八重岳のサクラやえだけのさくら

八重岳は、本部町と名護市の境に位置する標高453mの麗峰。県道84号の八重岳入口から山頂まで道路が整備されており(約4km)、この道沿いがサクラの並木になっている。もっとも多く見られるのはリュウキュウカンヒザクラ。濃いピンク色の花がうつむきがちに咲く。八重岳一帯にはおよそ7,000本のリュウキュウカンヒザクラが植えられている。
 八重岳のサクラのシーズンは1月中旬から。南国沖縄といえども肌寒い季節だからか、沖縄のお花見は、木の下で宴会をするのではなく、散策したり、ドライブで車窓から眺めるというスタイル。例年1月下旬から2月にかけて「本部八重岳桜まつり」が開催される。
 戦後、米軍基地があった八重岳は、1963(昭和38)年に一部を残して返還され、当時の町長が沿道にサクラを植栽したのが始まり。その後、町の人たちの尽力により現在の並木ができあがった。
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みどころ

本部町は柑橘類の栽培が盛んな地域。サクラの季節はちょうどみかん狩りのシーズンと重なるため、お花見ドライブとみかん狩りを同時に楽しむのもおすすめ。サクラとみかんの時期は観光客だけでなく本島中南部からも多くの人がやってきて、年間でもっとも賑わう季節となる。
 本土の桜と印象が異なるのは、リュウキュウカンヒザクラの濃いピンク色と、冬でも緑濃い亜熱帯の木々とのコントラストが際立つこと。南国ならではの風情を楽しみたい。
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補足情報

*本州とは逆に、沖縄サクラの開花は北部から始まり、桜前線は南下する。サクラの開花には気温の差が必要だが、沖縄では開花のための寒さが足りないため、気温が低い沖縄本島北部から咲き始め、那覇へ、離島へと南下していく。
関連リンク もとぶ町観光協会(一般社団法人本部町観光協会)(WEBサイト)
参考文献 もとぶ町観光協会(一般社団法人本部町観光協会)(WEBサイト)
『ニッポンを解剖する!沖縄図鑑』JTBパブリッシング、2016年

2020年04月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。

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