白山市は、石川県中南部に位置する。市域は白山の北西麓で県内最大の流域を誇る手取川が流れ、手取り川の谷口(鶴来地区)から河口にかけて金沢平野が開ける。鶴来地区以南は大部分が山地で海岸部から山間部まで、およそ2,700mの標高差がある。東は金沢市、野々市市、富山県南砺市及び岐阜県高山市、白川村に、西は小松市、能美市、川北町に、南は福井県大野市、勝山市に、北西は日本海に接している。
 JR北陸本線が通じる。幹線道路は国道8号、国道157号の他、加賀産業開発道路(県道22号)の他、北陸自動車道が通じ、白山、美川の2インターチェンジがある。また、岐阜県に抜ける白山白川郷ホワイトロードも通じる。
 谷口集落の鶴来は白山信仰の参拝路の一つとして古代より開け、中世以降は加賀一宮白山比咩神社、金劔宮などの門前町としてとして発展。松任町地区は灌漑用水の発達により水田が開け、北陸街道の宿場町として商工業が発展。手取川河口の美川地区は古代からの港町で、近世は北前船が寄港する本吉湊が栄えた。
 米作農業のほか、プラスチック、機械、織物工業、硬質陶器などの工業が発達。
 横江荘の荘家跡(国指定史跡)や宿ノ岩遺跡、一向一揆の最後の砦である鳥越城(城跡は国指定史跡)がある。岐阜県境一帯は白山国立公園域で、白山への登山客で賑わう。白山温泉、中宮温泉、美川温泉、手取温泉などの温泉地がある。

観光資源一覧

白山の写真

白山 (石川県 白山市 )

富士山・立山と並ぶ三名山の一つ。火山としては比較的小規模だが、白山火山帯の主峰として、山域は石川・富山・岐阜・福井の4県にまたがっている。万年雪を頂いた優美な姿は、古くから信仰の対象として仰がれ、越のしらね、しらやまと古歌*に詠まれてきた。最高峰は御前峰*(2,702m)で、北西の大汝(おおなんじ)峰*(2,684m)、北東の剣...

手取峡谷の写真

手取峡谷 (石川県 白山市 )

鶴来地域から山間部に入ると、手取川は狭い河岸段丘下に深い谷をなし、中流域の黄門橋~対山橋間約8kmにわたって高さ20~30mの絶壁が続く峡谷美をつくっている。清冽な流れは淵となり、瀬となり、幾条もの滝が白い飛沫を上げて岩壁を滑り落ち風情を添える。おもな景観に、黄門(こうもん)橋・御仏供杉(おぼけすぎ)・不老橋・綿ヶ滝、対山...

白山比咩神社の写真

白山比咩神社 (石川県 白山市 )

「白き神々の座」と言われる白山をご神体とする加賀一ノ宮、延喜式内の名社で、古くから「下白山」あるいは「白山本宮」と呼ばれ、地元では「白山(しらやま)さん」として広く親しまれている。白山頂上の御前峰に奥宮を祀り、全国約3,000社以上に及ぶ白山神社の総本宮として、白山信仰*の中心となっている。祭神は白山比咩大神・伊弉諾尊・伊...

岩間の噴泉塔群の写真

写真提供:白山手取川ジオパーク推進協議会

岩間の噴泉塔群 (石川県 白山市 )

白山国立公園の地獄谷に源を発する中ノ川の上流域に点在しており、一帯は国の特別天然記念物に指定されている。温泉が噴出し、そのお湯に含まれる石灰質分が沈殿してできる石灰華が釣鐘状の塔を成してできるもので、高さ4mに達するものもある。先端の噴気孔から100度近くの熱湯が勢いよく吹き出し、2~3mの高さに湯煙を挙げているものも見ら...