古見のサキシマスオウノキ(西表島)こみのさきしますおうのき

サキシマスオウノキはマングローブの湿地やその周辺に生息することが多い、アオギリ科の常緑高木。高さ5~15m、時に25mに達するものもある。特徴は板根(ばんこん)と呼ばれる板状の根で、その根の高さが3m以上になるものもある。奄美大島が北限で、南アジアに分布する。
 西表島東部の古見の原生林には、樹高10mから15mほどのサキシマスオウノキが群生していて、群落は約5,000m2の地域に及ぶ。前良川の河口近くのこの一帯は三離御嶽(ミチャーリオン)と呼ばれる、地元の人々によって昔から大切にされてきた場所でもある。サキシマスオウノキの群生の規模が大きく、板根の大きさ、本数のいずれも国内最大の規模であり、国の天然記念物に指定されている。樹皮は染料にもなる。
#

みどころ

西表島東部の大原港から約6.5km。サキシマスオウノキの群落は、古見集落のはずれ、前良川河口の南岸の湿地帯にある。島の幹線道路である県道215号線から歩いてすぐの場所から、その巨木が次々に現れる。大きな板状の根がうねうねと広がるサキシマスオウノキの姿、そしてその木々が集まっている光景は迫力があり、神秘的でもある。観光スポット化されていない、地元の人たちに大切に守られているこのエリアで大きく育ったサキシマスオウノキは、一度見たら忘れられない印象を残すに違いない。
関連リンク 竹富町観光協会(WEBサイト)
参考文献 竹富町観光協会(WEBサイト)
文化遺産オンライン(文化庁)(WEBサイト)
林野庁九州森林管理局西表森林生態系保全センター(WEBサイト)
『沖縄大百科事典』沖縄タイムス社、1983年

2020年04月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。

あわせて行きたい