袋井市は、県西部に位置し、東は掛川市、西は磐田市、北は森町に接している。南は遠州灘に面する。
 JR東海道本線、国道1号、県道磐田袋井線(旧国道1号)、東名高速道路が東西に通じ、東名高速道の袋井インターチェンジがある。南部には国道150号が走る。
 太田川と原野谷川の合流部に位置し、南東部には小笠山丘陵が広がる。
 1958年(昭和33)市制施行。その後の変遷を経て2005年(平成17)浅羽町を合併。江戸時代は東海道五十三次の宿場町で、周辺地域の物資集散地として繁栄した。
 中遠地方の穀倉をなし、水稲のほか温室メロン、レタス、キュウリ、花卉栽培が盛ん。丘陵地では茶、ミカンを産する。家畜市場があり、子ブタ中心の養豚も行われている。近年は国道沿いを中心に製薬、化学、機械、電器関係の工場進出がある。
 油山寺、可睡斎、尊永寺は遠州三山と称される名刹で、油山寺の山門、三重塔、本堂内厨子と尊永寺の仁王門、金銅五種鈴は国の重要文化財に指定されている。また、尊永寺は厄除け法多山として親しまれ善男善女でにぎわう。可睡斎はボタンで有名。この他、茶摘みや手揉み体験ができる「香りの丘 茶ピア」がある。また、毎年7月には全国花火名人選抜競技大会ふくろい遠州の花火がおこなわれる。

観光資源一覧

可睡斎の写真

可睡斎 (静岡県 袋井市 )

JR東海道本線袋井駅の北約4kmにある曹洞宗の巨刹。輪蔵や山門が建つ本堂前広場を本堂、禅堂、書院などがコの字状に囲み、その東側に萬松閣、瑞龍閣などが並ぶ。広い境内には古松・老杉が茂る。ただ、江戸期から明治初期にかけ、たびたび火災などに遭い、現在の堂宇は明治以降に再建されたものである。  同寺は、1401(応永8)年に道元禅師7...

法多山尊永寺の写真

写真提供:法多山尊永寺

法多山尊永寺 (静岡県 袋井市 )

JR東海道本線袋井駅から東南に約5km。寺号の尊永寺というより山号の「法多山」*1の名で古くから知られている。本尊は厄除観音として広く信仰されている。境内は広く、1640(寛永17)年建立の仁王門*2をくぐると右側に杉並木がつづく長い参道があり、その参道を抜けた先にある約250段の階段を上がった場所に1983(昭和58)年落慶の本堂が建ち、...

油山寺の写真

油山寺 (静岡県 袋井市 )

JR東海道本線袋井駅から北へ約6km入った山あいにある。山門を入ると正面の石段の上に書院、方丈があり、参道を左にとると三重塔*1・薬師堂*2がある山腹に至る。山腹に向かう途中は切通しや渓流、「るりの滝」があり、苔むした石段と鬱蒼とした杉の林がつづく。油山寺の名は、かつて「るりの滝」で油が湧出し「油の滝」とも称され、同山が「あ...