諏訪市は、長野県中央部、諏訪地方の中心をなす都市。岡谷市、茅野市、伊那市、辰野町、箕輪町、下諏訪町、長和町に接する。市域は北東部の霧ヶ峰の山麓から諏訪湖の東岸と南岸を占める。市街地は湖岸東部にあり、最近住宅地や中小工場は湖の南岸沖積地の水田地帯へ拡散している。
 JR中央本線、国道20号(甲州街道)が市域を南北に縦貫し、中央自動車道は市域南部の山麓斜面を走り、諏訪インターチェンジがある。
 中心地区の上諏訪は近世は高島藩(諏訪藩)の城下町であり、また甲州街道の上諏訪宿として、また温泉町として繁栄してきた。高島城は豊臣秀吉の武将日根野高吉により湖中に築城され、浮城と呼ばれた。石垣と堀だけを残していたが、1970(昭和45)年天守閣が復興された。
 第二次世界大戦中に時計などの工場が疎開してきて、オルゴール、時計、レンズなどの精密機械の製造が盛んになり、現在セイコーエプソンの本社がある。
 上諏訪温泉は約550の泉源があり、湯量は豊富で、一般家庭にも引き湯している。湖岸に近代的なホテル、旅館が並び、県下でも規模の大きい温泉町を形成している。市域の南西部の中洲地区には諏訪大社の上社本宮がある。このほか観光資源に諏訪湖、霧ヶ峰などの自然景観と霧ヶ峰スキー場がある。

観光資源一覧

霧ヶ峰高原の写真

霧ヶ峰高原 (長野県 諏訪市 / 長野県 茅野市 / 長野県 下諏訪町 / 長野県 長門町 )

諏訪市の北東部、大門峠から鷲ヶ峰(わしがみね)の間に、ゆるやかな起伏をもつ高原が3,000haにわたってつづいている。最高峰の車山は標高1,925mの火山でいくつかの断層が発達し、車山湿原、踊場湿原(池のくるみ)、八島ヶ原湿原と3つの湿原を生んだ。上昇気流が盛んで、この気流を利用してグライダーの基地ともなっている。  茅野市本町か...

霧ヶ峰のニッコウキスゲの写真

霧ヶ峰のニッコウキスゲ (長野県 諏訪市 / 長野県 茅野市 / 長野県 下諏訪町 / 長野県 長門町 )

諏訪市の北東部、大門峠から鷲ヶ峰(わしがみね)の間に、ゆるやかな起伏をもつ高原が3,000haにわたってつづいている。最高峰の車山は標高1925mの火山でいくつかの断層が発達し、車山湿原、踊場湿原(池のくるみ)、八島ヶ原湿原と3つの湿原を生んだ。  この草原に7月になるとニッコウキスゲが咲き誇る。ニッコウキスゲ(日光黄菅)は草丈40...

諏訪大社の写真

諏訪大社 (長野県 諏訪市 / 長野県 茅野市 / 長野県 下諏訪町 )

全国各地の諏訪神社の総本社であり、信濃国一之宮として崇敬される諏訪大社は、諏訪湖を隔てて南北に上社、下社が鎮座する。上社は諏訪市の本宮と茅野市の前宮、下社は下諏訪町の春宮と秋宮とに分かれ、この4社を合わせて諏訪大社となる独特の形式をもつ。  祭神は出雲系の神、建御名方神(たけみなかたのかみ)*と妻の八坂刀売神(やさか...

諏訪湖の写真

写真提供:©(一社)諏訪観光協会

諏訪湖 (長野県 諏訪市 / 長野県 下諏訪町 / 長野県 岡谷市 )

八ヶ岳や中央アルプスなどの美しい山々に囲まれて信州のほぼ中央に位置し、周囲約16kmの信州一大きな湖。諏訪盆地の地溝帯にできた断層湖で、岡谷市、下諏訪町、諏訪市にまたがる。  流出部は天竜川だけで釜口水門によって水量が調整されている。観光の中心は上諏訪温泉付近の東岸で湖畔公園・カリン並木があり、サイクリングロードを整備...

諏訪湖の御神渡の写真

写真提供:諏訪市

諏訪湖の御神渡 (長野県 岡谷市 / 長野県 諏訪市 / 長野県 下諏訪町 )

岡谷市、諏訪市、諏訪郡下諏訪町にまたがる諏訪湖独特の冬の自然現象で、氷点下10度前後の日が続くと湖が全面結氷し、さらなる冷え込みにより氷が裂け、昼と夜の温度差によってその裂け目が徐々にせり上がることで大音響とともに山脈のような筋になる現象。  最近は、気温の上昇とともに出現することが少なくなってきているが、1月から2月...

御柱祭の写真

御柱祭 (長野県 諏訪市 / 長野県 茅野市 / 長野県 下諏訪町 / 長野県 富士見町 / 長野県 原村 )

6年に1度(数え年で7年に1度)、寅と申の年に諏訪大社4社の社殿の四隅に立つ御柱の建て替えを行う祭事で、規模の大きさ、勇壮さで日本の大祭の一つに数えられている。祭りのいわれは清浄な神地の境界を示すものとも、式年造営の省略した形とも様々な説がある。  御柱祭の幕明けは4月初旬上社の山出しに始まる。山から伐採された長さ五丈五...