玉陵
首里城の西、守礼門から約200m離れた場所にある第2尚氏王統の陵墓。1501(明応10・文亀元)年、尚真王が父である尚円王のために造営した壮大な石造建造物で、墓域は2,442m2。外庭と内庭に区切られ、内庭に墓室がある。3つに分かれた墓室の出入口には石扉が設けられ、墓室の左右を獅子像が守っている。中央の墓室は洗骨前の遺骸を安置、向かって左は国王と王妃、世子の遺骨を安置する東室、右は王の家族の遺骨を納めた西室。
この陵墓の形が沖縄に今も伝わる破風墓(はふばか)の原型といわれ、現存する沖縄最古で最大の破風墓である。
この陵墓の形が沖縄に今も伝わる破風墓(はふばか)の原型といわれ、現存する沖縄最古で最大の破風墓である。
みどころ
沖縄を代表する陵墓で、その形は墓というより石造りの屋敷のよう。沖縄戦で大破し、戦後修復されたが、外庭に立つ「玉陵の碑」は1501(明応10・文亀元)年の創建時のもの。碑文には、ここに葬られるべき王族の名前が記され、それに背くと祟るなどと書かれており、当時の王室内に争いがあったことが想像できる。
尚寧王など何人かの王は別の場所に葬られている。2018(平成30)年、国宝に指定された。
尚寧王など何人かの王は別の場所に葬られている。2018(平成30)年、国宝に指定された。
補足情報
*世界遺産:世界遺産条約(1972(昭和47)年)に基づき、人類共通の宝物として未来の世代に引き継いでいくべき文化財や遺跡、自然環境として、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会により登録された有形の資産。文化遺産・自然遺産・複合遺産の3種がある。
関連リンク | 那覇市(WEBサイト) |
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参考文献 |
那覇市(WEBサイト) 高良倉吉監修『沖縄の世界遺産 琉球王国への誘い(楽学ブックス)』JTBパブリッシング、2013年 『沖縄大百科事典』沖縄タイムス社、1983年 |
2020年04月現在
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