福島市は、福島県中通り北部に位置する県庁所在地。北は宮城県白石市、七ヶ宿町、東は桑折町、伊達氏、川俣町、南は二本松市、西は猪苗代町、山形県米沢市、高畠町に接している。
 市街地の中央を東北新幹線とJR 東北本線が南北に走り、山形新幹線、JR 奥羽本線が本市を起点として山形・秋田方面へ延びている他、福島交通飯坂線、阿武隈急行線が走る。道路では、東北縦貫自動車道と国道4号が二大動脈で、この他、国道13号、114 号、115 号、 399 号が通る。東北縦貫自動車道は福島ジャンクションで東北自動車道から東北中央自動車道が分岐。
 西には磐梯朝日国立公園を擁する吾妻連峰に連なる奥羽山脈、東は丘陵状の阿武隈山地に囲まれた信達盆地に開けている。市域の中央には信夫山が位置し、これを取り巻くように市街地が広がっている。吾妻山系を源とする荒川、松川、摺上川などの河川が阿武隈川へ注いでいる
 1907年(明治40)市制施行。昭和22年以降数回の編入をおこない、2008年(平成20)伊達郡飯野町を編入して現在の市域となる。先土器時代以来の遺跡や条里制遺構、式内社、さらに平安初期の建立と推定される二つの廃寺跡などがあり、奈良・平安期までには中央からの諸制度や文化が定着しつつあったといえる。中世は伊達氏、蒲生氏、上杉氏の治下で、福島城には城代が在城。関ヶ原の戦い後は上杉、幕府、本多、堀田領などと変遷し、1702年(元禄15)以降板倉氏3万石の福島藩として幕末に至った。このほか、幕府領、二本松藩領などもあった。近世以来、養蚕・製糸業が発達し、商工・金融業の発達を促し、1899年(明治22)には東北地方で最初の日本銀行出張所ができた。1876年(明治9)福島県の県庁が置かれた。
 農業はリンゴ、ナシ、モモなどの果樹栽培が盛ん。工業は電気機器、精密機械、食品などがある。
 国指定史跡に下鳥渡供養石塔、鮎滝渡船場跡、国指定重要無形民俗文化財に「金沢の羽山ごもり」、国指定重要文化財に大蔵寺の木造千手観音立像(平安時代)、陽泉寺の木造釈迦如来坐像(南北朝時代)などがある。吾妻連峰は磐梯朝日国立公園域で土湯、高湯、野地など温泉も多い。摺上川沿いには東北の名湯の一つ飯坂温泉や、穴原、天王寺などの温泉がある。

観光資源一覧

花見山公園の写真

写真提供:一般社団法人 福島市観光コンベンション協会

花見山公園 (福島県 福島市 )

JR東北本線・東北新幹線福島駅から東南へ直線距離で約3.4km、標高180mほどの山を花木で埋め尽くした個人所有の公園。  この公園は、1935(昭和10)年ごろから山の所有者である阿部家が開墾し、出荷用の花卉(かき)生産のためにウメやサクラなどの花木を植えたことに始まる。その後も家族で営々と花木を植え育て続け、山全体が花の山となっ...

高湯温泉の写真

写真提供:高湯温泉観光協会

高湯温泉 (福島県 福島市 )

JR東北本線・東北新幹線福島駅から西へ約16km、吾妻山の北東山腹、標高750mにあり、磐梯吾妻スカイライン北入口にあたる。9つの源泉を引き湯した6軒ほどの旅館が、道路沿いに緑に埋もれるように点在する。  開湯は江戸時代初期慶長年間(1596~1615年)*といわれ、古くから湯治場として知られてきた。現在も自然湧出している源泉をアカマ...