小坂町
印刷する小坂町は、秋田県北東部にある。町の中央部を小坂川が流れ米代川に合流し日本海に注いでいる。標高は170~280mで高低差が大きく、大半が森林や原野に覆われている。町の北側は大部分が国有林となっている。東南は鹿角市、西は大館市、北は青森県平川市、十和田市と接する。
国道282号と東北自動車道が町域の西部を並行し、小坂インターチェンジがある。小坂ジャンクションで東北自動車道から秋田自動車道が分岐する。十和田湖に沿って国道454号が走る。
藩政期には盛岡藩(南部領)に属し、鉱山と豊富な森林資源に恵まれた秋田・津軽との藩境の村。藩営の小坂鉱山の発展により、明治末期には人口2万数千人を抱える県下第二の都市に発展した。現在は小坂鉱山の技術を生かしたリサイクル関連産業が有名。
農業は米作、野菜栽培やぶどう等の果樹栽培、畜産などを行う。
北東部には十和田湖がある。湖岸一帯は十和田八幡平国立公園域で、町の中心部から十和田湖大館樹海ラインが通じる。木造の芝居小屋「康楽館」と、洋館「旧小坂鉱山事務所」は明治時代の建造物で、ともに国の重要文化財に指定されている。鉱山の歴史に彩られた近代化産業遺産の建物群がヨーロッパの町にも似た独特の風景を作りだしている。湖水まつり等、年間を通して十和田湖で開かれる祭りの他、7月には康楽館で歌舞伎大芝居、12月にはクリスマスマーケットが小坂銅山事務所等で開かれる。
観光資源一覧
旧小坂鉱山事務所 (秋田県 小坂町 )
JR花輪線十和田南駅から北へ約9km、明治から大正期にかけて日本でも有数の鉱産額を誇った鉱山の町、小坂町のシンボルとして建つ。 小坂の鉱山は、1861(万延2・文久元)年小坂村の農民により銀山として発見された。その後、南部藩が経営に乗り出したが、明治維新後に官営化され、1884(明治17)年に藤田組に払い下げられ、銅を主力に金・...
康楽館 (秋田県 小坂町 )
JR花輪線十和田南駅から北へ約9kmにあり、旧小坂鉱山事務所の南にある。1910(明治43)年に鉱山労働者の慰安施設*1として建築され、歌舞伎、新劇、映画など芝居小屋、劇場として利用されていた。外観は木造ゴシック風の白い洋館で、正面はイギリス下見板張の外壁、棟飾や妻飾,破風板を縁取る装飾あるいは客席部の洋風の格縁天井などは洋風の...
十和田ホテル本館 (秋田県 小坂町 )
十和田湖の西畔、湖を見渡す高台に建つホテル。本館と新館の2棟が並ぶが、本館は1938(昭和13)年に竣工し、翌年6月に県営ホテルとして開業した。本来は1940(昭和15)年に開催予定であった「東京オリンピック」を前に、政府の要請で全国に建てられた訪日外国人観光客向けの宿*1としての、ホテルのひとつだった。しかし、オリンピックが中止...
十和田湖 (青森県 十和田市 / 秋田県 小坂町 )
青森・秋田の県境にまたがる二重カルデラ*1湖。湖は東西約10km、南北約10km、面積は約61km2で、南側から中山・御倉(おぐら)の両半島が突き出し、全体としてはクルミを割ったような形をしている。水面標高は400m、最大水深は327mと秋田県の田沢湖、北海道の支笏湖に次いで第3位である。貧栄養湖*2で、透明度*3は約12m、水色はフ...