河津町は、伊豆半島東岸の南部にある。北東は東伊豆町、南西は下田市、西は伊豆半島西海岸に位置する松崎町、西伊豆町、北は伊豆市に接する。東部は相模灘に面する。
 伊豆急行線、国道135号、414号が通じる。
 天城山系に源を発する河津川が町の中央部を北西から南東に流れ、その流域と下流部に平野部が広がり、海に向かって開けている。川の上流には、寄生火山から流出した溶岩が各所に流れ込み、数多い滝を作り出している他、温泉も豊富に湧き出しており観光資源として活用されている。北東部から北西部には天城の山々が連なる。
 1958年(昭和33)上河津と下河津2村が合併、町制施行。縄文時代の姫宮遺跡があり、歴史は古い。平城宮跡出土木簡に「川津郷」とみえ、中世には河津荘があり、河津氏の館跡がある。
 農林業では用材、シイタケ、ワサビ栽培が盛ん。カーネーションとハナショウブの生産量は全国の上位にある。
 観光は伊豆急行線の開通以後、急速に発展し、『伊豆の踊子』で知られる。同小説の舞台となった湯ヶ野温泉をはじめ今井浜、谷津、河津浜、峰温泉や河津七滝温泉がある。河津七滝にはループ橋がある。杉桙別命神社の大クス(川津来宮神社)は国指定天然記念物となっている他、河津平安の仏像展示館などがある。海岸部は今井浜海水浴場や菖蒲沢といった海岸美を誇る。また、かわづカーネーション見本園、河津バガテル公園のほか2月初旬から開花する河津桜でにぎわう「河津桜まつり」が人気で、「花のまち河津」としての魅力を発信している。

観光資源一覧

天城山の写真

天城山 (静岡県 東伊豆町 / 静岡県 伊豆市 / 静岡県 伊東市 / 静岡県 河津町 )

伊豆半島の中央部に位置する富士火山帯の連山で、伊豆半島を北の口伊豆(北伊豆)と南の奥伊豆(南伊豆)に分ける。噴出した溶岩流や火山灰が堆積してできたいわゆる成層火山で、火口は東南側が欠けた直径6.5kmの爆発カルデラをなし、外輪山は最高峰の万三郎岳(1,406m)、その東の万二郎岳(1,300m)、箒木山(1,024m)、南の三筋山(822m)...

河津ザクラの写真

写真提供:河津町

河津ザクラ (静岡県 河津町 )

伊豆急行河津駅から南西に約250m、河津川沿いの約3kmの両岸に850本ほどの河津ザクラの並木が続く。河津町全体では約8,000本の河津ザクラが植えられている。  河津ザクラは早咲きサクラで、花は直径約3cm、淡紅色で、葉が展開する前に咲く。果実は径1cmほどの黒紫色の球形。河津ザクラは早咲きオオシマザクラ系とヒカンザクラ系の自然交配種...