楽方墳などがある。古墳の数は約200基を数える。山岳信仰の場である大山には大神山神社奥宮(本殿、幣殿、拝殿などが国指定重要文化財)、中腹には大山寺(阿弥陀堂などが国指定重要文化財)がある。大山寺地区は宿坊も残っており大山観光の拠点となっている。所子地区には西伯耆の大型民家を代表する門脇家住宅(国指定重要文化財)がある。宮内地区の高杉神社には奇祭嫐神事がある。ほかに、ダイセンキャラボク純林(特別天然記念物)、下市川の河口付近のハマナス自生南限地帯(国指定天然記念物)、大山の模型や生物の標本、歴史などを紹介する県立大山自然歴史館や周辺にはスキー場がある。
観光資源一覧

写真提供:鳥取県
大山 (鳥取県 大山町 )
大山(だいせん)は鳥取県米子市の東約10kmにある標高1,729mの山で、中国地方の最高峰である。鳥取県西部の旧国名を付けて伯耆大山(ほうきだいせん)と呼ばれる他、富士山に似た山容から伯耆富士や出雲富士とも呼ばれる。日本百名山に選定されている。 大山へのアクセスはバス・車が基本となる。山陰側の観光拠点である大山寺集落と桝水...
妻木晩田遺跡 (鳥取県 大山町 )
妻木晩田(むきばんだ)遺跡は、鳥取県大山町(だいせんちょう)と米子市の丘陵上にある弥生時代の集落遺跡である。1999年に国の史跡に指定されている。遺跡面積は約1.7km2で、竪穴住居跡約460棟、掘建柱建物跡約510棟、墳墓(四隅突出型墳丘墓含む)39基、環壕等が見つかっている。 現在は、「鳥取県立むきばんだ史跡公園」とし...
写真提供:鳥取県
大山寺 (鳥取県 大山町 )
大山寺は鳥取県西伯郡大山町、伯耆大山の北西斜面にある天台宗別格本山の寺であり、高野山金剛寺・比叡山延暦寺と並ぶ著名な山岳寺院である。米子道米子ICより県道24号線(大山観光道路)経由、大山寺集落・ナショナルパークセンター駐車場まで約15分。ここは博労座と呼ばれ、昭和初期まで牛馬市が立っていた歴史がある。ここから大山寺参道...
写真提供:鳥取県
大神山神社 (鳥取県 大山町 )
大神山神社は大国主命*を祀っており、本社は鳥取県米子市尾高、米子市街地から東に6kmほどの地にある。奥宮は鳥取県西伯郡大山町、伯耆大山の北西斜面の大山寺境内から奥宮参道を700m上がった標高900mの山麓にある。 大山は奈良時代に編纂された出雲国風土記には大神岳(おおかみのたけ)と記されているように古くから山岳信仰の対象で、...