御柱祭おんばしらさい

6年に1度(数え年で7年に1度)、寅と申の年に諏訪大社4社の社殿の四隅に立つ御柱の建て替えを行う祭事で、規模の大きさ、勇壮さで日本の大祭の一つに数えられている。祭りのいわれは清浄な神地の境界を示すものとも、式年造営の省略した形とも様々な説がある。
 御柱祭の幕明けは4月初旬上社の山出しに始まる。山から伐採された長さ五丈五尺(約17m)、重さ7~11tの御柱を100m余りの2本の曳綱とテコだけで約1,000人もの氏子たちが木遣(きやり)唄*にのせて山から運び出す。5月初旬になるといよいよ御柱の里曳き。騎馬行列や長持行列が演じられる中、御柱が社殿に運びこまれて来る。
 下社御柱の山出しは4月中旬、里曳きは5月中旬に行われる。
 次の祭事は2022(令和4)年に行われる(2019(平成31・令和元)年記)。
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みどころ

御柱祭で一番注目を集めるのは、巨大な柱の運び出しである。「奥山の大木里に下りて神となる」の木遣の歌詞のように、山の神から山里の神となる情景である。特に途中、50m以上の断崖から落とす木おとし(下社)、川を渡す川越し(上社)が行われる。柱にまたがっていた男たちをはねとばしながら落下する豪快さがみどころであり、ニュースなどにもよく取り上げられる。
 それぞれ4社の社殿に運び込まれ、長い道中ですっかりすり減った御柱が大観衆の注視の中で垂直に建てられて、祭りはクライマックスを迎える。
 両社の祭事がすむと、この地方一帯の社でも社殿の大きさに応じて御柱が建て替えられ、この年はどこでも御柱で明け暮れる。(林 清)
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補足情報

*木遣(きやり)唄:仕事唄のなかの一つ。重い物を移動させる時の唄の総称。「木遣」とは、材木を大ぜいで力をあわせて移動させることであるが、それから転じて、重い物を人力を結集して動かすときの唄はすべて「木遣唄」とよばれている。
関連リンク 諏訪大社(WEBサイト)
参考文献 諏訪大社(WEBサイト)
おいでなして しもすわ(下諏訪観光協会)(WEBサイト)
諏訪市観光ガイド(諏訪市観光協会)(WEBサイト)
「長野県の歴史散歩」 出川出版社

2022年09月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。

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