大鹿村は、長野県南部にある村。村の中央を中央構造線が縦断し、東西を赤石山脈と伊那山地に挟まれ、南北方向の狭長な鹿塩、小渋川沿いの谷に集落が散在する。国道152号が走る。
 静岡県静岡市(東)、伊那市(旧長谷村)(北東)、駒ヶ根市(北西)、中川村(西)、松川町、豊丘村(西)、飯田市(旧上村)の7市町村に接する。
 主な産業は建設業と採石業。南アルプス塩見岳の登山口の一つで、登山客が多く訪れるため、温泉旅館・旅館・民宿なども営まれている。明治時代に製塩をした鹿塩温泉(強食塩泉)や小渋温泉保養センターがある。
 主な見どころには、中央構造線博物館、鎌倉時代の福徳寺本堂(国指定重要文化財)、南北朝時代の動乱期に南朝のため活躍した宗良親王(むねながしんのう)の在所の跡や墓などがある。また、300余年を経て伝えられた大鹿歌舞伎は国の選択無形民俗文化財に指定されている。

観光資源一覧

赤石岳の写真

赤石岳 (長野県 大鹿村 / 静岡県 静岡市 )

赤石山脈すなわち南アルプスの南部にあり、赤石山脈の盟主で巨体をすえる。浸食が著しく、険しい尾根を四方に張り重量感があり、その存在感から赤石山脈の名にふさわしい。山名はこの地域の岩石に含まれるラジオラリヤ板岩*が赤紫色からである。山頂は広く、カール状の地形が散見される。  昔の信仰登山のなごりをとどめる石や鉄製の剣が...

荒川三山の写真

荒川三山 (長野県 大鹿村 / 静岡県 静岡市 )

塩見岳と赤石岳の間、前岳・中岳・東岳を荒川岳、荒川三山と総称している。南アルプス南部の主要山岳の縦走路の大半は南北方向であるが、この荒川三山は東西方向にならんでいる。前岳(3,068m)・中岳(3,084m)は巨大な一つの山塊だが、標高3,141mの東岳は南アルプスの中でも北岳、間の岳につぐ3番目の高峰。  最高峰の東岳は独立して重厚...

大鹿歌舞伎の写真

写真提供:大鹿村教育委員会

大鹿歌舞伎 (長野県 大鹿村 )

赤石山脈と伊那山地にはさまれた中央構造線谷沿い、山深い所に位置する大鹿村。ここで行われる大鹿歌舞伎は重要無形民俗文化財に指定されている。大鹿村の大鹿歌舞伎は江戸歌舞伎に影響されて始まった村芝居で、300年以上の歴史を持ち、1767(明和4)年以来演じられている。  歌舞伎は江戸初期に発生し、日本全国に広がった。大鹿村でも、...