豊川市
印刷する豊川市は県南東部にあり、西は新城市、南は豊橋市、西は蒲郡市、北は岡崎市に接する。
JR東海道本線、飯田線、名古屋鉄道名古屋本線・豊川線、国道1号、23号、151号、247号(小坂井バイパス)、362号が通じ、東名高速道路の豊川、音羽蒲郡の二つのインターチェンジがある。
北部には木曽山系の本宮山(標高789.2m)をはじめとする山々が連なり、中央部から南部にかけて平野が広がり、一級河川の豊川や二級河川の佐奈川、音羽川などが流れる。北側は県立自然公園に指定されている本宮山麓が連なる。平野部は、市街地が広がる台地と、豊川により形成された扇状地に大別され、その境界部には河岸段丘が連なる。南部では波穏やかな三河湾を望むことができる。
1943年(昭和18)3町1村が合併して市制施行。1955年(昭和30)以降、複数回の編入をおこない、2010年(平成22)に1町を編入して現在の市域となる。豊川地区は豊川稲荷(妙厳寺)の門前町。牛久保地区は中世城下町として、その後、伊那街道沿いの市場町として栄えた。現在はたんすの製造販売で全国に知られる。国府地区には古代三河国の国衙が、八幡地区には三河国分寺・国分尼寺が置かれた。御油地区は東海道五十三次の宿駅で、そのころの家並みが部分的に残っている。1939年建設された海軍工廠は第二次世界大戦で壊滅し、戦後、跡地は大型工場群と自衛隊によって利用されている。
南西部には県造成の豊川工業団地がある。豊川氾濫原では米、蔬菜栽培、花卉園芸が盛んで、スプレー菊、バラなどは日本でも有数の産地になっている。
遺跡、史跡に富み、三明寺の三重塔と本堂内宮殿、財賀寺の仁王像、仁王門、本堂内厨子は国の重要文化財、三河国分寺・国分尼寺跡は国の史跡、妙厳寺の境内鎮守は吒枳尼天(豊川稲荷)、同寺の地蔵菩薩立像2体は国の重要文化財。牛久保のナギの木は国の天然記念物。
観光資源一覧
豊川稲荷(妙嚴寺) (愛知県 豊川市 )
JR飯田線豊川駅・名鉄豊川線豊川稲荷駅から徒歩5分。 商売繁盛・家内安全・福徳開運のお稲荷さんとして親しまれ、全国から年間数百万の参拝者が訪れる。 1441(嘉吉元)年、永平寺6代目の法孫東海義易により、曹洞宗の寺として創建。のちに今川義元により伽藍が整備された。本尊は寒嚴禅師*伝来の千手観音を祀り、山門の守護として寒嚴禅...
御油のマツ並木 (愛知県 豊川市 )
豊川市御油と赤坂の中間、国道1号と並行する旧東海道の両側に、600mにわたって約350本のクロマツの並木が残っている。旧東海道に現存する松並木の代表的なもので、『東海道中膝栗毛』にも登場し、弥次さん喜多さんが化け狐をめぐって丁々発止のやりとりを繰り広げたその場所である。 御油のマツ並木は、1604(慶長9)年、家康の命により植...
三河国分寺跡・国分尼寺跡 (愛知県 豊川市 )
南西を名鉄名古屋本線の国府駅と八幡駅に、北東を東名国速道に囲まれた一帯に、三河の総社・国府・国分寺跡・国分尼寺跡が集まることから、この地が、三河の国の中心であったことがわかる。 1985~1988(昭和60~昭和63)年度と2007~2009(平成19~平成21)年度の確認調査で、国分寺は、東西・南北各180mの広い寺域に築地塀を張り巡らし...