斎場御嶽
琉球の創世神「アマミキヨ」がつくったといわれる7つの御嶽(沖縄独特の祈りの場)のひとつで、琉球王国最高の聖地。南城市の海に近い琉球石灰岩の岩山にあり、6つのイビ(神域)で構成されている。御門口(うじょーぐち)から石畳の道を上がると、最初にあるのが大庫理(うふぐーい)、その先に寄満(ゆいんち)、そして巨大な三角形の岩が互いを支え合うようにしてできたトンネルの先にあるのが、三庫理(さんぐーい)と呼ばれる神域。この三庫理から振り返ると、海の沖に神の島とされる久高島が正面に望める。
琉球王国の時代には、御門口から先には神女(ノロ)と呼ばれる一部の女性しか入ることが許されなかった。また、国の最高神女である聞得大君の就任儀式が、ここで夜を徹して行われた。
琉球王国の時代には、御門口から先には神女(ノロ)と呼ばれる一部の女性しか入ることが許されなかった。また、国の最高神女である聞得大君の就任儀式が、ここで夜を徹して行われた。
みどころ
沖縄独特の祈りのかたちが見られる聖地である。仏像や社殿などの人工的な造形物はいっさいないが、うっそうとした亜熱帯の樹木と、そこに差し込む光、ゴツゴツしたむきだしの琉球石灰岩の岩肌の間に、聖なる気を感じる人は多い。ここは何かを見る場所ではなく、静かに流れる祈りの世界を感じる場所だ。
最も神聖な場所とされる三庫理をはじめ、御門口や神域には小さな香炉が置かれているが、これには触らないこと。また、地元の人が拝みに来ているときには、じゃまをしないよう気を付けたい。
首里城内にも「大庫理」「寄満」という名前の場所があることから、斎場御嶽と王府との結びつきが感じられる。
最も神聖な場所とされる三庫理をはじめ、御門口や神域には小さな香炉が置かれているが、これには触らないこと。また、地元の人が拝みに来ているときには、じゃまをしないよう気を付けたい。
首里城内にも「大庫理」「寄満」という名前の場所があることから、斎場御嶽と王府との結びつきが感じられる。
補足情報
*世界遺産:世界遺産条約(1972(昭和47)年)に基づき、人類共通の宝物として未来の世代に引き継いでいくべき文化財や遺跡、自然環境として、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会により登録された有形の資産。文化遺産・自然遺産・複合遺産の3種がある。
関連リンク | 世界文化遺産 斎場御嶽(WEBサイト) |
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参考文献 |
世界文化遺産 斎場御嶽(WEBサイト) 高良倉吉監修『沖縄の世界遺産 琉球王国への誘い(楽学ブックス)』JTBパブリッシング、2013年 『沖縄大百科事典』沖縄タイムス社、1983年 |
2020年04月現在
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