伏見稲荷大社田植祭
伏見稲荷大社で毎年6月10日に斎行。神前に毎日供えられるご料米の早苗を境内の神田(しんでん)に植えて、1年の豊作を祈願する神事である。伏見稲荷大社は商売繁昌のご利益で有名であるが、本来は五穀豊穣を司る神さまとして信仰されてきた。本殿前では稲穂をくわえた狐の像が参拝者をお迎えしている。大社へはJR奈良線稲荷駅からすぐ、または京阪本線伏見稲荷駅から徒歩5分。
伏見稲荷大社の田植祭は、室町時代の1517(永正14)年に行われた記録があるが、いつしか中絶。現在の田植祭は1930(昭和5)年、昭和天皇の即位記念事業の一つとして京都府向日市の神田で始められた。その後1948(昭和23)年に境内に神田が設けられ、以来ここで田植祭が続けられている。当日はまず本殿で神事が営まれる。その後、八島ヶ池の東にある神田に移り、茜襷(あかねだすき)に菅笠(すげがさ)姿の早乙女と、白衣に紺色の手甲(てっこう)や脚絆(きゃはん)を着けた奉耕者が苗を植えていく。
伏見稲荷大社では、4月12日に斎種(ゆだね。籾)を苗代に蒔くにあたって稲の成長を祈願する水口播種祭(みなくちはしゅさい)を斎行。6月10日の田植祭でその早苗を植え、10月25日の抜穂祭(ぬきほさい)で収穫する。神田は330m2の広さがあり、約100kgのお米が収穫できるという。
伏見稲荷大社の田植祭は、室町時代の1517(永正14)年に行われた記録があるが、いつしか中絶。現在の田植祭は1930(昭和5)年、昭和天皇の即位記念事業の一つとして京都府向日市の神田で始められた。その後1948(昭和23)年に境内に神田が設けられ、以来ここで田植祭が続けられている。当日はまず本殿で神事が営まれる。その後、八島ヶ池の東にある神田に移り、茜襷(あかねだすき)に菅笠(すげがさ)姿の早乙女と、白衣に紺色の手甲(てっこう)や脚絆(きゃはん)を着けた奉耕者が苗を植えていく。
伏見稲荷大社では、4月12日に斎種(ゆだね。籾)を苗代に蒔くにあたって稲の成長を祈願する水口播種祭(みなくちはしゅさい)を斎行。6月10日の田植祭でその早苗を植え、10月25日の抜穂祭(ぬきほさい)で収穫する。神田は330m2の広さがあり、約100kgのお米が収穫できるという。

みどころ
今ではなかなか目にする機会のない、人の手による田植えを見ることができる。田植えの間、笛(ふえ)* と篳篥(ひちりき)*による雅楽が流れる中、平安時代の衣装をまとった神楽女(かぐらめ)4人が神田の前の舞台で優雅な「御田舞(おたまい)」を奉納する。王朝絵巻を見るようであり、古来の芸能と神事に日本の伝統を実感できる。

補足情報
*笛:雅楽の音楽の独特な雰囲気を醸し出す。
*篳篥:漆を塗った竹の縦笛。主旋律を奏することが多く、小さい楽器にしては音量も大きい。
*篳篥:漆を塗った竹の縦笛。主旋律を奏することが多く、小さい楽器にしては音量も大きい。
関連リンク | 伏見稲荷神社(WEBサイト) |
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参考文献 |
伏見稲荷神社(WEBサイト) 「四季を彩る 京都 お祭りガイド」メイツ出版株式会社 |
2025年05月現在
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