伏見稲荷大社
京都駅からJR奈良線で5分、稲荷駅を降りると目の前には壮観な大鳥居。全国に約3万社ある稲荷神社の総本宮である伏見稲荷大社は、古くから五穀豊穣・商売繁昌の神として崇敬を集め、参拝者は絶えることがない。大鳥居をくぐると、稲荷山*を背にして楼門・外拝殿・本殿*・権殿*など、朱塗りの壮麗な社殿が並び、また境内には多くの摂末社が建ち、御茶屋*などもある。本殿背後には大社を象徴する朱塗りの千本鳥居*が連なっており、鳥居を抜け出たところが、奥社奉拝所。右手奥の2基の灯籠の頭部分には「おもかる石*」とよばれる試し石がある。鳥居のトンネルを抜け、熊鷹社から参道を登り三ツ辻、三徳社と経れば四ツ辻である。ここを起点に一ノ峰・二ノ峰・三ノ峰と稲荷山を一巡する。鳥居は山頂まで続き、その数は約1万基を数える。
創建年代は、社伝によれば、711(和銅4)年2月初午の日に秦伊呂具(はたのいろぐ)が稲荷山の三ケ峰に稲荷大神を祀ったことに始まるとされる。927(延長5)年には名神大社に列し、また22社中の上7社に加えられた。
1871(明治4)年には官幣大社となったが、戦後は庶民信仰の代表的存在となっている。近年、朱塗りの鳥居が建ち並ぶ光景が訪日外国人に注目され、外国人の参拝者もますます増えている。
創建年代は、社伝によれば、711(和銅4)年2月初午の日に秦伊呂具(はたのいろぐ)が稲荷山の三ケ峰に稲荷大神を祀ったことに始まるとされる。927(延長5)年には名神大社に列し、また22社中の上7社に加えられた。
1871(明治4)年には官幣大社となったが、戦後は庶民信仰の代表的存在となっている。近年、朱塗りの鳥居が建ち並ぶ光景が訪日外国人に注目され、外国人の参拝者もますます増えている。

みどころ
無数の朱塗りの鳥居が連なる神秘的な光景は伏見稲荷大社ならでは。豊臣秀吉が寄進したという桃山様式の楼門、牡丹唐獅子・唐草などの桃山風彫刻が施された本殿などの社殿もみごたえがある。「お山めぐり」は1周約4km、2時間の行程。途中の四ツ辻からは京都市南部の眺めがいい。境内のあちこちで、稲荷大神の使いである狐の像が見られ、門前には伏見名物のいなり寿司やきつねうどんを食べられる店が多い。
711(和銅4)年2月初午の日に稲荷大神が鎮座したことにちなみ、毎年2月初午の日には初午大祭が営まれる。境内は大変な賑わいとなり、商売繁昌・家内安全の縁起物である「しるしの杉」が参拝者に授与される。
711(和銅4)年2月初午の日に稲荷大神が鎮座したことにちなみ、毎年2月初午の日には初午大祭が営まれる。境内は大変な賑わいとなり、商売繁昌・家内安全の縁起物である「しるしの杉」が参拝者に授与される。

補足情報
*稲荷山:東山三十六峰の南端に位置する山で標高233m。稲荷大神の降臨地とされている。山頂までの参道にはいくつもの祠やお塚が点在しており、これらを巡拝することを「お山めぐり」という。
*本殿:国重要文化財。宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)をはじめとする5柱を祀る。現在の建物は、1499(明応8)年に再興。5間社流造、檜皮葺きで、蟇股には牡丹唐獅子や唐草などの桃山風の豪華な彫刻が施されている。
*権殿:国重要文化財。本殿と同じく、5間社流造り、檜皮葺き。1635(寛永12)年の再建。
*御茶屋:本殿の南にある。1641 (寛永18)年、後水尾上皇から下賜され、御所内から移された。非公開。
*千本鳥居:鳥居が林立する景観は、江戸時代に形成されたよう。1589(天正17)年の『稲荷大社絵図』では表参道・裏参道に鳥居が1基ずつ描かれているだけで、1864(元治元)年刊行の『再撰花洛名勝図会』には鳥居群が描かれている。
*おもかる石:願いを念じて石を持ち上げ、予測したより、その軽重がどうだったかという感じ方で、願いの可否を占う試し石。
*本殿:国重要文化財。宇迦之御魂大神(うかのみたまのおおかみ)をはじめとする5柱を祀る。現在の建物は、1499(明応8)年に再興。5間社流造、檜皮葺きで、蟇股には牡丹唐獅子や唐草などの桃山風の豪華な彫刻が施されている。
*権殿:国重要文化財。本殿と同じく、5間社流造り、檜皮葺き。1635(寛永12)年の再建。
*御茶屋:本殿の南にある。1641 (寛永18)年、後水尾上皇から下賜され、御所内から移された。非公開。
*千本鳥居:鳥居が林立する景観は、江戸時代に形成されたよう。1589(天正17)年の『稲荷大社絵図』では表参道・裏参道に鳥居が1基ずつ描かれているだけで、1864(元治元)年刊行の『再撰花洛名勝図会』には鳥居群が描かれている。
*おもかる石:願いを念じて石を持ち上げ、予測したより、その軽重がどうだったかという感じ方で、願いの可否を占う試し石。
関連リンク | 伏見稲荷大社(WEBサイト) |
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参考文献 |
伏見稲荷大社(WEBサイト) 「京都府の歴史散歩 中」山川出版社 「ブリタニカ国際大百科事典」 |
2025年05月現在
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